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その出来事を、自分事として伝え注いでいく責任を

6月23日の記念日【沖縄慰霊の日】
1945年6月23日、4月から続いていた太平洋戦争での沖縄戦が終結したとされています。沖縄本島の住民を中心に約20万人の犠牲者を出したと言われていて、その悲惨さを伝えてくれえる史跡も多く残っています。戦争後、アメリカの統治下になっていた際は、アメリカ施政下で住民の祝祭日に指定されていましたが、日本復帰後は一度その効力がなくなります。しかし、1991年に沖縄県の条例で休日と定めて、沖縄では休日となっています。毎年この日には糸満市の平和祈念公園で、【沖縄全戦没者追悼式】が行われており、この日は沖縄県平和祈念資料館や、ひめゆり平和祈念資料館が入場無料になるなど、この出来事を多くの人に伝えていこうという催しが行われています。

復帰した学校で今週から給食もいただいているのですが、今日の給食は、もずくスープと豚の角煮でした。「おお、懐かしい!もずくスープだ。」と嬉しくてつぶやくと、栄養教諭の先生が「今日は沖縄献立の日なんです。」と笑顔で反応してくれた。「あ、そうか、きょうは・・・。」と気付くと、対面して一緒にご飯を食べていた同じ役職の先輩先生が「沖縄慰霊の日よ。」と、頷きながら先に今日の日のことを伝えてくれました。

学校の現場で働くものとして、沖縄慰霊の日を含めて、自分たちの国の近現代に起こった出来事を、子ども達にきちんと伝えていくことの大切さを、日々感じるのですが、療養中の二年半、自宅で黙祷を捧げることくらいしかしていなかったので、学校で沖縄慰霊の日について話ができたことに、現場に戻ってきたなと感じました。そして同時に、先輩先生が「こういう出来事を知らない先生がどんどん増えていっているからね・・・。」と、子ども達に今日の日がどんな事件があった日で、それがどれだけ大きな出来事だったのかを、先生たちが知らないので、子ども達にも伝わっていかない未来を心配しておられました。

自分たちが、子ども達に教え伝えていかなきゃいけない事はどんなことなのか。もずくスープのやさしい味とは裏腹に、やらねばならないことを忘れないようにしないとな。と、心の中に厳しい緊張感を飲み込んだような思いになりました。

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