水滴のついたピーマン_食材_

その苦手は「食わず嫌い」それとも「アレルギー」?

誰にも苦手なことやものはありますね。

そのできない理由は2種類あると思います。

1つはなんとなくできない、なんとなくやりたくないという「食わず嫌い」、もう1つは、どうしてもやりたくない、どうしてもやることが難しいと感じている「アレルギー」。

「食わず嫌い」の場合

食わず嫌いは、やってもないのになんとなく苦手意識がある場合なので、やってみることで、できるようになる可能性がある。

苦手と思っていることを無理にさせることは、後述する「アレルギー」に変異する可能性があるので、注意が必要。

まずは、簡単なことから始めるのが鉄則だと思う。

どんなに複雑な作業や物事であっても、その各要素をみれば、そこまで難しくはない。まずは、作業や物事を細かく分けて、できるだけ、容易な項目をチョイスする。

何事も段階を踏むことは大切ですね。

できるという手応えを感じたところで、次のステップに移る。

当たり前だが、このように徐々に難しい内容に移っていくということは極めて重要だと思う。

できないという思い込みを払拭できればいいのですから、「できる」という実感を抱くようにカリキュラムを組めばいいのです。

それでもどうしてもできないようなら、やはり、不向きな内容と捉え諦めることも大事だと思います。人間誰しも「向き不向き」はありますからね。


「アレルギー」の場合

アレルギーは、抗体による過剰反応ですね。環境が清潔でありすぎるため、本来危険でないものに対して過剰に反応しすぎて、意図しない症状を発現することを言いますね。

仕事でも同様に、それまでの経験によって、やることが怖くなっている状態を指します。

簡単な例をあげると、電話応対という仕事がありますが、この仕事、アレルギーの人は多いと思います。

私も苦手でしたね。誰からかかってくるかわからないこと、言われている内容を理解できないことに対して、恐怖心があった頃があります。

特に、最近は1人1台のケータイ電話というのが当たり前になってきていますので、かける相手もかかってくる相手も殆どの場合知っている相手で、別の誰かが、相手になることは殆どありません。

そういう当たり前に慣れていると、固定電話というのは、誰からかかってくるかわからないし、かけた時に誰が出るかわからないというのはすごく不安になると思います。

ケータイなんてなかった頃は、固定電話が当たり前で、電話に対するアレルギーを持つ人は今より随分と少なかったと思います。

その世代の常識の1つとして、社会に出ると、新入社員の最初の仕事は電話番だというのがあると思います。

その常識が「アレルギー」を発症させてしまっているのではないかと思います。

固定電話世代にとって、電話をとることの不安は「相手の言ってることが聞き取れないかもしれない」ということだけですが、ケータイ世代にとっては「相手が誰かわからない電話に出ることすら怖い」というのがあると思います。

つまり、世代によって電話が苦手という意味が違うのです。

これを解決するには、電話は新人の仕事と決めつけずに、関係する会社や人の名前を十分聞かせてから、電話番の仕事も任せるというステップが必要だと思います。

このステップで重要なのは、「脳内補完のための辞書作り」です。

例えば、英語の初学者でも、「Yes」とか「Let's go」は聞き取れますよね?

これは、知っている音が耳に入ってきているから聞き取れるのです。人は無意識の間に、音を脳内にある知っている言葉と比較して、その音が何を意味しているのか判断しています。

また、例えば「トウキョウトシンズクク」と相手が言い間違えても「東京都新宿区」と判断することができます。

これは「新宿区」という言葉を脳内の辞書に持っているからできることなのです。つまり「シンズクク」ではなく「シンジュクク」ということがわかっているから、「ズ」を「ジュ」に変換して理解できるのです。同様に間の言葉が聞き取れなくても補完して正確な言葉として認識することができます。


このように順を追って身につければ、アレルギーにならずに済むことを、段飛ばしで身につけようとすると、体や心が拒否反応することがあります。

今回は電話応対を例にとりましたが、他にもこういう事例は多くあると思います。学校の勉強でもそうではないでしょうか?

パソコン嫌い、メール嫌い、...

数学嫌い、国語嫌い、英語嫌い、...

これらは、食わず嫌いでしょうか?アレルギーでしょうか?

出会った環境は、その人にあったステップが準備されていたでしょうか?


苦手を作らないためにも、新しいことを始めるときは、必要なステップが必要ということで、今回の記事を締めたいと思います。

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