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PRプランナー資格を取得したので1〜3次どう勉強したのか、取ってみてどうだったかまとめてみました

2022年を振り返ってみると、「今年頑張ったこと」の1つにPRSJ認定PRプランナーの取得をあげられるかなと思いました。
私にとってはするっと簡単に取れたというものではなく、2月の1次から9月の3次までそれなりに対策をして試験に臨んだものです。同じ資格を取ろうか検討している方・取得を目指して勉強されている方に少しでも参考になるように、そもそも何故資格取得を目指したのか、どのように勉強したかをまとめてみました。

何故PRプランナー資格の取得を目指したのか

・PRに関すること全般を体系的に学びたかったから
私は元々はコミュニケーション領域のうち「アド」「広告」特に「メディアプランニング・バイイング」がキャリアの中心でした。
2012年にNTTアドに出向し、その後はNTTdocomoのプロモーション部でメディア担当をしていました。広報・PR領域に携わるようになったのはdocomoで3ヶ月だけ関西支社で広報をやった事と(今思うとこの時期に受けさせてもらった研修も有意義でした。。)、2019年7月にLIFULLに入社してからになり3年少しとプロモ領域に比べれば短い期間です。

同じコミュニケーションという領域の中にあり、一緒くたにされることも稀にありますが「アド、広告」と「PR、広報」は異なる知識・スキルが必要で前者にくらべて後者が自分には足りていないと感じ、一度腰を据えて体系的に勉強しよう!というのが資格取得を目指した理由です。資格を取る事以上に勉強することそのものを重視していました。
ですので同じようにまだ広報PR経験がベテランという領域には達しておらず一度しっかりと勉強したい、という方にこそオススメできる資格かもしれません。
(もちろん勉強するだけなら資格試験なしでも良いのですが、私はナマケモノタイプだからこそ「試験日」という締め切り、受験料出費など「勉強する仕組み」がないと本腰入れられないなと思ったのもあります。。)

・広報・PR職種での転職や就職に有利に効くか?は分かりません
業界の転職状況を全て網羅しているわけでは無いので何とも言えませんが、自グループの採用にも携わっている立場から言うと特に有利に働く印象はありません。もちろん例えば求職者の方がPRプランナーを持っていと聞けばちゃんと勉強したんだな〜という印象は抱くかと思いますが、逆に持っていないからといって不利になるようなことは無いのではと感じます。というのも「その資格がないと広報の仕事は出来ない」といった必須のものではなく、また十分なスキル・実務経験を持ってバリバリ広報やっている人でも持っていない方は沢山いらっしゃるというのが実態だからです。

詳細は公式サイトをご確認いただきたいのですが、受験料・認定料・更新料とばかにならないお金がかかり、1次から3次の試験・認定まで半年以上と時間もかかります。それでも取りたいか考えてから勉強を始めることをおすすめします。

1次試験の勉強について

ここからは実際の勉強方法についてです。
1次試験は2月に受けましたが、まずは試験までの10日間禁酒することを決めました!わざわざドヤ顔で言うことでは無いのですが、土日含む10日間でテキストを何回もじっくり読みテキスト内の練習問題を解きました。禁酒したのは酔っ払うと勉強する気がなくなるので勉強時間確保のためです。この時点では「1次試験対応テキスト」の1冊のみの使用です。
(後述しますが「参考問題集」もあり1次試験対応の問題も載っていますが、そちらは1次では使用していません。)

平日の業務前後と土日の各2時間くらいなので合計すると20時間くらいの勉強時間だったかと思います。試験の内容もテキストに載っていた内容ばかりだったので勉強法としてはテキストをしっかり繰り返し読む、でよかったかなと思います。パブリックリレーションズの歴史や社内広報の成り立ちなどニッチな領域もしっかり出るので「これは確かに読んだ。が、思い出せない。」というのはありましたので汗、満遍なくというのは意識した方がいいかもしれません。

