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【MTG】モダンのボロスバーンについての私見

今年も早いもので、あと1週間と経たずに今年が終わってしまうらしい。
正直なところ信じられない思いでいっぱいだが、せめて今年半年ほど使ったモダンのボロスバーンについて感想や私見を述べていこうと思う。
これからバーンを握ってみようと言う方、あるいはバーンについて何か情報がないか血眼になって探している方へささやかながら助力が出来ることを願う。


ボロスバーンとは

そもそもとして、今から述べていくボロスバーンひいてはバーンとはどのようなデッキか?
これまで使ってきた感想を率直に言うと『不器用なフェアデッキ』に尽きる。

コンボのように一発逆転!乾坤一擲! のような必殺技があるわけでもなく。
コントロールのようにリソース補充と妨害とを両立する器用さがあるわけでもなく。
クロパのように生物と妨害とで堅実で再現性高めなプレイが出来るわけでもない。
飽くまで愚直に、いうなれば石を一つ一つ積み上げて、その先にある勝ちとを掴みに行く、そんな不器用なデッキだと現時点で私は考えている。

よく言われがちな3ターンで畳んでしまうと言ったプレイは稀で、
そういう場合は、大体そうでもしないと勝てない相手に不利を承知でハンドキープしている場合が多い。

また、再現性や安定性も低い。 キープしたハンド+3~4ターン目ぐらいまでのドローを含めて勝ちに行くのでキープ基準がゆるふわになりがち。
土地しか引かない、土地を引かない、白マナが出ない、日常茶飯事である。

時折、初心者にはバーンを握らせておけと雑に言う方も目にするが、自分としては中々オススメしがたい。
確かに、火力を顔に当てていればいつかはライフを0に出来るのだから分かりやすくて良いと思う。
だが、上記の通り、デッキ自体に再現性や安定性もなく、回していて爽快に思えるタイミングが無いとすら言い切れてしまう。
どうして負けたのかも、結局は『運』の一言で片付けられてしまうのも勧めがたい理由の一つだ。
そんなものを初心者に押し付けてどうするのだ、勝ち筋1本に絞ったコンボデッキの方がまだとっつきやすいと思えてならない。

と、半分以上悪口みたいな事を言ったが、それでも私はこのデッキが好きだ。

  • 手札がなくなった次のターン、デッキトップでめくれた火力を顔面に当てて勝った時

  • 油断してフェッチ起動ショックインを多用してきた相手に大量の火力を注ぎ込んで勝った時

  • 相手の生物を丹念に焼きながら、こちらの生物で殴り勝った時

  • 相手の妨害を予想した上で、しっかりと火力をねじ込んで勝った時

……振り返ってみると、何だか勝った時か意表を突いた時にしか好きを見いだせてない気がしたが、それでも色んなデッキを握ってきて自分はボロスバーンが一番紙しばいてる!!!! と思えるのだ。 だから、好きなのだ。
多分、安定性のなさにひりつきを感じているだと思う。 言ってて典型的なギャンブル中毒だと思った。 とても心が痛い。

ボロスバーンの勝ち方

さて、そんなボロスバーンの勝ち方。
好きだと言える点でほぼ言い切ってしまった様だが、分類すると以下の4つになると思っている。

生物殴りパターン

一番強いパターン。 クリーチャーを引いていて、それでひたすら殴り勝つ。シンプルイズベスト。 行っけー! 俺の《僧院の速槍》!!!!
《稲妻》はそっと添えるだけ。
あと、《ボロスの魔除け》でパーマネント全てに破壊不能が付与できることと、1体のクリーチャーに二段攻撃を付与できる事を忘れないで。

火力叩き込みパターン

稲妻3点、ボロチャで4点!とにかく火力を叩き込むパターン。
打ち消しとハンデスに死ぬほど弱い。
バーンと言われるとこのパターンを思い浮かべる人がいっぱいいる気がする。

