アートボード_11

note酒場のnoteオリジナルカクテルができるまで

こんにちは。note酒場のメインタイムにバーテンダーを担当させていただきました、とってぃです。イベントめちゃくちゃ楽しかったです。

note酒場はnoteユーザーによるnoteユーザーの為のイベント(非公式)で、お金の匂いのしない優しいイベントでした。バーテンダーのお話をいただいたときにイベント用のオリジナルドリンクが必要だと感じた私は、誰に頼まれたわけでも無いけど勝手にオリジナルカクテルを作ってしまいました。笑

「noteユーザーがnoteユーザーの為に作ったカクテル」なので、そういう意味では今回のイベントの趣旨に沿ったカクテルになったと思います。遊びに来てくださった公式スタッフの方々にも楽しんで飲んでいただき、プラットフォームを運営する側の寛容なマインドを感じました。
今回はそのレシピが出来るまでのお話です。

noteカクテル -コンセプト編-

noteのイメージをカクテルにするにあたって気にしたことです。

●伝わりやすさ
今回は初回なので「シンプルで伝わりやすい」を大切に、noteのロゴ色のドリンクを目指しました。

●わくわく感
オフライン(現実)でのイベントにまで実際に足を運ぶってもの凄い熱量ですよね。その熱量を裏切らないわくわく感のある見た目にしたいと思いました。嬉しくて自慢したくなっちゃうような存在だといいな〜というわけで、「急に写真を撮られても可愛い」を目指しました。

●プラットフォーム感
プラットフォームの「人を選ばず誰でも受け入れられる状態」はドリンクに置き換えると「誰でも美味しく飲める味」です。なんでこんなことをわざわざ気にするかというと、緑色のドリンクってミントやハーブなど「好き嫌いが別れるが多いんですよね。なのでここに結構苦戦しました。笑


noteカクテル  -試作編-

あとはもう試行錯誤しました。いくらロジカルに考えても考えるだけじゃプロダクトの質が上がらないように、試してみなきゃ実際どうなのか分からないからです。特に料理は「同じレシピなのに、何故かお母さんの作る味には敵わないや」的な人によって再現性が違う現象も起きるので、愚直に何度も練習しました。余談ですがこの頃仕事がハードモードで深夜に泣きながら試作してしました...笑

●困ったことその1 : メロン味の主張がつらい
主役となる緑色のリキュールですが、消去法で誰でも飲めるであろうメロン味のリキュール「midori」を選びました。しかし、こいつが「かき氷メロン味!!!」といった主張のある風味でかなり困りました。なにで割ってもひと口飲むと後からかき氷メロン味が顔を出します。あのメロン感はかき氷だから成立するのであって、液体でゴクゴク飲むのはかなりつらみがあります。(((頼むひっこんでくれ...)))と思いながら緩和する方法を探しました。

●困ったことその2 : 色が再現できない
「midori」透明度の高いお酒なので、炭酸で割ると黄色よりの薄い黄緑色になってしまい、noteのグリーンからは遠ざかります。近づけるには青味を足すこと透明度を下げる必要がありました。下の写真はこの頃のものです。左はmidoriとパイナップルジュースでグラデーションを再現したもの、右はmidoriとトニックウォーターとレモンですっきり爽やかにしてみたものです。綺麗だけど色がいまいちですね...(note色に写真が撮れるアプリでも開発するか...?などと血迷い始めます)


●困ったことその3 : 青みと透明度問題
青みが足りない問題にはMONINのブルーキュラソーを使いました。これはオレンジ果皮の風味のシロップで、比重が重いので「下に沈む」性質があります。うまく利用すればグラデーションを作れる筈なので、わくわく感のある見栄えに近づく可能性が出てきました。

透明度下げなきゃ問題は不透明なものでお酒を割れば解決するはずです。midoriのメロン味を打ち消しつつ不透明なものとして、「パイナップルジュース」「オレンジジュース」「グレープジュース」あたりの王道で試作します。