またこれは1次試験に限りませんが、公式サイトに載っている参考問題は形式などは参考になるもののやや古いので最新のテキストを入手することは必要だと思います。

試験後のランチにて。10日禁酒後のワインは美味しかったです。沁みるね。

2次試験の勉強について

2次試験は6月でした。資格取得までで1番大変だったのが2次試験ですね!
出題範囲が幅広くテキストも300ページ超と分厚いものになっています。

テキストは最新版を買いました。タイミング悪く少し手に入るまで時間がかかりました。

4つの科目のうち科目A(企業経営と広報・PR)、科目B(マーケティングと広報・PR)、科目C(コミュニケーションと広報・PR実務)までは1次試験と同じくテキストを繰り返し読む・参考問題を解くの繰り返しで対策をしました。この時点で参考問題集を買っていますが、一つでも多くの参考問題を解いておきたいという意図で結果的にこれは必要だったと思います。

実際の試験問題は「これはテキストに載っていた」「参考問題に類似のものがあった」というものがほとんどではありつつ、それなりに「こんなの載って無かったでしょ!!」というものも入ってきます。プレスリリースの作成&配信・メディアプロモート・イベント&記者会見の実施といったような基本的な広報PR業務を一通り経験されている方であれば問題なく答えられるような難易度の問題ではありましたが、経験に少し偏りがあって携わっていない業務などがある方はテキストだけでなく広報業務のイロハが書かれたような書籍に目を通したり、広報会議などの新任広報担当者向けの記事などに目を通しておくと安心かもしれません。

一番心配だった科目D(時事問題)はこちらは正直ちょっと対策不足でした。。他の科目は正答率65%だったのですが時事問題だけ正答率50%〜65%未満。ちょっと危なかった。(2次試験は全出題数に対して65%以上の正解、かつ各科目50%以上の正解が必要)
参考問題集にも書かれていますが政治・経済・国際・社会・文化・スポーツ・芸能と幅広い問題が出ます。試験前6ヶ月が対象期間となっており私が受験したタイミングでは2021年10月〜2022年3月が対象。ロシアのウクライナ侵攻や北京五輪、岸田内閣組閣などが対象だろうと踏みそこを重点的に勉強しました。
学びの場ちゃんねる/たけるさんのYouTube動画がわかりやすくコンパクトにまとまっていて大変助けられました!

ただ私の場合もう一歩深掘りが足りませんでした。公平性の観点から具体的な出題内容はこちらには書けませんが例えば政治の問題でも「こっちじゃなくてそっちで問題だすか〜」みたいなものが多く(察してください)、ニュースの字面だけ丸暗記するのだと足りなかったなと思います。
また、これは芸能なのか?文化なのか?不明ですがまじでそれは知らん。という問題もありました。
そこそこヲタクなのでアニメ・声優・漫画・ジャニーズあたりは自ジャンル外もニュースは把握しているように努めているのと、FM802のOSAKAN HOT 100でヒットチャートもそれなりに把握していたのでその辺は網羅できているから大丈夫だろう、、と思ってたのですがそれもそっちの沼か〜〜〜みたいな方面から問題出てきて太刀打ち出来ず。たぶん50%ギリギリだったんではないかと。

2次試験については1ヶ月半前くらいから勉強を始めたのですが、特に科目Dについては対象期間中から広く満遍なくニュースを頭に入れていくということをしておくべきだったなと思います。もしかすると広報PRとして当たり前でしょ、という事なのかもしれませんがどうしても自分の業務に関わる事・もしくは自担当ジャンルに偏りは出ていると思うので、一ミリも興味のない沼の情報でも大きいニュースはおさえておくというのが必要かもしれません。

2次試験終了後、科目Dのあまりの不出来さに凹みながら食べたGODIVAのアイス。

3次試験の勉強について

勉強として何をすれば良いのかちょっと戸惑ったところでもあります。3次試験はいわば実技、記述問題として「ニュースリリースの作成」と「広報・PR計画の立案作成」です。PR計画はコーポレート課題もしくはマーケティング課題が選択可能で、マーケティング課題を選択することにしました。

