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読書感想文とかそういうの書いてます。 作品→【なろう】http://mypage.syosetu.com/231979/    【即興】http://sokkyo-shosetsu.com/author.php?id=1326182508

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『いつか怪物になるわたしへ』/おかき大明神

読書感想文、というか、有名なnoteの感想文。 暇つぶしに開いたTwitterに流れてきたもので、何気なく読んだけれど、この文章を読んだおかげで今こうしてキーボードを叩いている。今私が、正社員という身分を手に入れてから考えるようになったこと、自分自身の変化とか、そういうの全部。書きとどめておくほど価値のあるものでも時間を割くものでもないと思って、つらつら通勤電車で考えるだけだったけれど、何年か後のわたしには、この文章が必要かもしれない。 職場のお局様。考えが凝り固まってし

    • 2019/1/7(月)日記2

      干支が3回りも離れている先輩に、仕事を教わっている。 その人は来年で定年を迎えるけれど、特に役職もついていない。人手不足の会社で、部長を兼務している人が何人もいるというのにだ。等級の違いはあれど、彼と私には同じ「係員」という文字がつく。 その人は、まるで福笑いのような顔立ちをしていて、瞳は灰色に青を混ぜた色で、濁っている。片方の目は見えないらしい。ひどいアレルギー体質で、アトピーなのかいつも体中をかきむしっている。肌はまだらにピンク色で、首筋には火傷のあとみたいな大きな痣

      • 2019/1/7(月)日記

        赤ん坊を見ると泣いてしまう。 そのことに気付かされたのは、大学2年のときだったと思う。 その頃わたしは大学で事務のバイトをしていて、ある日産休中の職員さんが生まれたばかりの赤ん坊を見せにきてくれた。 わたしは、子供は苦手だった。身近に小さい子がおらず、かつ自身も妹や弟がいなかったので、小さい子という存在にすこぶる免疫がなかったのである。 だから正直他人の子供なんか見ても可愛くねーだろ、と思っていたが、職員さんもバイト仲間も、皆が笑顔で赤ちゃんを囲むので、空気を読んでわ

        • 5/24日記

          これを書いている今、手が震えている。 きっと、明日の飲み会に行きたくなさすぎるからだと思う。 わたし、今大学を卒業して、働いているのだけれど、勤め先が飲み会の多い職場だからもう大変なのだ。 お酒を飲む席自体は嫌いではない。でも、偉い人の中にお酒を飲むとすごく説教する人がいて(偉い人はだいたいそうなんだけど)、その人のお説教を聞くのがすごく苦痛なのだ。 その人とお酒を飲むと、いつも「つまらない」「もっと喜怒哀楽を出せ」「お前の返答や感想は優等生だ」と言われる。わたしはち

        『いつか怪物になるわたしへ』/おかき大明神

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        • 読書感想文
          12本
        • 日記
          12本

        記事

          1/10(水)日記

          家で豆苗を育てている。 青果セールで78円だった。すでに一回収穫しているから、今の単価は39円。もう少しで3回目の収穫を迎えるから、そしたら単価は26円になる。自分の価値を下げてもすくすく育ってくれる豆苗ってすごい。私だったら「次回出勤自給500円な」って言われたらブチ切れるもんなぁ。 お米のとぎ汁をやると良いと聞いたので、たまに水の代わりにとぎ汁をあげる。1人暮らしだから、1度に3合炊いて、1食分ずつラップに分けて冷凍保存している。ストックのお米がなくなったら、またお米

          1/10(水)日記

          本の好み

          だいぶ前、友達に「江國香織とかすき。ハラハラしないから」といったら、ひどく驚かれたことがある。 友達いわく「ハラハラするから面白いんでしょ」とのことだ。江國香織がだめなわけじゃないけど、やっぱり物語はハラハラドキドキするから面白いらしい。 でもわたし、ただでさえ日々をお金だったり人間関係だったりにハラハラドキドキさせられているのに、どうして物語の中でもハラハラドキドキせなあかんのだ、と思う。主人公が勘違いしてから回って皆の前で恥じかいてとかもうだめだ。わたしもみじめな気持

          本の好み

          12/10 日記

          卒業論文も無事提出できた。あとは卒業までの3ヶ月を遊んだりバイトしたりして過ごす予定。 卒業を待つだけの期間、ていうのは、私の中ではすごく貴重で、大切なものだ。 中学3年生の頃だったと思う。受験も終わって、学校に行って授業は受けるけどテストはもう無い……みたいな、正直学校に行く意味はあんまり無い期間があった。部活も引退しているから、6時間目が終わったらまっすぐおうちに帰る。 その頃、私は学区外通学をしていて、毎日モノレールを使って中学校と自宅を往復していた。帰り、天気が

          12/10 日記

          無駄遣いについて

          9/27(水)まで無駄遣いについての文章を募集するよーってお知らせがあったので、書くね。 私の無駄遣いってなんだろうなぁ、って思いながら机を見渡したら、ふとトップバリューの単三電池が目に入った。これだ!と思った。 1人暮らしを始めてから、死ぬほど電池を消費するようになった。ポメラに電子辞書、リモコン、電動シェーバー。私の生活は電池で支えられている。いつも100円の質の悪い電池を買うから、すぐに電池切れになる。加えてストックも買わないので、リモコンが切れたら電子辞書の電池を

