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考えるギャラリーとは?素読の教えから学ぶアートの魅力


すえPブログにようこそ。

本日も最後までお付き合いお願いします。

皆さんは、アートを鑑賞する時、どんなことを考えますか?


色や形、構図や技法など、作品の表面的な特徴に注目する人もいれば、作者の思想や背景、作品の意味やメッセージに興味を持つ人もいるでしょう。また、自分の感情や感想、感動や共感など、作品に対する個人的な反応を大切にする人もいるかもしれません。

しかし、アートを鑑賞するということは、それだけではありません。

アートを鑑賞するということは、作品と自分との関係を深めるということです。
作品と自分との関係とは、一度で決まるものではなく、時間とともに変化するものです。単に知的な理解や感覚的な印象だけではなく、生き方や価値観、人生観など、自分の内面と繋がるものです。

そんなアートとの関係を築くためには、どうすればいいのでしょうか。

私は、古典的な教育法である「素読」から、ヒントを得ました。

素読とは、意味がわからなくても、本の文字をそのまま声に出して読むことです。
江戸時代の寺子屋では、先生が「子曰く••••」と言えば、生徒達が同じく「子曰く••••」と言うようなことをしていました。
これは、今の教育からすれば意味がないと言われるかもしれません。
しかし、そもそもこの教育方法の真価が発揮されるのは後数年、あるいは数十年後のことで、そこには深い目的があるのです。

どういうことかと言えば、孔子の論語を小学生低学年の子供達が理解できるでしょうか。
できませんよね。
理解できないまま暗記だけしてしまうわけです。意味がわからないことを暗記だけすることは合理的ではないし、子供達の大切な時間を無駄にしてしまう悪い教育だと思われるかもしれません。実際、この素読は大正時代に廃止されています。
しかし、この素読の本当の意義を知れば、簡単に捨てさってしまう事が間違っているとご理解頂けると思います。

それでは、素読の意義をご案内致します。
難しい漢文、例えば論語の意味や捉え方は、常に変わり続けるもので、解釈する人の年齢やその時の状況によって、どう解釈するかは、その人の一生涯を通じて、常に変わり続けるものです。もしかすると、その本当の意味は一生分からないことかもしれません。だからこそ、この奥深く、古来より読み継がれる重要な書物を、子供時代に暗記しておけば、その後のその人の人生の最適なタイミングで、そうだったのかと理解を持つことができるのです。

私たちは、すぐに結果が出たり、利益になることを優先しがちではないでしょうか。そもそも本当に大事なことは、そう簡単に理解できるものでしょうか。
もしそうであれば、大多数の人達が幸せな人生を送ることができるはずです。
しかし、高学歴で頭の良さそうな大人達も、世界の指導者達も、戦争や不正、環境問題など、解決が難しい問題を次から次へと量産し続けています。

もう少し、ゆっくりとした態度で、一つ一つの問題と向き合っていくことも大事なのではないでしょうか。

このゆっくりとした態度で、一つ一つの問題と向き合っていくことは、ギャラリーIYNにとっても大事なことだと感じています。
なぜなら、私たちは、多くの絵を展示しています。しばらくすると展示が入れ替わり、また新しい絵が展示されます。作品数も多いし、企画の種類も多くあります。
そんなせいでしょうか、私たちはついつい作品達を右から左に、どんどん見てしまいます。ですがこんな事では、絵の素晴らしさ、芸術の価値を見落としてしまうのではないでしょうか。

絵を見る時にこそ、この素読と同じ態度が必要だと思うのです。

敬愛する小林秀雄先生は、「考える」ということについて、このように仰っています。

「考えるとは、物に対する単に知的な働きではなく、物と親身に交わることだ。物を外から知るのではなく、物を身に感じて生きる、そういう経験をいう。」

これは、小林秀雄先生が本居宣長を研究するにあたり、「考える」とは「身交う(かんがふ)」という言葉本来の由来から理解した意味です。
物と親身に交わるとは、正に素読で暗記した書物の様に、対象となる物事をいつも自分の心の傍らに置き、生涯を通じて、ゆっくりと深く一体となるまでの関係になることです。また、そういう態度は芸術を見るにあたり大事なことであるとも言っています。

ここに、私はギャラリーIYNのあり方を発見しました。

47歳になりますと、昔のことや、あの人の言葉の本当に意味することがふと理解できる瞬間が増えてきました。今頃になって気持ちを理解したようなこともあります。

皆さんにもそんな経験はないでしょうか。

色々分かったような気になっていた自分が、実は何一つ分かっていなかったことに気付かされる瞬間が、今後も多くあるに違いありません。絵を見るとはそういうことなんだと思います。またそうあるべきだと思います。

ですから、ギャラリーIYNの新しいコンセプトは、「考えるギャラリー」です。

考えるギャラリーとは、少しでも気になる作品を見つけたら、いつもその絵のことを心の傍らに置いて頂き、描いた人の気持ちや、描いた人と描いている対象との関係を感じることです。先程も言ったように、すぐに何かを得ることができるわけではありません。
しかしずっと心に作品があれば、ふとした瞬間に、アーティストとアーティストが描いたものとの関係がはっきり理解できるのです。そんな「身交う(かんがふ)」体験を長い年月をかけて一人でも多くの人に提供したいと思うのです。
ギャラリーIYNのホームページには、開催中の展示作品はもちろん、過去の展示風景も公開してます。
今一度、ゆっくりとご覧になって見て下さい。以前見た時と何か違う感覚を感じるかもしません。

結論


ギャラリーIYNでは、素読の教えに基づいて、アートとお客様との関係を深めることを目指しています。そのために、私たちは「考えるギャラリー」というコンセプトを掲げています。考えるギャラリーとは、作品と自分との関係を時間とともに変化させることを楽しむことです。作品と自分との関係を変化させることで、自分の内面や生き方にも変化が起こるかもしれません。そうなれば、アートはただの美しいものではなく、人生のパートナーになるのではないでしょうか。

皆さんも、ギャラリーIYNに来て、考えるギャラリーの体験をしてみませんか。きっと、新しい発見や感動が待っています。私たちは、皆さんのご来場を心よりお待ちしております。


【考えるギャラリーを体験する為の記事】

・皆んなと考えたい現在の時代背景について。

・GIFT展 企画ページ

・ニヒリズムを打ち破る、GIFT展

•GIFTアーティスト紹介ページ

•ART INPUT
全てを言葉と言う記号で捉えるな。漫然と物事を見てやしないか。

•個性について考える
自分のダメなところを受け入れる。どうしようも無い気質を乗り越えた先に個性は光る。


・情緒企画ページ


•考えるギャラリーIYN

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