困ったことその4 : レシピの仕上げ編
何度か試作を繰り返し「オレンジジュース」で割るレシピに落ち着きました。誰でも好きなジュースなので、結果的にプラットフォーム感というコンセプトも回収できました。MONINのブルーキュラソーもオレンジ果皮の風味なので相性良くまとまります。味が少し軽いので隠し味に少量のウォッカを加えて味のバランスを調整していきます。

●困ったことその5:可愛さを追求する編
ドリンクはきれいなグラデーションを再現できたので、飾りを考えていきます。さくらんぼを添えて「クリームソーダ感」を出すのも良かったのですが、当日の「noteソフトドリンク要員」としてクリームソーダが提供される可能性を考えバッティングを避けました。オレンジが活躍するドリンクなので、素直にオレンジで飾りを作っていきます。ここはくし切りではなく憧れのオレンジの輪切りを飾るべくがんばります。

▼そして出来たのがこちら・・・!

なんとか完成しました〜!!!
余談ですが、「グラデーション=味が均一じゃない」のでお酒を飲むときにかき混ぜる必要があり、マドラーになるカクテル用ストローを探して街を駆けずり回りました。そして提供時に「下からゆっくり混ぜて、色が均一になったら飲んでくださいね♡」とコミュニケーションを取りながらドリンクをお渡しするフローを徹底しました。。。笑

努力の甲斐もあってドリンクは無事に完売、「あれが飲みたい!あのドリンクはなんですか?!」と聞かれる盛況ぶりでした。今までの努力が全部報われる瞬間でした。いろんな方にシェアもしてもらえました。うれしい〜〜〜!!!!!!


ひとり反省会

アホみたいに真面目なところがあるのでちゃんとKPTで振り返ってみます。

●Keep
・当日のSTAFFチームプレイが神がかってた、みんないい人すぎた。
・察する能力と臨機応変力が強いメンバーが多く、ピーク時激混みだったけどちゃんと回せた。最高か。ラブ。

●Problem
・オレンジの輪切りがコップのふちに安定しない問題
オレンジの個体差で柔らかかったり、形がいびつだったりして、安定感を出せなかった。飲んでくれた方でオレンジが落ちちゃった方がいたら可哀想だったな...と一人反省会していたら「実はあれには裏技があってね、オレンジを少しだけ凍らせておくと、硬くなって安定するんだよ」と経験者に教えてもらってまじか...まじか................すごいシンプルな...解決策..............なるほど................と砂になってひざから崩れ落ちた。素人が試行錯誤して時間を無駄に使うより、詳しい人に聞いたほうが一瞬で解決するという学びになった。
・お金問題
勝手に趣味で作ったカクテルとはいえ、試作含めて結構お金使っちゃってよくなかったです。「お金かかってもいいから良いもの作りたいんじゃー!!!」というクリエイター精神は尊いけど、「提供するクオリティとお金のバランス感覚」を掴まないとアカンですよね。「良いものは作れたけど赤字なので次回の開催不可能です」とか悲しいですものね。持続可能な状況を作り出すことも大切な能力ですよね...と反省。

●Try
・オレンジの輪切りの仕込み
オレンジの輪切りを仕込んでいると「形が悪くて飾りには使えないけど食べられる部位」が結構出るので、次回はそういう部位を集めてミキサーでフレッシュジュースを作ってカクテルに利用したいと思いました。おいしくなる予感しかしない・・・!!!!!!

おわりに

本当に参加してよかったと思えるイベントでした。すごく楽しかったです。
色んなnoteユーザーが「好き」という気持ちだけでつながって、各々の特技を発揮したそれぞれの、フード、音楽、ドリンク、空間が出来上がったんだと思うと素敵ですね。改めて運営STAFFのみなさま、素敵な機会をくれてありがとうございました。そしておつかれさまでした。

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