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『凡人が天才に勝つ方法』無料公開中!ルール⑤くじけそうになったら、「3歳のころの無限の夢」を思い出す

「モーニング娘。」を世に生み出したプロデューサー、そして稀代のヒットメーカーであるつんく♂さんの”頭の中”全部わかる『凡人が天才に勝つ方法』。「時代を超えて愛されるヒット」の作り方から、全ビジネスパーソンに今最も必要な「プロデュース力」の磨き方まで、この一冊で学ことができます。本書で紹介されている「普通の人が”小さな才能”を見つけ劇的に伸ばす45のルール」のうち、序章から「凡人が天才に勝つためのステップ」を5つ公開します。
今回は、「凡人が天才に勝つためのステップ⑤」を公開。前回はこちら

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ルール5 くじけそうになったら、「3歳のころの無限の夢」を思い出す

人間、じつは誰しも「元・天才」だった


✓ 「嘘」でした!僕もあなたも「天才」でした!

天才はほんのひと握りの人。そう書きました。
そして、僕自身も「天才ではない、凡人だ」と断言しました。
でも、じつは嘘でした。僕は「天才」でした。お許しください。
そして、みなさんも「天才」なのです。
ただ、僕らが天才だったのは、はるか昔。

思い描いてみてください。
たとえば2〜3歳の子どもたちを10人くらい集めて、画用紙とクレヨンを渡します。 机を使っても描いてもいいし、寝そべって描いてもいいし、しゃがんで描いてもいい。
自由に描いてもらいます。
「さあ、お絵描きの時間です!みんな、なんでも好きなものを描いてね。でき上がっ たら見せてね!」
そうやって始まったお絵描きの時間。
ものの2〜3分もすれば、「できた!」という子も、「もっと描く〜」という子も出てくるでしょう。それぞれですが、このあたりから天才が続出するのです。
どういうことだと思いますか?
彼らにとって、渡されたクレヨンも画用紙も遊びの道具にすぎません。
画用紙があるからそこに絵を描くというのは、大人の概念です。画用紙の中で絵を仕上げようとする子もいるでしょうが、画用紙からはみ出して机や床に絵を描く子が出てくるのも当然ですね。そして、誰かが楽しそうに床に絵を描いてるのを見たら、それに反応して、今度は壁に絵を書き出す子もいるでしょう。
いやぁ〜素晴らしいですね!みんな天才です
しばらくすると、今度はクレヨンの投げ合い合戦も始まることでしょうね。
服に落書きする子や、手や顔に落書きする子も出てくるでしょう。
クレヨンで遊ぶのに飽きて、次のことを始める子もいるでしょう。
昼寝をする子もいるでしょう。
お腹が減る子もいるでしょう。

どうです?この天才たちの行動の数々。
お絵描きの時間に、与えられた道具を使って、時間内に決まったところに絵を描き仕 上げるというのは、すべて凡人の思考です。

天才には、そんな都合のいいルールなどないのです。
やりたくなったからやる。やりたくなくなったらやらない
思い浮かばないものは描かない。描きたいものを描きたいところに描く

これが天才の思考です。

✓ いつの間にかやってしまう「天才潰し」

でも、残念なことに彼らのような天才たちも、いつのまにか画用紙の中に絵を描くよ うになります。時間内に仕上げることもできるようになってしまいます。
それはなぜでしょうか。

おそらくきっと成長の過程でさんざん、
机に描いてはダメ、
床や壁に描いてはダメ、
クレヨンは投げてはダメ、
手や顔に描いてはダメ、
などと言われるからです。
僕らの時代はそうでした。何度も何度もやらかしては、何度も何度も叱られたものです。
最近なら、きっとこうでしょう。
画用紙の中に描けたら、「すごいすごい!えらいえらい!」と褒められます。
日遊んで服を汚さずにいると、「わ〜えらい。よごさなかったね〜」と褒められます。
子どもが何人か集まっても騒がずに座っていられると、「今日はえらかったね〜。黙って座っていられたものね〜」と、また褒められます。

