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#162 おじさんがはじめてジャニーズのLIVEに行ってみた

2022年10月某日、新潟市の朱鷺メッセで開催されたSnow Manの全国アリーナツアーに行ってきた。今までの人生で、LIVEやフェスには何度も行っている私だが、ジャニーズのLIVEに行くのはこれが初めて。ファンクラブに入っている奥さんが、幸運にもチケットをゲットできたのだ。かく言う私も奥さんの熱烈な布教活動により、メンバー9人の声を聴き分けられるほどにはファンである。

奥さんと毎週「それSnow Manにやらせてください」を視聴。それ以外も彼らが出ているTV番組を視聴。火曜の朝はもちろん「Love it !」だし、Youtubeチャンネルもチェックしている。にわかファンには違いないが、NO知識&NO愛で参戦したわけではないことは分かっていただきたい。

というより楽曲がとても好き。正直ジャニーズ系の音楽にここまで入れ込むとは思ってもみなかった。ジャニーズ系の歌は、メンバーが全員揃って歌う「ユニゾン」が多いのがとても苦手なのだが、その点Snow Manは個々のパート分けが顕著だし、各人の声の個性も強く、そこまでユニゾンが気にならないのもGoodなのだ。彼らの「生パフォーマンスが観たい」、「生歌を聴きたい」という動機で「男性が…、しかもおじさんが行ってもいいのだろうか…」という不安もありながら意を決して行ってきた次第。ウヒョー。


ネタバレ無しの簡単なLIVEの感想


行く前にある程度想像はしていたのだが、実際会場では完全にアウェイ状態だった。男性が島に一人いればいい方で、まさかここまで女性ばかりだとは思わなかったのが正直なところ。こうなると心配なのは、男性身長ちょっと高めなので女性の視界を遮らないか問題。でもそこもある程度杞憂に終わる。ステージ中央から延びる花道が長い!!ていうか、ここまでちゃんとした花道があるLIVE見たの初めてかもしれん。ARABAKIロックフェスの荒吐ステージの花道の数倍はあるぜよー。視界が正面一方向ではないので、ずっと前の人の後ろ頭が気になるということが無いのである。

LIVE内容の詳細についてはネタばれになるのでここでは語らないが、今まで行ったLIVEと決定的に違うのは、当たり前だがアーティストが楽器を持っていないこと。そのためメンバーが様々な移動手段(詳細は伏せる)を使って会場を縦横無尽に移動するので、席種による差が緩和されていた。ステージの後方の席になってしまったからこそ、目の前でメンバーを見られるということが実際に起こる(何故かは伏せる)。まさに来てくれたファンみんなに楽しんで欲しい感が溢れ過ぎていた。

それとやはりファンの方々の熱さ。

コロナ禍ということもあり、マスクをして声が出せない状況だったが、各自ファンサービスをしてもらうために趣向を凝らした推しグッズを持っていて、新たにディープな世界を垣間見ることができた。日めくりカレンダーのようなギミックを団扇にセットして、推しへのメッセージをめくって伝えようとする様は、フリップ芸人顔負けの名人芸だった。「なんそれ!」だった。

LIVEリポートを書いてたら、気づけばメンバー紹介書いていた

LIVE参戦が決まってから、奥さんに言われたジャニーズLIVEの心得があって、それは所謂自分の「推しメン」を明確にして行った方がいいということだ。自分の「推しメン」をアピールすることによって、「一見さん感」も薄まるというもの。そう考えると私は2択だった(2択な時点で批判を受けそうだが)。Snow Manというグループの存在を知る前から知っていたメンバーの佐久間氏か阿部氏か。そう…。かく言う私もアニメやクイズ番組が好きなのだ。その2択を考えた場合、佐久間氏のメンバーカラーであるピンクが厳しかったこともあり、阿部氏のメンバーカラーである緑色のカーディガンを着て参戦するに至った。

