寝屋川コミュニティフリッジ3年目にむけて この2年のふりかえりと今後について

寝屋川コミュニティフリッジをご支援いただいているすべてのみなさまへ

2021年の冬にみなさまのご支援をいただき、開設をしました「寝屋川コミュニティフリッジ」はたくさんの方のご協力を得て、二周年を迎えることができました。

ほんとうにありがとうございます。

開設時のクラウドファンディングなどでご支援いただいたみなさま
開設後、食糧や日用品などをお届けいただいたみなさま
そして、生活支援やこどもの貧困支援のために、食糧の購入のため、運営のためにご寄付をいただいたみなさまのおかげで、2年を経て3年目に突入します。1年目に、コミュニティフリッジの運営の中で感じた多くの困難を分析しながら、まだまだ課題だらけの中ではありますが、「寝屋川にコミュニティフリッジがあることの意味」をようやく感じることができるようになりながら、運営をすすめています。

コミュニティフリッジは「困ったときはお互いさま」の気持ちで進めるたすけあい活動です。 

1.食品ロスの解消にむけての取り組み

私たちの取り組みの第1は「食品ロス」の解消にむけてです。一年目は特に個人の家庭での食品ロス解消やお互いさまの気持ちに重きをおいて、市民の方からの寄贈を主に活動をすすめていました。ただ、登録利用者の方が増えてくるに従って、食品が十分に提供できないということが起こってきて、特に今年に入ってから企業様からの食品の提供(食品ロス解消のため)を積極的にお願いすることにしました。
 もちろん、昨年度から続けていただいている、市民会館の中の喫茶店やお寺もふくめて、市内4拠点を収集拠点からの提供は続けています。これは、特に、市内の連携団体の中でも精神障害者支援をされている団体様が積極的にサポートをいただき、「いつも支援をされる側の自分たちでもできることを」と積極的にご協力をいただいています。
 また、今年度は寝屋川コミュニティフリッジとしてははじめて、企業様が独自で「フードドライブ」を開催していただき寄付をいただく取り組みを行っていただきました。
 インターネットサプライの活用や登録していただいたフードプレゼンターの方たちへのアクションなどは今後の課題です。

 この一年で食品が約55,000品、日用品を約2700品 の物品をいただきました。キロ数にすると平均毎月500㌔以上の品をいただけるようになりました。

2.ひとり親家庭支援、生活困窮者支援

寝屋川コミュニティフリッジの「提供」のはじまりは生活保護を申請したが、明日の食べるものもなく、保護決定がおりるまでの支援からでした。その後、自宅が火事で焼き出されてしまった方の支援、と、かなりの量を求められる提供事案からスタートしていきました。その後はこどもさんのおられる生活困窮家庭への支援、社会的養護支援にあたるこども若者の支援も行っています。昨秋からインターネットからのひとり親家庭とそのこどもさんの支援の枠での受付をはじめました。毎週のように登録者が増えていき、すでに支援家庭は総計100世帯に近づき、カギをお渡ししているご家庭も50世帯を超えました。現在は直接的な延べ食料支援件数は月だいたい3,000食品になります。
 初回の登録時には面接をさせてはいただくのですが、その後はグッドデザイン賞も受賞したコミュニティフリッジのシステムを活かして、スマートキーや無人の出庫システムをフル活用して、無人での利用をしていただいています。

3.一年目にみえた課題と2年目に新たに構築したネットワーク- 
 コミュニティフリッジはひとり親家庭の支援も間接的にさせていただいていますが、多くの地域で取り組まれている「こども食堂」の活動ではありません(寝屋川市にも17カ所くらいあります)。また、生活困窮者支援の側面もありますが、主な生活困窮者支援ともまた少し違っています。
それゆえか、行政などの補助金の対象にはなりにくいらしく、子ども食堂などはたくさんお声がかかるそうですが、そんな声はいまのところおききしません。
 民間の活動として、このスタンスでいいと思う反面、毎週続く登録のご依頼のお声をきくと「これでいいのかな」、と思ってもいます。

