株とはどんなものか?
株とは何か?債券とは何か?
こんにちは。投資の素人、トーシローです。
投資をする際によくわからないまま始めてしまっている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?私も以前はそうでした。
そこで私がこれまで学んだことを踏まえながら、ざっくり、誤解を恐れずにまずは書いてゆきます。
■まずは企業の視点から
まず企業はどのようにして資金調達をするのか、見てゆきましょう。
企業が資金調達をする方法としては3つです。
・株を発行する
・債券を発行する
・銀行から借り入れをする
その中で我々が投資をする場合に関係してくるのは上2つの「株」と「債券」です。
長くなるので、今回はその「株」についてまとめてみます。
債券と銀行借り入れについては次回以降に回したいと思います。
株はハイリスク・ハイリターンであると言われています。なぜそうなのでしょうか?ここではその理由を整理したいと思います。
■発行する企業にとっての株とは
企業は「株」を発行することで資金を調達しています。株を発行するとその企業は、会計上、バランスシート(貸借対照表)に次のように計上しています。※下の図では、高さ方向は金額の大きさを表しています。
具体的にはバランスシート(貸借対照表)の右側(貸方)の中の「株主資本」に発行株式数と株価をかけた金額が記入されます。
株主資本 = 発行株式数 x 株価
バランスシートの左側(借方)にも、固定資産の中に有価証券として計上しますが、ここでは省略しています。
株価が上がるとどうなるか、考えてみましょう。発行株式数が同じであれば、バランスシートの右側(貸方)の中の「株主資本」の部分が増加することになります。それとともに左側(借方)も同じだけ増加します。
経営の世界ではこの負債と株主資本の合計額を「企業価値」とも呼んでいます。つまり株価を上げることは、企業価値を上げることと同じ意味となります。逆に株価が下がれば企業価値が下がったことになります。株価は日々変化するので、企業価値も日々変化していることになります。したがって、経営者はこの企業価値を上げるべく、日々経営に取り組んでいるのです。
■投資家にとっての株とは
ご存知の通り、我々投資家は証券会社等を通じて株を売買することができます。投資家にとってその企業の株を買うということは、その企業に出資していることになります。
投資家が出資する際に期待することは、3つあります。
・キャピタルゲイン
・配当金
・株主優待
キャピタルゲインとは、株の購入時よりも株価が上がることによって得られる利益です。
キャピタルゲイン = 株の時価 - 購入時の株価
株価が上がると投資家の資産はダイレクトに上がることになります。
配当金はその株の発行企業が株主に対して利益の一部を還元するために支払われます。その金額は業績に応じて企業が都度判断します。
株主優待は、一定数以上の株を保有している株主に対して、自社製品を提供したり、自社サービス等を有利な価格で利用できたりするものです。ご存知の通り、これを充てに投資をする方もいらっしゃいます。
■会社が倒産するとどうなるか?
いよいよ本題です。会社が倒産して清算することになった場合を考えてみましょう。会社が清算手続きに入ると、会社は出資者に返金することになります。返金する原資は、現金や売掛金などの流動資産のほかに、固定資産(土地建物、生産装置)等があります。これらを売却して現金化するのです。そしてここで大事なのは、その返済する順番です。
会社を清算する場合、株主の優先順位は最後になります。優先度の高い順に、銀行(借入金)、債券者、そして株主となります。株主への返金はゼロという可能性もあります。
第一優先:銀行(借入金返済)
第二優先:債券者
第三優先:株主 ⇒つまり、優先度が最も低い。後回し。
つまり、万が一、企業が倒産して清算することになった場合、その企業の株を買った人にはお金が返ってこない可能性があるのです。ゼロ。100%減資と言われる時がこうなります。株価が10%下がっても嫌なのに、ゼロになるのです。すごくないですか?つまり株を買うということは、会社を清算する際には、ゼロになっても文句を言えないことが前提になっているのです。
■結論:株はハイリスク・ハイリターン
以上のように、投資家の目線で見ると、株に投資をするということは、株価の上昇によるキャピタルゲインをダイレクトに受けることができ、配当金や株主優待も得られたりできるメリットがある反面、株価の下落した際には損失を被ることもあり、最悪の場合には会社清算においては何も返ってこないという可能性があります。そういったことから株は「ハイリスク・ハイリターン」と言われています。
そうなると、投資の初心者にとっては「株って怖い」という印象になりますし、今後株価の上がる企業が読めないので「投資ってわかりにくい」と感じるのではないでしょうか?
そのようなリスクを軽減するために、よく「分散投資をしましょう」と言われますが、それも情報がありすぎてどうすれば良いのかわかりにくいものです。それについても今後書いてゆこうと思います。
次回は「債券」について記載する予定です。
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