2 黒皮剥ぎ・マクラメ・陸前高田
引っ越してきて3週間が経ち、少しずつこの暮らしにも慣れてきました。既に都心の人混みや満員電車の感覚を忘れている自分に驚いています。自炊も今のところ頑張っていますが包丁で指を切ったり、土鍋の火加減を見ていて髪を焦がしたり…。てんやわんやの日々です。
黒皮剥ぎ
前回のnoteで漬けていたコウゾの皮を剥ぐ「黒皮剥ぎ」作業をしました。
東山支所からいただいた資料によると
一晩漬けて”うるけた”コウゾを引き上げ、軽く水を切ります。
次に、
と、あるように、引き台と小刀で一本一本皮を剥いでいきます。
職人さんからのアドバイスも忘れないようにメモ!
・使うのは刃の中央、台の中央。
・刃は動かさず、寝かす。直接地面に置かない。
・コウゾを引く時は根の方を持ち、下に向かって引く。
・置く時は根の方を揃えて並べる。
今回私が使うコウゾは福島県三春町から届いたものですが、東山和紙の原料「コウゾ」「ミツマタ」「トロロアオイ」の全てが東山で栽培されているそうです。(原料の栽培の後継者不足も大きな課題!)
紙を漉く作業こそ冬のみですが、良い和紙を作るためには一年を通して欠かさず手入れする必要があります…!来月からは原料の栽培に関する作業がメインになります。
既に川の水の冷たさに慄き、冬の作業をどう乗り越えるか…と考えていましたが、8月の猛暑の中でのトロロアオイの芽かき作業も過酷なものになりそう…!
厳しい寒さと暑さ!自然との戦い!挑戦者求む!
話を戻して…
剥いだ黒皮の一部は「かす紙」として紙に漉きこみます。
初日は7時間で2束しか剥げなかったところを、3日目には6時間で3束剥げるようになりました。(まだまだ遅い)来週も剥ぎます。
マクラメ タペストリー作り
先週の挨拶回りで東山地域の交流館「輝楽里」にお邪魔した際、可愛いタペストリーが展示されていて、
「これ売ってますか?」と尋ねたら「これか?買うんじゃなくて作るんだよ!」と教室が開催されていることを教えていただき、マクラメタペストリー教室に参加してきました。
マクラメとは手で紐を結んだり編んだりという工程を繰り返し、模様を生み出す技法のこと。驚くことに先生はYoutubeの動画を見よう見まねで覚えたそう…!
地元のマダムと楽しく談笑しながら制作しました。続きはまた来週〜
帰りにはネギとほうれん草とサバの水煮のお裾分けまでいただきました…!
和紙を細く切り、こより状にして作る「紙糸」でタペストリーを作っても面白いかも…。
陶芸体験
先週の田おこしで土を触ってからというもの、無性に陶芸がしたくなり…。
厳美町にあるあすみ工房(https://asumi-kobo.com/)のチラシを見つけ、即予約!陶芸体験に参加して、お茶碗とカトラリースタンドを作りました。
今回は体験でしたが、教室に入会して月に一度通うことにしました。様々な分野のものづくりを知って、和紙に活用してみたいです。
早くも一関での暮らしがしっくりきている気がするのは、自然を調理して料理や日用品をつくる、ということを探求する暮らしが心地よいからなのだと思います。あと、何よりあたたかい人が多い!
陸前高田へ
野球の用事で陸前高田まで行くけど乗ってくか?と課長に誘っていただき、陸前高田を観光しました。
ひたすら海沿いを歩きました。
昨年まで30分弱歩いて通学していたのに、早くも車社会に慣れ全く歩かなくなっていた自分に気づく…。
その後は近くの博物館へ。
道の駅に併設されている津波伝承館にも行きました。
タイトルを忘れてしまいましたが、震災の手記をまとめた本の中で心に残っている一節があるのでここに載せておきます。
気持ちの熱いうちに、何とかしなければ。
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