コントロールパターン

生物殴りパターンに加えて、相手が出してきたクリーチャーを丁寧に丁寧に焼き殺して行くパターン。
一番地味だけど、これが一番好き。
《火遊び》で顔面を焼くのかクリーチャーを焼くか?
《焼尽の猛火》はフェッチが来るのを待つか、それとも1点でも打つか?
この《稲妻》はいつ、どこに打つのが正解だ?
《裂け目の稲妻》と《溶岩の撃ち込み》どちらを優先するべきだ?
暗中模索、暗がりの中をおっかなびっくりに歩くようなもの。
バーンは度胸と言う言葉を私は聞いたことがあるが、
それはこの暗がりの中で自分の判断を信じ、飛び込むことが出来るのか? と言うのを示しているように思える。

その他

なんて格好良いこと言ったものの、実際のプレイで『今のパターンは火力パターンですな(眼鏡クイクイ』と分かりやすいことは稀である。
上記の3パターンを並行で進めつつ、相手のデッキの動きや採用妨害枚数と除去枚数を必死に思い出して、途中から諦めてフルパンチンパンジーになる。
バーンは疲れないから楽と言うのは多分、熟練しきった職人が捌くから楽なのであって、1年も握ってないような新人はいつ飛ぶか、今かいやまだか、今行くか? のタイミング見極めが非常に難しい。 とても疲れる。

ボロスバーンの負け方

デッキの息切れ

火力パターンでありがちなやつ。
手持ちの火力全部吐き出したけど妨害やらなんやらで相手のライフを0に出来んかった……! のパターン。
相手のライフが5点以下なら続ける気になるが、そうでない場合は負け宣言したほうが精神衛生上は楽。
とは言え、次とその次でボロチャ引いたら勝ちやで!!!! と思えるメンタルがあるなら続けたほうが良いのは確か。 相手がそれに妨害当ててこない事を祈りながらプレイしよう。

土地事故

個人敵に一番発生しやすいパターン
土地1枚でキープしたら、2枚目の土地が来ない。
土地4枚でキープしたら、3ターン目まで土地しか引かない。
あるあるです。 受け入れましょう。
ただ、土地1枚キープは非常に悩ましい。
1本取っているならまだしも、そうでない場合ならマリガンしたほうがマシな場合は多い。 というのが私の私見だ。
考えても見て欲しい、1マナしか出ない状態で、6枚全部1マナ3点火力。 追加の土地を引かなかった場合、6ターンかけても18点しか削れない計算になるのだ。 
そもそも2023年現在のモダンで打ち消しも除去もなく、ただ6ターンも生きているのは稀か相手がコントロールかのどっちかなのだ。
マリガンチェックは冷静に。

相手のライフゲイン

昨今増えてきた自分が死ぬほど嫌いな負けパターン。
《創造の座、オムナス》の上陸によるゲイン
《黙示録、シェオルドレッド》によるドロー時の継続的なゲイン
《ワームとぐろエンジン》などの絆魂持ちかつ3点で焼ききれないクリーチャーによるゲイン。
どれも吐きそうなほど厄介だが、幸いなことにこちらには《乱動する渦》がある。
ライフゲインしそうな相手と当たったときは最低でも赤1マナ立たせておこう。
《頭蓋割り》でも同様の動きが出来ると思いがちだが、シェオルなどの継続系のゲインの場合、頭蓋割りにスタックしてドローでゲインが出来るので現環境だとやや心許ない。 乱動する渦であれば、更にスタックして起動すれば良いが頭蓋割りの場合はそうも行かない……
また、プロテクション(赤)を持っているカードが現環境にそう多くないので更に採用理由が薄くなる……
それと、ワームとぐろエンジンだけは《粉々》や《摩耗》でも処理出来る事を忘れないように。 

デッキリスト解説

2023年12月27日現在の自分のデッキリストが以下の通りだ。

その中で、いくつか採用理由を話したいカードをピックアップしていこう。
余談ではあるが、デッキを組む際に読者諸兄らは一枚一枚採用理由と採用枚数理由を説明できるだろうか? バーンに限らず、コピーデッキを回すにせよ、オリジナルデッキを握るにせよ、何故このカードがこの枚数採用できるのかは自分なりの言葉にしておくのが良いと思う。