それにしてもSnow Manの9人は皆個性が強く、しかもジャンルが被っていないのが素晴らしいと思う。せっかくここまでSnow Manについて書いてきたので、メンバー紹介がてら私的にメンバー評を書いてみよう。もちろん批判&反論もあると思うが、ご容赦願いたい。それでは、リーダーの岩本氏から「それSnow Manにやらせてください」の席順で時計回りにメンバーを語っていく。

リーダーの岩本氏は「SASUKE」に毎年参加するほど肉体派でありながら、ダンスの振り付けに関しては業界が注目するほどの個性を発揮する。歌ではラップ担当で、いきり立つ低音ボイスをぶちかましたかと思えば、ユニット曲『ADDICTED TO LOVE』みたいに「これ歌っているの誰?」と聴いている方が戸惑うほどの美しいファルセットを披露したりもする。一見強面だが、おそらくリーダー故の包容力からくるその笑顔は、メンバー内随一のギャップ萌えをファンに提供しているのではないか。また、これもリーダー故なのか、彼からはメンバー内で一番自分への厳しさや、タテ関係での筋の通し具合もうかがえる。映画で消防士役がハマり過ぎていたり、「SASUKE」での先輩方からのかわいがられ様からも見て取れる。ヤンキー役とかにも挑戦して欲しいなぁ。

次は深澤氏こと、ふっかさん。彼はメンバー最年長ということもあり、MCとしてトークを回す役目を負うことが多い。そして三枚目役を進んで買って出て、メンバーからいじられることも多い。しかしである。やはり経験豊富ということもあり、ダンスも歌も実はレベルが高い。15年という長きにわたる下積み時代は伊達じゃない。以前「それSnow Manにやらせてください」で「メンバーで一番誰がかっこいいか」という質問を道行く人に聞き、選ばれたメンバーから一抜けしていく企画があった。そんな企画で深澤氏は一番目にインタビューを受けたまだ純真無垢な幼い女の子にうっかり選ばれて1位抜けしちゃったりする。今回のLIVE会場でも深澤氏推しの女性が多かったのも少し驚きだった(ごめんなさい)。能あるふっかは爪を隠す。見てる人は見てるのである。

次は絶対的センターのラウール氏。ジャニーズ初の190cm越えの身長はもちろん、そのえぐいほどの足の長さが取りだたされる彼。その恵まれた容姿を活かしたモデル活動でも要注目である。Snow Manのメジャーデビューシングル『D.D.』は、やはりセンターである彼の印象が強い。Snow Manを全く知らない人が見た時にそれは如実である。まずは彼を前面に出してグループの印象を世の中に打ち出そうという戦略であったのだろう。ベネズエラとのハーフ故のどこかエキゾチシズムな雰囲気から大人っぽさを感じさせるのだが、TVのバラエティ番組で初めて見た彼への第一印象は「子供じゃん」であった。やはりメンバー最年少。しかしながら、このギャップ萌えはすごい。そして現在進行形でどんどん大人っぽくなってきているのもすごい。メンバーへのツッコミが徐々に鋭く、的確なってきている雰囲気もある。成長著しいラウール。見るなら今でしょ。

次はみんなの万能調味料、塩麹よりも向井康二氏。彼を語る上で2つのワードは外せない。1つは「バラエティ」で、もう1つは「カメラ」だ。彼はメンバーの中でも随一のバラエティプレイヤーだ。バラエティ番組ではひな壇芸人かというくらいボケ倒し、スベってもめげない丈夫な心を持ち、いつもうるさく笑っている。「もみあげ手裏剣」なる自らのギャグも持ち、ドッキリ番組の常連にもなっている。まさに「サービス精神の塊」だ。TV番組でロケに出ると、彼に話しかけられたファンの女性が泣き出すシーンに遭遇したりする。彼の明るさに勇気をもらっているファンが多いんだなと想像してしまう。笑わせるというのは本当すごい能力だ。そんなお笑いジャニーズな彼は写真家としての実力もM-1級。LIVEではビデオカメラを持って撮影スタッフまでこなしてしまう(それ自分映ってないやん)。また、メンバーで動画を作ろうという企画では映像監督を務めることも。時間と空間を切り抜く才能にも恵まれているんだろうなー。

