部下の本当の実力を知るには「客観視」できるかがカギ

あの若い社員はデキるやつだな。

アイツはいつまでたってもダメなやつだな。

社内でこんな評価に分かれている部下はたくさんいるでしょう。しかしあなたや周りの評価は本当に正当なものですか?

今部下にしている評価は、もしかしたら過去にはそうだったのかもしれないけれど、今は全然違うものになっている可能性もあります。

周りの評価に流されているだけの上司はいらない

「アイツは何もできないやつだな!」

という声を聞いて、一緒になって同調しているだけの方はいませんか?このような人は会社組織の上司としては物足らないと言わざるを得ません。

いや、むしろ不要と言うべきでしょう。

周りからの評価に流されているだけでは、自分の信念や方針がなく組織の上の人間としてのビジョンを持ち合わせていないことにもつながります。

部下に言わせれば「あの人は強く言えばなんとかなる」と舐められているかもしれませんね。

「評価」とは会社の指針や自分の考え、それぞれの中の物差しを基準にして平等に評価されなければなりません。周りの声に流されてしまう人はこの「物差し」がその都度変わってしまうんですね。

これでは言っていることとやっていることが違う、前はこういったのに今回はこんなこと言ってる、などといった不満となって現れてきます。

その部下のことどれだけ知っていますか?

あなたが評価をした部下。その部下のことを貴方はどれだけ知っていますか?家族が何人いるかとか、子どもが何をしているとか。そんな仕事に関係ないことではありません。

仕事の面で、強みだとか逆に苦手な分野、または部下の性格を知った上で、任せられる仕事、逆に任せられない仕事など。適材適所に自らが配置、指揮を執るための情報をあなたはどれほど持っていますか?

会社とは組織で動くものです。あなたがものすごく苦手にしていることだって、部下はすんなりとやってのけてしまうケースもあるでしょう。

仕事という大きなパズルがあって、最適な部下(ピース)をそこに当て込んでいくためには、部下の仕事に対する能力の把握は上司として知っておかねばなりません。

一緒に雑談をしろとか酒を飲め、というわけではありません。普段から気にかけて仕事の様子を観察できているかどうかが問われます。

周りの評価や過去の業績は関係ない、何ができるのか客観視しろ

周囲からの評価が非常に高い部下と、イマイチな部下。

この2人に仕事を頼むならどちらに頼みますか? 答えはもちろん評価が高い部下に集まることでしょう。

でも全てにおいてこの「評価の高い部下」がイマイチな部下を上回る能力を発揮してくれるでしょうか。もしかして特定の分野において、イマイチな部下がものすごい力を発揮してくれるかもしれません。

「いやいや、そんなことはないだろう」と鼻で笑っている方。

性格や得意なこと、できることとできないこと、これらを客観的に見て把握ができているでしょうか。

実は以前、こんな実例がありました。

キレ者で仕事に対する熱意や知識、成績も素晴らしい部下のKさん。このKさんは今までどんな仕事をやらせても非常に優秀で、周囲から厚い信頼を寄せられていました。

もうひとりは柔和な性格で、ゲームが趣味な部下Iさん。仕事の熱意はあまり感じなく、成績もパッとしませんでした。

仕事の面ではほとんどの能力がKさんが上回っていましたが、実は1つだけ欠点を私は見つけていました。

Kさんは仕事をイケイケドンドンで進めていき、性格もキツめ。さらにオブラートに包むようなことをせず何事にもハッキリと「ダメなものはダメ」と言ってのけるところでした。

逆にIさんは仕事を進めるときは、周囲と足並みを揃えてみんなでやろうとする人です。周囲との衝突を避けて、上司からの指示に納得ができなくてもカドが立たないように処理をする人です。

そのような背景があった上で、ある日事件が。

この部署は外部のお客様と接することが少ないところでした。そこで珍しくお客様が相談にいらっしゃると、部署のエースKさんが応対に出ます。

お客様が問い合わせ内容が、どうやら部内の規定に引っかかってしまいお客さまの要望には応えられなかったようです。

するとKさんは「規定もこうなっています。契約でも双方が合意の上なのでそれは守ってもらわないと困ります!」と強い口調で言いました。Kさんの言うことは間違っていません。

しかしその応対にお客様は大激怒。「なんだアイツは!」と本社にクレームが入ってしまったんです。

同様のケースでIさんが応対に出たときは「本当は守ってもらうべきなんですが、実際の期日まで少し幅を持たせてあります。◯◯日までの約束でしたら大丈夫だと思います。でも私の独断ではお返事できませんので、部長同席でお話を伺っても構いませんか?」と応えていました。

どちらがお客様の要望を通しつつ、会社に利益をもたらしたのかは言うまでもありませんね。

仕事はできてもKさんは正論をぶつけすぎていたんです。正論は全て正しいのかもしれませんが、時として怒りや反感を強く買うことがあります。

このようなケースでは、仕事のデキるKさんよりも仕事のデキないIさんに応対を頼んだ方がお互いにとってベターな回答を引き出してくれるでしょう。

このように能力別に見ていくと、できることとできないことが人によって違います。

いくら周りの評価がよくても、業績を上げていても、「苦手なことやできないこと」までも、上手く処理できるとは限らないんです。

客観的に部下を見て、何に長けていて何が欠けているのか、自分の部下を見渡してみてください。

上司として仕事を進めていくためには自分の戦力(部下)を客観的にみて、実力を正しく把握しておくことですよ。これができるようになるとエースの活躍の場をさらに広げられますし、デキないと思われていた部下が長所を発揮できる場も用意ができるようになります。

その場を整えてあげるのは上司であるあなたの責任なんですよ。いい上司として機能したいのなら、まず先入観を捨てて部下を正しく把握することを始めてください。



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とや@人財育成コンサルタント

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