紙版『人民の敵』過去コンテンツをば…

 ついに日和ることにする。
 つまり紙版『人民の敵』の古いコンテンツを、今後、「note」で切り売りすることにする。
 反IT、紙媒体死守、この種のことに関してはそこらへんの自称右翼よりもはるかに右翼な私にとっては、耐えがたい屈辱であり、苦渋の決断である。
 でもまあ、要するにシャレにならんぐらい経済的に困窮しているわけだ。

 ただし、“1冊5000円”だった第14号までのコンテンツはまだ当面は対象としない。それらを正規に購読してくれた人(最近でもたまにいる、正規にバックナンバーを注文してくる人)に申し訳ないからである。
 第15号以降は“5冊5000円”という売り方をしており、つまり実質的には“1冊1000円”だったわけである。一方「note」では、機械的に分量で、400字詰め原稿用紙換算で“1枚分10円”としている。紙版『人民の敵』は、毎号だいたい原稿用紙換算で150〜200枚という非常識なボリュームを誇っており、つまり「note」方式では実は“値上げ”で、むしろ紙で買ったほうがおトクなわけで、これならこれまで正規に買ってくれていた人たちにも申し訳が立つだろう、と考えた次第である。

 また、登場してくれた対談相手や座談会参加者らも、紙媒体だからこそキワどい内容の公開を了承した、という場合もあるだろうから、個別に改めて了承をとる必要があり、だから第15号以降のコンテンツのすべてがネット上でバラで購読できるということにもならないと思う。もともと公開の場での(ネット中継とかもやったトークライブとかでの)対話をそのまま文字起こししたコンテンツについては、むろん内容にもよるが、独断で対象とする場合もある。
 それとは別に、とくに第40号前後の、『全共闘以後』のオリジナル版(単行本版の10倍ぐらいの分量)も、単行本化されてまだ数ヶ月という現時点では、さすがに対象とするわけにもいかない。ただし、単行本版の「あとがき」でも、「オリジナル版では原稿用紙換算で約290枚」もあるのに、「ダイジェスト版にすぎない」単行本版では「当該部分はたったの42枚!」に圧縮せざるを得なかった、と嘆いている第三章第3節「反原発ニューウェーブと札幌ほっけの会」については、もともと、どこかの版元が「その部分だけでも改めて新書で出し」てくれることを強く希望している、と「あとがき」でも表明していたぐらいだし、例外的に対象とするかもしれない。

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