どうですか?
知らない間にやっちゃっていますよね、この天才潰しを。
でも、それが生きていくということなのでしょう。 たとえばこの日本の社会において、誰もがいつの間にか、学校教育、家庭教育、生活環境の中で、いろいろなルールを覚えて生きていく方法を学び、凡人(常識人)となって いく。
これが僕の言う、「人間誰もが『元・天才』で、いつの間にか『普通(凡人)』になる説」ってやつです。
なので、決して一部の人間だけが生まれもっての天才だったという話ではなく、ほぼすべての人が天才だったと考えることができるわけです。
では、違う角度からも、もう少し見てみましょう。

✓ 子どものころの夢には「そんなの無理だよね」 という制限がない

みなさんの子どものころの夢は何でしたか?
芸能人、社長、大統領、仮面ライダー、超有名シェフ、画家、科学者、スーパーモデ ル、お姫様......。あるいは、自分は本当は魔法使いや超能力者じゃないかと考えたこと、なかったですか?
「夢を頭に思い浮かべること」はとても大事だなと僕は思うんです。

とくに、子どものころの夢や想像は、限界がありません
幼い子どもの「仮面ライダーになりたい!」「鳥になりたい!」という思いには、天才的な無限の発想力があると思っています。
成長するにつれ、『名探偵コナン』や『ドラえもん』からいろいろと論理的な情報を得るようになると、
「こうすればスケートボードで空、飛べるんちゃうんか?」
「こうすればタイムマシーンができるんじゃないか?」
などと、さらにすごい想像を膨らませるアホみたいな天才と、
「いやいや、そんなの現実には無理だよね」
という普通の賢い子に分かれます。
で、結局は前者も小学校 〜 年生にもなると、
「いやいや、そんなの現実には無理だよね」と結局、ほとんどの「元・天才たち」も「普通の賢者」になりがちです。
成長するにつれて、「雲に乗りたい」という夢は「水蒸気の集まりだから無理」と知ったり、「タイムマシーンは理論上、絶対につくれない」ってことを理解したりして、想像を止めてしまうんです。

✓ いつの間にか閉ざされてきた、僕らの「無限の可能性」

でも、子どものころに考えていたことって、じつはめちゃくちゃ大事なんです。
それはなぜか。現実を度外視して、自分の「夢」を素直にチョイスできたからです。
これはまさしく天才の発想です。

僕も6歳ぐらいのころ、「芸能人になって、テレビの中の世界に入りたい」と思ったのを覚えています。
小学校高学年になると、テレビドラマで活躍する医者や弁護士という職業にも憧れま したが、自分が京都大学や大阪大学に入れるようなレベルでないこともわかっていました。
というのも、僕は普通の公立の中学校に通っていましたが、その学校にひとり、全国模試でも上位に入るような先輩がいて、とても有名でした。英才教育を受けられるような超お金持ちの家に生まれたわけでもなく、普段はごく普通の先輩でしたが、こういう人が灘高校やラ・サール高校に入学し、京大や東大に行くんだろうなと思った記憶があります。
きっとその先輩は、勉強することが本当に好きだったのかもしれませんね。あのレベ ルにたどり着くには、何をどう詰め込んでも僕には絶対無理だろうと思ったわけです。
そんな僕も、高校受験の時期には、幼いころに憧れた数々の夢たちは「ぼんやりした 夢」に変換され、具体的なものではなくなっていきました
それは大人からの「刷り込み」も大きかったなと思うんです。
「お前には無理だよ」「現実はそうじゃないよ」と。

✓ 「自分が生きてきた世界」しか知らない大人が多い

子どものころの夢を叶えられなかった人、もしくは、夢が夢でなくなっていった人は、大人からの「やめなさい」「真面目に生きなさい」という言葉の積み重ねで、いつの間にか、夢がしょんぼりしていったのではないかと思うんです。
ただ、そう言ってしまう大人が悪いわけじゃないんです。なぜなら、彼らは「自分が生きてきた世界」しか知らないからです。

