We are TOWAtextile

画像1 noteを始めるに当たってまず自己紹介をすべきということを失念しており、今更ながらここに僕たちのことを書いてみます。
画像2 まず"TOWAtextile"とは、ピアニスト井上彼処(いのうえかしこ)とボーカリスト平井容子(ひらいようこ)二人のコンビ名であり、約3年前に結成しました。その約3年前に何があったかというと、僕たちが出会って、出会った次の日には付き合いましょう、結婚しましょう、一緒に音楽やりましょうというやり取りがあり、名前は決まっていませんでしたが、ここにTOWAtextileが始まったわけです。
画像3 その後半年ほどで同棲から結婚へと移行し、住所も名古屋から横浜に移動し、現在は結婚生活も2年半といったところです。
画像4 個々の経歴にも少し触れておきますと、僕井上彼処は、中学3年の時にピアノと出会い、極めて短いピアノ楽しい時期と、遠い小さい点のような光を目指し、進んでいるのか止まっているのかも分からないように一人とぼとぼ歩く、長い暗いトンネルのような10年くらいの時間を過ごし、30歳になるちょっと前くらいから、ピアノや音楽というものに、改めてようやく楽しさや手ごたえを感じれるようになり、現在32歳になります。
画像5 10代後半には神戸の甲陽音楽学院、20代にはボストンのバークリー音楽大学に通わせてもらいましたが、今思えば勿体ないことだとわかりますが、いかんせんその時期は人生を迷走しておりまして、全くもって音楽の勉強に身が入りませんでした。その後数年してもう少し地に足をつけた考え方ができるようになってから、仕事をしながら今度は名古屋の甲陽音楽学院で仕切り直しだと再入学しました。
画像6 今この歳になって思うこと、感じること、人生や音楽に対する明瞭なビジョンを持ち込んで、あの頃の時間をすべて音楽につぎ込むことを許された時期に戻れたら、きっともっと上にあがれていただろうとは思いますが、結局は一切合財無駄なことなどひとつもなく、完璧に今に繋がっていて、全ての不誠実に報いを受け、全ての誠実に報われて、僕は当たり前のような奇跡に包まれております。
画像7 平井容子はというと、彼女は幼いころから身体が非常に弱く、いつも何かしらの体調不良や、精神的な不安定とつきあい続けてきました。彼女は記憶力が異常に良く、子どもの頃本のページなどを見たら、そのページをそっくりそのまま記憶して、後には本を閉じても、頭の中の映像で内容を読んだりできたそうです。目に飛び込んでくる景色なんかもなんでもかんでも記憶してしまい、頭の中でそれをコマ送りしたり逆再生したりしていると、たまに情報量の多さに頭がパンクするような感覚に襲われたそうです。
画像8 田舎で育ったこともあり、そういった異様な才能を持った彼女は周りの大人から常に理解されず、たとえ学校の成績がものすごく良くても(あるいは勉強しないのに成績だけ良いのが余計に気に入られなかったのかもしれませんが)親にも教師にもいい顔はされなかったようです。中には彼女が本を読むスピードがあまりにも早すぎると言う教師がいて、そんなスピードでは何も内容を感じ取れていないと決めつけ、ちゃんと最初の行から最後の行まで順番に上から下に右から左に読みなさいと矯正させられたんですね。
画像9 幼い彼女は大人の教師からそう言われ、そうしなくちゃと思ってそうしているうちに、本当に読むスピードは落ち(スピードだけが落ち)もう中学、高校になる頃には、ちいさいころしていたようなことはできなくなっていたそうです。
画像10 顔と心が良いので友だちには常に恵まれて育った彼女、僕は家庭にはとても恵まれて育ちましたが、彼女は苦労と苦難に満ちた家庭環境の中で、怒りや許しを繰り返し、不条理に抗ったり、現実の前に膝を屈したりしながら、ちいさく弱い身体で精一杯頑張った結果、22歳の時に体と、それと同時に心を壊し、その時働いていた会社をリタイアしました。
画像11 1年くらいはほとんど家で寝ているか、通院しているかぐらいしかできない日々が続き、ようやくパソコンの前に座って何かやってみようか、音楽を聴いて散歩にでも出てみようかと思えるようになってきた頃、ネットを通じて僕たちは出会いました。
画像12 若い時というのは、目の前にあるものが世界の全てで、それにがむしゃらにしがみつき、無理なことを押し、無駄なことを重ね、無策に溺れて自分を見失ったり、路の奥深くまでやってきてようやく、間違いに気付いたりするものですね。
画像13 今思うと、もっとうまく立ち回れたと思うことだらけですが、その失敗の教訓の集積として、今の自分が形作られ、ようやくここまで辿り着いたんだと実感します。noteを見ていても、毎日自分になにかしらの目標を課し、それに取り組んだり取り組めなかったりしながら、小目標を達成し、中目標を視野に入れ、大目標に向かって進む方々をたくさん見かけます。そういう人たちが日々感じているであろう苦悩や葛藤はよく分かります。
画像14 思うように人の評価を得ることはなかなかできませんし、なによりも自分が思う自分への理想とはかけ離れた自分の力量に嫌になり、腐りそうになることもあるかと思いますが、高まろうとする人は高まりますし、明るみを目指す人はどんなに道を間違っても必ず明るい場所に抜けますから、どうぞそのまま進んでください。僕たちも常に、今、此処から始めます。

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