          無駄遣いについて

          9/23(土)日記

          中学生・高校生と演劇部に入っていた。演劇部がある学校は少ないのか、バイト先や友達に部活のことを話すといつも少し驚かれる。 中学1年生の頃は美術部に入っていて、2年生のときに演劇部に転部した。いじめがあったわけでも、美術がいやなわけでもなかった。部内のヒエラルキーでは高い位置にいたし、何人かとは今でも付き合いがある。 きっと、ただなんとなく日常に変化が欲しかったのだろう。だから、少し苦手なだけの知り合いを大げさに嫌ったり、かかわりの少ない先輩の悪いところをわざと探したり、そ

          9/23(土)日記

          『迎え火』/孤伏澤つたゐ

          この間三浦海岸に行った。品川~三浦海岸の往復切符とコーラ、海の家利用券、LINEMUSICのクーポン券の4つがついた大変お得なチケットで神奈川のはしっこまで行き、スクール水着じゃない水着を久しぶりに着て、それなりに旺盛に遊んだ。8月といえど今年は雨ばかりだ。その日も天気はにごった灰色のくもりで、ぱらぱらときまぐれに雨を降らせては私が買ったかき氷を溶かしていた。 近くのファミレスでおゆうはんを食べた後、花火をしよう、と言って、夜の浜辺に近づいた。ひかりのない真っ黒な海はひたす

          『迎え火』/孤伏澤つたゐ

          『イルカ』よしもとばなな/文春文庫

          沢山の凧を想像して欲しい。それらは自由に飛んでいるようにみえて、実は遥か下でたったひとりのおじいさんがその三千の凧を操っている。空から見た凧はてんでばらばらの動きをしていて、まるでひとつの独立した生き物のように自由なのに、確かに底の底でだれかに操られている。おじいさんの手に握られた3千本の糸。凧と凧は、見えないところで、ぎりぎりの奥深くでつながって1つになっている。 ところでそれを、どぼんと海に落として欲しい。太陽の光で薄い水色の海を泳ぐたくさんの凧と、真っ暗の深海で凧をた

          『イルカ』よしもとばなな/文春文庫

          6/20 日記

          前も書いたかもしれないけど、わたし、あまりいい家庭環境ではなかった。子供離れのできないお母さんと、女の人とタバコが好きで牢屋に放り込まれたお父さんを見て育って、2人みたいになりたくないと思う傍ら、2人のことを憎めないわたしが生きている。 お父さんのことは、いつもわたしの心の奥深くで息づいて、それは例えば受験とか、就職活動とか、恋愛とかのイベントごとのたびに、わたしの心の表面まで浮かび上がって涙を流させる。3月4月のわたしは、お父さんが犯罪者だってばれたらどうしようとおびえな

          6/20 日記

          『地獄の思想』梅原猛/中公文庫

          わたし、今大学4年生で、卒論をせっせかせっせかと書いているんだけど、まさかそのさなかにこんなに面白い本に出会えるなんて、思っても見なかった。 『地獄の思想』は、近代日本人が馬鹿にする「極楽と地獄」の関係性を見直すところからスタートする。 そもそものはじまり、仏陀は「地獄」というのを、極楽の対にある存在として語っていなかったというのだ。仏陀はひたすらにこの世界の苦を説き、煩悩を捨てることを説き、広く衆生に対する愛を以って説法をしていたのだと、梅原氏は解説する。 地獄は私達

          『地獄の思想』梅原猛/中公文庫

          『スッキリわかる日商簿記3級』滝澤ななみ/TAC出版

          内定先に「卒業までに簿記とっといてね」と言われたので、ようしがんばるぞと思い簿記のお勉強をはじめた。 友達の中に経理の資格の鬼がいる。なんかわからないけどニッショウボキ1級だか2級だかFPやらやたらとってるので、その子にお勧めの参考書は何かと聞いたところ、紹介されたのが表題の本だった。 今まで知らなかったけど、簿記の3級は個人商店向け、2級は企業向けって、はっきり区別がされてるのね。わたし、秘書検定しか持ってないんだけど、二級と3級の違いって受験料くらいだったから、そんな

          『スッキリわかる日商簿記3級』滝澤ななみ/TAC出版

          お母さん

          ノートって楽しいね。つい書いちゃうね。 5月のテーマがお母さんらしいので、わたしもかくね。 お母さんって一口にとってもいろいろな書き方があるんだろうけれど、私が問いかけたいことって 「お母さんが絶対的じゃないって気付いた瞬間はいつ?」 っていうものだ。 わたし、おうちがあんまりうまくいってなくて、小学校のときに父さんのことで大号泣するお母さんをみてしまった。そのときに、明確にはっきりと意識したわけじゃないけど、お母さんには母の部分と女の部分といろんな側面がある事を知

          お母さん

          『魔法使いハウルと火の悪魔』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/徳間書店

          この間誕生日でいろいろな人にお祝いをしていただいたのだけれど、私自身も私自身を祝おうと思って、ハウルの動く城シリーズとはてしない物語をブックオフオンラインでぽちった。 それでもって早速ハウルの1巻を読んだんだけど、なんていうか、「あっわたしこれ夢小説でよんだことある」って思った。 映画と原作の比較という観点で述べていくと、ソフィーは原作のほうがひねくれてつんつんしているし、ハウルはいびきうるさくてかまちょで浮気性だし、なんか2人の痴話げんかを見てたらいつの間にか火の悪魔倒

          『魔法使いハウルと火の悪魔』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/徳間書店