私の受験回の1回前、第30回の3次試験合格率はなんと11%という低さ。ビビるわこんなん、という心境です。(ちなみに私が受けた第31回は31.5%、累計で51.0%のようです)
ビビりちらかしたのは私だけではなくなんらかの声があったのか、合否発表のお知らせ内には「第30回3次試験受験者の皆様」というメッセージが付与されており、下記のようなことが書かれていました。

今回は、合格率11.0%と非常に厳しい結果となりました。この要因のひとつは、「課題A ニュースリリースの作成」で多くの方が基準点に足らず、結果不合格となったことです。
(中略)
大切なことは、出題文を注意深く読み解き、情報の取捨選択を正しく行い、リードと本文に必要な要素をニュースリリースの基本形式に沿って記述することです。
上記も含めて、広報・PRの基本であるニュースリリースについて改めて学習していただき、次回に備えていただきたいと思います。

PRプランナー資格認定制度 ニュース/トピックス 3次試験の合否を発表しました

こちらも読み、テキストを読んだ上で私が感じたのはこれはピアノの発表会のようなもので、協会側が指定するフォーマットに則った規定演技が求められるのだなという事です。もちろん、そのフォーマット自体がPRとしての基本を抑えた良い出来のものであるという前提ですが。
つまり、手ぐせを入れまくって自己流にやると点が取れないのだと思います。

そうとなれば、もうひたすらそのフォーマットに則って書いてみる以外の対策はありません。参考問題集の例題に沿って書いてみた他、36,300円の対策講座も受講しました。3万6千円・・・!!くぅっ、痛い出費。
これはちょっと賛否両論あるかと思いますしその良し悪しは私からは言いませんが、この講座とってなかったら知らなかったなという試験に関する情報があったのは事実です。合否に大きく関わるほどの重要な内容ではありませんが、その点でも受けておいた方がいいというのは言っておきます。
それを抜きにしても普通に広報PR業務に関する講座として普通に有意義であったのと、一つでも多くの練習問題を実際の出題画面と同じような環境で解くことが出来たというのはよかったです。
ビデオ形式のため「自分が書いたものを添削してもらう」という事は出来ず。それを一番やって欲しかった!それがあれば3万6千円が安く感じたのに!

試験は120分で、時間が足りるか心配していたのがそれは杞憂でした。急がずにじっくり問題文を読んで、確認しながら丁寧に回答を作成していっても十分に時間はあると思います。

3次試験受験後はお寿司でプチ打ち上げ!!!

資格取得して改めて思う、「受験してよかったこと」

11月2日、どきどきの3次試験合格発表を経てしっかり認定料も払い、資格認定証もいただき今にいたります。無事にPRプランナーと名乗れるようになりました!
ただ名乗れるようになったところで少し自分の中にPRパーソンとしての自信がついた他は業務内容など含めて何も変わっていません。

それでも改めてよかったなと思うのは「勉強し続ける」というスキルをキープ・ブラッシュアップ出来たことなのかなと思います。
リスキリング、学びなおしという言葉も今年は随分と話題になりました。私自身、自分のキャリアの軸が広告からPRに移っていく中でのまさに「学びなおし」であり、それが出来たことがよかったと思います。

今年学んだこの知識・スキルが一生涯役に立つかは分かりません。プレスリリースも少しすればAIの方が私よりはるかに上手に書けるようになるかもしれません。(イラストは現時点でAIに大敗します!)
自分のキャリアもまた軸が変わることもあるかもしれません。その時にまた新たなことを勉強しよう、スキルを身につけようと思えるか、その柔軟性はきっと今の時代に必要なものなのではと感じています。

半蔵門の巨牛荘にて。合格発表後、浮かれて食べたステーキランチ。

あとは単純に、頑張ったことが「合格」って形で目に見えると嬉しいですよね。

ここまで大変長くなりましたがお付き合いいただきありがとうございました!PRプランナー資格受験を検討している方、勉強中の方にとって少しでも参考になれば幸いです!

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