続いては舘様。宮舘氏とは言わない。彼は舘様である。今までいそうでいなかったジャニーズの貴族キャラ。いやキャラではない。素で舘様なのだ。まさに彼は趙雲子龍の如く「全身これ胆なり」を地で行くメンバーだ。たとえばTVで彼が画面の中に入っていれば、数秒間の沈黙も放送事故にはならない。沈黙の後に繰り出される彼の言葉を、我々は待てばいいのだ。その間が持つキャラクターが功を奏したのか、はたまた髷と月代(さかやき)が似合うからなのか、歌舞伎に出演したり、今後は時代劇にも活躍の場を広げそうでとても期待している次第。彼の「パーティタイム」はまだまだこれからなのだ。

そしてSnow Manのリードボーカルといえば、しょっぴーこと渡辺氏。Snow Manの楽曲が好きだと先述したが、その楽曲を間違いなく1ランク上げているのが彼の歌声である。リードボーカルということで、声がパーンと出る。主旋律を歌わせたらもちろん曲が締まるのだが、それだけには留まらず、サビを他のメンバーがユニゾンで歌っている間も、一人でバッキングコーラスをこなしちゃったりするのだ。もちろん歌唱力&声量がないと難しい所業である。今までそんなジャニーズいなかったんじゃないかと思ったら、SixTONESの京本氏もやっているので、やはり最近のジャニーズヤバい。滝沢歌舞伎の演目で独唱するところを見たことがあるが、それもまた良きであった。うちの奥さんの推しメンは彼であるのだが、彼女がSnow Manにハマったキッカケは渡辺氏が2.5次元俳優の鈴木拡樹に似ていることである。確かに似ている。

続いては、イラストにも登場させた圧倒的イケメン「めめ」こと目黒氏である。今回のLIVEに言った感想を一言で言えと言われたら私はこう答えるであろう。「生で見た目黒蓮はヤバかった」と。彼の周りは何かが少し発光しているのではないかというくらいキラキラしていた。口に入れた瞬間美味さが広がるという表現はグルメ番組でよく聞くが、目に入ってきた瞬間に尊さが広がると表現してしまいそうになる感じ。我ながら何を言っているのだろう。朝ドラや恋愛ドラマを見る習慣がないので、「舞いあがれ!」も「silent」も未見で大変申し訳ないのだが、ドラマ以外にも映画などに引っ張りだこでテレビで見ない日がない。そのせいか若干いつも疲れてそうでちょっと心配。体調管理には気を付けて欲しい。

そんでもって佐久間氏。彼はSnow Manというグループを知る前から知っていた。何かのアニメ特集番組で見たのだと思う。彼はいわゆる「オタクも認めるオタク」だ。自分の好きなアニメキャラクターを「嫁」と呼び、いつもそれらのキャラクターが入った服を身にまとっている。フィギュア等のグッズや、「ウマ娘」等のゲーム課金にどれほどお金をつぎ込んでいるのか、見ているこっちが心配になるほどだ。彼の師匠であるKis-My-Ft2の宮田氏が、「追っかけられる側のアイドルが、追っかける側になってどうする」と事務所に言われながらもそのオタクとしての矜持を崩さなかったことは有名だが、彼にもその矜持を垣間見ることができる。音楽番組で「ウマ娘」の曲が流れればワイプの中で全力でオタ芸を披露するし、女性声優さんと共演すれば自分のファンの目も顧みずその美声に撃ち抜かれてくれる。いや、「自分のファンの目も顧みず」というのは正しくない。そこまで自分の好きなものを好きと言っている様を見て、こちら側はファンになってしまうのだ。アニメ好きからの縁もあるのか、最近声優をすることもあるが、クオリティがめちゃくちゃ高い。アニメファンであるが故、ファンが納得するレベルを知っているということであろう。これほどぐうの音も出ないほど認めざるを得ないのは、しょこたん以来ですわ。

