フランス作家によるコミックから日本週刊少年マンガへの敬意を感じた

あまりにも日本のコミック然としたビジュアルなので
著者名をふせたら海外作家だと気づかないのではないだろうか
内容も魔法使い見習いの主人公がネメシスと呼ばれる魔物を倒す
為にネメシスの秘密を探る旅に出る…といった王道少年漫画といった趣。
著者インタビューを見るまでもなく村田雄介先生の影響下にあると
一目でわかる画風はスゲー上手い!
正直ちょっと似すぎている感もあるけど、見ていて飽きない。
僕は表紙のイラストだけで購入を決めた。

ビジュアル面だけじゃなくコマの運び方や主観モノローグ、
キャラクターの動きや間だけで進行するシーンがあるなど
ヨーロッパのマンガとは異なる文脈の日本マンガの定型を
よく研究していて電車の中で読める位ライトに楽しめました。
※(海外のマンガは日本のマンガと比較して
間を使った演出をあまり用いないので
活字での説明が多く日本のマンガの様に手軽に読むのは結構至難。)
故にあまりにも日本の漫画的なので
日本とフランスマンガの間にある微妙な差異が浮き彫りとなり、
「似てるけどちょっと違う」感が面白い。
最近、フランスのコミック勢が攻めの姿勢だ。海外からの影響を
うまく融合し自分の物にしているので 今後どう変化していくのか楽しみだ。
●トニー・ヴァレント氏『ラディアン』を語る!インタビュー動画
 


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