日記:裸のルー語話者

今日は関東に出ている.就職活動のことを事細かに書くと,情報リテラシーの低さが問われることになりそうだがどうなのだろうか.自分は顔写真や名前など陽な個人情報は公開していないが,その気になれば特定は容易いだろう.働く身からすれば情報保持のできない人間は避けねばならないが,まぁ良い(よくない).同時期に就職活動をしている人はこれを見て,下には確かに誰かがあることを感じて安心してほしい.

自分はあまり多くの会社説明会に出ていない/予定していない.しかし話を聞いた企業の人間はどうしてカタカナ語を使いたがるのだろう.ソリューション,イノベーション,インダストリー,マネージャー....あれは果たしてsolution, innovation, industry, manager ではダメなのか,解決法,革新,業界,監督ではダメなのか.フォントが崩れるからなのか,日本語への対訳にない意味が真に重要なのか.ルー大柴に憧れているのか.

研究業界でもカタカナ語ではないがルー語を使うことがある.良い対訳がないから仕方なく使っていたり,単語が思い出せず思いついた同意語を話してしまうからだ.英字で綴って/喋って難をしのぐ.

では企業の人間も語を思い出せないのか,そうは見えない.良い対訳がないのか,辞書にはある.では対訳に無い真の意味を理解して皆使っているのか.

こんなことをきっと疑問に思ってはいけない.あなた(貴社)の人格思考に同調して"あなたのお色に染まります(漆原教授)"といった態度が重要なのだ.その意味を問うてはならない.王様の服はバカには見えないのだから.使い方を間違えてはならない,おうむ返しするればきっと間違わない.

裸の王様の側近は裸になった彼らの王を見て何を思うのか.側近になりに行く人間がいるとしたらどんな思考でそれを目指すのか.裸の王は服をきていようがいまいが,人を惹きつける賢き王なのだろうか.自分は人を服で判断するのか.それは本質を見てくれと叫ぶ普段の行動と矛盾していないか.

きっと業界内の通用語になってしまって,皆改めて意味を問わないのだと思う.初めはほとんど同じ意味の惹かれる音を放つことでインテリジェントな人間を演じることができたのだろう.それが皆に使われるようになって,皆インテリになった.同じ服を来て,権威を示し同族であると周知する.

側近を目指す者は何を求めるのか.自分にはまだわからない.未だ私には服が見えないことは解った.本当に裸なのだろうか,それを声高に叫ぶ勇気はまだ無い.私は少年にも劣る就活生.

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