最後は私の推しメンこと阿部氏。上智大学院理工学研究科修了、気象予報士の資格まで持っているいわゆるインテリジャニーズ。大学院まで修了しちゃったのはジャニーズ初だし、気象予報士は合格率4%の超難関。世界遺産検定も2級持ってるらしい。すごい。Jr時代に自分に個性がないことを悟り、活動をいったん休止して、塾にも通わず独学で大学に受かり、見事「勉強ができるキャラ」をゲットとか、その先見の明と精神力には頭が下がるばかり。阿部氏といえばその頭脳を活かしたクイズ番組での活躍が目覚ましい。「ジャニーズクイズ部」のリーダーとして、数々のクイズ番組に出演している。先述したが、私はクイズ番組が好きなので、Snow Manで一番初めに知ったメンバーは彼だ。クイズ番組好きあるあるとして、ジャニーズの若手はクイズ部のメンバー(川島氏、本髙氏、福本氏、那須氏、浮所氏)から覚えるというヤツがある。最近この阿部氏以外の5名も活躍の場を増やしており嬉しい次第。ところでクイズ番組での彼の課題は2つほど見て取れる(偉そうにすみません)。1つは「早押し」だ。タイムショックやミラクル9では活躍できるのに、「Q様」では早々に退場してしまうことが多いのは早押しで勝てないから。もう1つは「勉強ができるのと頭がいいのは違う」領域にあるのだと思う。もちろん阿部氏は勉強はできるし頭がいいのだが、知識と知識のつながりから生まれてくる深みというかその深みからくる読み、二手三手出題者の意図や背景を読む力がその純真さ故か足りてない気がする。これまた私は何を言っているのだろうか。カズレーザー氏や宇治原氏にはあって阿部氏にないもの。経験を積めば解消されるのだろうが、今後とも期待である。

LIVEリポート書いていたつもりが、気づけばメンバー紹介書いていた。年末と言えば紅白歌合戦も近づいてきた。もちろん彼らも出場する。そのパフォーマンスを見る前にここに書いたメンバー紹介がお役に立てれば幸い。長々と書いてきたが、おじさんの一方的な書きなぐりにおつきあいくださり感謝感激雨あられ。

推し活について


ジャニーズに限らず、自分が推しているメンバーを応援する活動=「推し活」について最後に追記しておく。「推し活」については、なんと20代の女性の約40%が月に3~5万円を使っているとのデータがある。今後「推し活」が広がっていく中で、自分の好きなものやサービス、それを提供する人や組織を応援するためにお金や時間を使う生き方が主流になると言われている。

「推し活」に関わらず、自分の趣味にお金を使う人は多い。そのため商品開発をする際、広く浅くではなく、ターゲットを絞って高価格帯の商品を作ることもある。このような自分の趣味にお金をかける人は同じ趣味を持った人とつながりやすいので、SNSでの拡散まで見越した販促が大切になる。

今回LIVE会場であった朱鷺メッセ。LIVE前も後も会場の周りでは、推しメンの団扇と一緒に写真を撮っている若い女性がたくさんいた。おそらく撮るだけでは終わらないのだろう。自分たちのSNSにアップしているはずだ。こうしてUGCは生み出され、世の中の流行が作られていく。

LIVE自体ももちろん大変楽しめたのだが、日頃取り組んでいる仕事にもいい刺激をもらえたので、今回のLIVE参戦はとても有意義であった。


追記:UGCとは何ぞやと思われた方用に仕事で使っているスライドをアップしておきます。ご参考まで。


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