大歓楽の幻霊×3

久々に帰ってきた幻霊。
激情がいなくなり、何も仕事することなく死んでしまうなくなった今ならば採用可能なのではとお試し採用中。
3枚にしているのは、自分にも火力が飛んでくるので、4積みして重ね引きしたいとまでは行かなかったので3枚にとどまった。

火遊び×1

1マナ2点、プレイヤーに当てると占術1を行える。
スタンダードで見慣れたカードではあるが、モダンでも採用可能だと自分は思っている。
タフネス2までの生物処理、占術による手札良質化、1マナで絢爛条件達成など色々器用に出来る子なのだ。

頭蓋割り×2

負け方でも少し触れたが、最近採用理由が薄くなっているんじゃないかと訝しんでいるこのカード。
以前まではこれが4枚になっていたが、どうにもゲインしてくるデッキ相手では頭蓋割りで対処しきれないので2枚。
先程自分で採用理由と枚数についてはしっかり説明できるようにと宣っておきながら、このカードに関しては正直この枚数が正しいのかよく分かっていない。 抜くなら抜くで全部抜くのが正解だったりするんだろうか?

稲妻のらせん×4

頭蓋割りの代わりに入ってきたカード。
ライフゲインも去ることながら、対象がどこにでも飛ぶその器用さに惹かれて採用。 黒単相手などにクリーチャーのすれ違いによるダメージレースを有利に運ぶ事もできる。

乱動する渦×2

負け方で少し触れたカードその2。
アップキープ時に1点飛ばす効果が自分にも適用されるのがキツいが、稲妻のらせんで回復できるからと自分で誤魔化している。
2枚なのは、メインからゲインしてくる相手に勝ちたい為。 残り2枚はサイドにいる。
こいつがいると《裂け目の稲妻》を待機で唱えた時、自分に5点飛んでくる事を忘れないように。

各種土地

フェッチは8枚が限界、《焼尽の猛火》の事を考えると10枚にしたい気持ちがあるが、土地事故を減らすためにもキャノピーランドを増やしたい思い。
ショックランドが1枚なのは白白を出したい瞬間がほぼないと判断したので。

サイドボード解説

《焼尽の猛火》 仕事しなさすぎてサイドボードに左遷された元メイン。 《激情》が禁止され、クリーチャーによるコンボが増えてきたのでサイドにはギリギリとどまれた模様。

《粉々》&《摩耗//損耗》 アーティファクト対策。 損耗の方は触れたいエンチャントが多々あるので(サーガ、白力線、鏡割り、イリーシア木立のドライアド等)この枚数。 摩耗損耗4枚に出来ないのは自分の心が弱いから……

《過酷な指導者》 モダン神決定戦で突如として脚光を浴びたカード。 50円で買ったと思ったのに、手元に見当たらなかったので渋々200円で買い直した。 試験採用で評価出来る程ではないが、ヨーグモス医院などを意識して入れている。

《罠の橋》 ハンドが空になるなら、それを逆手に取ればいいじゃないとの発想で入れている。 これで護身完成させつつ、引いてきた火力を叩きつけて勝つとすごく嫌そうな顔される。 あと、罠の橋の効果は自分にも適用されることを忘れてはならない。

入れられるなら《虚空の杯》を2枚入れたいが、あいにくと枠がないので断念中。 続唱でズルするデッキにどうやって勝てば良いんだろうか。

各種マッチアップ感想

カスケードクラッシュ

《否定の力》や《呪文貫き》など打ち消しが少なからず存在する上に、基本的に仕掛けはカスケードクラッシュのほうが早いと思った方がいい。
サイド後も《虚空の杯》をX=0で置いてから割られるまでに押し切らないと負けてしまう事が多々ある。
《罠の橋》も引いていたらなんとか……と言ったところ。
3色なところからフェッチショックインをまぁまぁ多用する印象があるので付け入るとしたらそこ。