 コミュニティフリッジの運営での中でもっとも苦慮しているのが受給のバランスです。「コミュニティフリッジ」は食品ロスを目標にかかげつつ、棚に並んだ食品などを持ち帰っていただくシステムは持ち帰る方が「選ぶ」ことができます。それが最大の利点であり、最大の弱点でもあります。
 一年前は課題であった大量の同じ商品をいただくことは、利用登録者が増え、こども食堂さんや支援団体さんとの連携を増やし、狭い意味の「コミュニティ・フリッジ」活動を超えた「子育て応援フードパントリー」などの開催することによって、解消しつつあります。それは当然、提供する食品の不足が起こることを意味しますが。
 この一年、ひとり親家庭支援(生活保護をのぞく児童扶養手当、就学援助受給者)という現在の利用条件は実は利用の抵抗感や情報の拡散に足かせになっているのでは?という疑念をもち続けてきました。8月に開催した「子育て応援フードパントリー」は経済的な要件をとっぱらい拡散の仕方も変えてみて試みた取り組みでした。袋づめの食品を配布する取り組みは、50世帯の募集の枠が三日ほどで埋まりました。そしてその中からコミュニティフリッジの登録につながったご家庭もありましたし、地域の中の新たな生活困窮の状況がわかってきました。今後もこの取り組みは少なくとも、学校の長期休みに絡めて取り組んでいきたいと思います。
 市外の企業様や団体様と連携させていただくようになり、全く新しい取り組みも生み出してきています。特に、一社)日本非常食推進機構様と進めている「アルファ化米」リメイクプロジェクトは、社会福祉法人みつわ会さんも巻き込んで取り組みを進めています。構想は拡がっています。

4.三年目を迎えての課題
 特に今年に入ってから取り扱いの量を増やしてくる中で、いままで兼務で出来てきていたコミュニティフリッジの活動は回らなくなり、アルバイトの方に定期的におねがいをしています。また、特に、冷凍食品のひきとりについては、毎回レンタカーで冷凍車を手配して引き取りにいきます。1年目にはほぼ気にならなかった運営経費がどんどんと積み重なっていっています。
 いろいろと検討を重ねて、農林水産省のフードバンク団体登録を行いました。また、一般社団法人ジャパン・フードバンク・リンク様には登録をしています。大阪府のホームページにも紹介されています。
 農水省の規定では、「フードバンク」と「フードパントリー(コミュニティフリッジを含む)」は違うものとされているそうです。一番大きな違いは、個人のみを対象にするのか、施設や団体も対象にするのか、ということだそうですが、①「コミュニティフリッジ」(常設のパントリー)②フードパントリー(単発の食料などの配布)そして、③フードバンク機能 ①②を含む施設や団体への配布 ④その他、という展開を考えていきたいと思います。
 それにあわせて、利用対象も①ひとり親とそのこどもさん②生活困窮者③子ども世帯とこども④そして、新たにみえてきた生活困窮層
・多子世帯(特に4人以上の未成年のこどもさんがいる世帯)https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=52907?site=nli

・不登校離職世帯(不登校のこどもさんがおられて、親御さんの就職に影響があるご家庭)https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_630dce9ee4b0da54bae26897

・ヤングケアラー家庭

にも、食料の提供ができるようにしていきたいと思います。 

 今後ともご支援、応援をよろしくお願いいたします。


寝屋川コミュニティフリッジのホームページはこちら

https://peraichi.com/landing_pages/view/neyagawacommunityfridge/


スマートサプライという仕組みを活用して「amasonのほしいものリスト」からの食品や日用品の寄贈していただくことができます↓
https://smart-supply.org/projects/communityfridge/5ff9114f538e9100069a90ce


寝屋川コミュニティフリッジの運営をささえていただける月500円からのマンスリーサポーターはこちら

https://readyfor.jp/projects/neyagawatasukeai


生活困窮者、ひとり親家庭とその子の支援のための食品などの購入資金への寄付はこちら


https://congrant.com/credit/form?project_id=58



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