リビングエンド

相手の方がずっと早い。 それでいて打ち消しも持っているのだから困る。
基本的にメインは負けだと思ったほうが良い。 《乱動する渦》を置いておくと相手に5点飛ぶことを忘れないように。
カスケードクラッシュと対策は似たようなものだが、通してしまった時のダメージ量はこちらの方が圧倒的に上なことが多い。
自分の手札で何を優先すべきなのか吟味しながら動こう。

アミュレットタイタン

《精力の護符》が1ターン目に置かれたら相手の方が早いと思おう。
また《イリーシア木立のドライアド》が出てきたら基本的に負け。
サイド後に粉々と摩耗損耗をいれて相手が回らないことをお祈りするしかない。
また、タイタイヴァラクートも同様である。

緑トロン

基本的にはこちらの方が早い。
4ターン目の《一つの指輪》着地、《大いなる創造者、カーン》経由からの各種アーティファクト、機能不全ダニによるゲインに気をつけていればこちらが勝てると思って良い。
ただし、緑トロンが採用している《歪める嘆き》はソーサリーを打ち消せる事を忘れないように

黒単貴重品室

緑トロンに似ていると思いがちだが、《黙示録、シェオルドレッド》&《一つの指輪》によるゲイン、《塵へのしがみつき》、《不憫な悲哀の行進》などゲインが豊富であることと、《致命的な一押し》や《集団的蛮行》など厄介な除去も多いので気を使うことは多い。
話を聞くと、向こうは向こうでバーンにどう対処しようと悩んでいるんだとか。

ハンマータイム

向こうのほうが遥かに早い。
及び、《救済の波濤》でこちらの火力をいなされ、生物は止められる。
《墨蛾の生息地》による毒殺も視野に入ってくる為、負け筋がアホみたいにある。
一番手っ取り早いのは《跳ね返す掌》でハンマーを持った相手のダメージを跳ね返すのが良いが、そんな枠はどこにもない。
自分は所持者がそう多くない点から捨てマッチにする事を決意した。

4Cオムナス

《創造の座、オムナス》のゲインがキツいが、1ターンに1回なので、頭蓋割りでも対処可能。
とは言え、向こうはコントロール気味なデッキなので、こちらもそれを頭に入れて打つ順番を考えなければならない。

カウンターモンキー

《敏捷なこそ泥、ラガバン》が焼けなければ死。
《ドラゴンの怒りの媒介者》が昂揚達成していると死。
打ち消しも多いため、非常にしんどい相手。
とは言え、相手もカードを多用するデッキなので、大歓楽の幻霊を出せれば勝ちは見えてくる。

グリクシスシャドウ

こちらの火力が向こうのアドになると言う非常に厄介な相手。
向こうも向こうで自傷して《死の影》のサイズアップを図ってくるので我慢比べになりがち。
向こうが《死の影》でクロックパーミッションしてきたら死を覚悟しよう。 打ち消しが幾つあるのか分からねぇや。
サイド後は《罠の橋》で止めつつ、火力で押し切ってしまいたい。

赤黒想起

《激情》禁止前の対戦経験が無いため一番最後に記載。
基本的にとても不利。 1ターン目に2枚ハンデスされた上で4/3威迫が残るのはどんなデッキでもつらいはず。
一応、悲嘆着地効果処理後の《まだ死んでない》などにスタックして火遊びや稲妻を打てると2枚目のハンデスはなくなり、盤面の綺麗に出来る。

最後に

半年ボロスバーンを握ってきたが、このデッキが好きなことには変わりない。
とは言え、勝率は体感3割なので、各種マッチアップ感想とか「しんどい」と4文字書くだけで済む話をダラダラと書いているようでなんだか申し訳なくなってきた。
などと書き散らかして6000文字もあるらしい。
読んでいただいた方には感謝感激である。
これらの乱文が少しでも貴方の糧になれれば望外の喜びです。 終わり。

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