マル秘エピソード
進路相談会で一度は絶たれた、芸能界への夢

子どものころから漠然と芸能界を「いいなぁ」と思ってはいたものの、 具体的にはどうしたらいいかわからなかった僕。中学校時代の進路相談会で、「芸能界に入るにはどうしたらいいですか?」と質問したんです。
すると、先生に「アホなことを言ってないで、英単語のひとつでも覚えろ。あんなもんで成功できるなんて、ホンマに才能のあるひとかけらの人間だけや」と言われてしまいました。
夢を言葉にしたのに、大人からお説教され、だんだん夢を口にしなくなっていく感覚......。みなさんにもきっと、経験があると思います。
でも、結果的に、僕は芸能界に入ることができました。
先生の言う「ひとかけら」に入ったのかどうかはわかりませんが、少なくとも30年くらいはこの世界で食べています。

進路相談会で、僕に「芸能界は無理」と答えた先生は、芸能界のことを知らなかったと思います。僕に才能があるかないか見抜こうと考える余地もなかったのでしょう。
何も知らないがゆえに、イメージだけで「やめとけ」「コツコツ英単語覚えろ」と言うしかなかったんだと思います。
逆に僕だって、モーニング娘。のメンバーが「ハリウッド女優を目指すんで、辞めたいです」って言ってきたら、「無理だからやめとけよ!日本にいたほうが稼げるよ」って返事をしてしまうと思うんです。なぜなら僕はハリウッドの芸能界のことを、まったく知らないからです。

✓ 「成功を実現するためのカギ」は、子どものころの「天才力」 ─ いまのあなたは「3~4歳のころの夢の延長線上」にあるか

大人になっても思い返して大事にしてほしいのは、子どものころの「興味」と「好奇心」です。
3〜4歳のころって、「いや、きっと無理だよ」「できるわけないよ」なんて考えない、 無限の可能性を信じられる時期。
迷ったら、そのころの気持ちを、ぜひ思い出してほしいと思うんです。
大人になったあなたが成功に近づくためには、経験を積み、数をこなし、自分のレベルを上げていくことが必要となるわけです。
そして、「成功を実現するためのカギ」となるのは何か─ 。
それは、誰しもがもっていたはずの、子どものころの「天才力」です。
奇をてらうとか、人に逆らうとか、そんなチープな発想ではありません。
無謀でもいいから、子どものころの真っ直ぐ素直な気持ちから生まれた「ああなりたい!」「こうしたい!」「あれがほしい!」という発想を大事にしてほしいんです。
そのとき、過去にあなたのまわりにいた大人のように「できるわけがない」「やめておいたほうがいい」と、自分のイマジネーションにブレーキをかけるようなことは、絶対にやめてほしいのです。

✓ まだあなたの中にも、夢は眠っているはず

きっと、まだあなたの中にも、夢は眠っているはずです。
大人になったいまでも、その夢が時折、心の扉をノックしているのに、気がつかないフリをしているのです。
テレビを観ていたり、友人とご飯を食べていたりするとき、あるいは散歩の途中に思いつくようなアホらしいアイデアや企画は、ないでしょうか?
「こんなグッズがあったら便利じゃない?」
「あそこまで、どこでもドアで行けたら、めっちゃラクなのに」
「こんなときにアンパンマンが来てくれたらなあ」
などなど、子どものころは「はあ、無理だった」と気がついて終わりますが、大人は違います。
どうしたら夢が叶うのか「考える力」や「行動する勇気」をもっています。

✓ 繰り返し、自分の中の「天才力」を育ててあげる

一見幼稚かもしれないこの「天才力」を、閉じ込めずにじわじわ発酵させてあげてほしいんです。
大人になって、子どものころより知識や経験を身につけたあなたが、自分から出たこ の「天才力」を増幅させ、上手にトレースし、形にしてあげてほしいと思います。
そして一度や二度ではなく、繰り返し自分の中の「天才力」を育ててあげてください
あなたが「仮面ライダー」になれる日が、本当に来るかもしれません。
大学生の僕にも、子どもの心が残っていたからこそ、真剣に「バンドでプロになるんや!」「日本一になるんや!」と思えたんです。
冷静に考えたら、かなりアホですけどね(笑)。

\Point/
・子どものころの夢や憧れは無限。「きっと無理」「できるわけない」という制限がかからない
・子どものころの夢や憧れは、大人になったあなただから実現できる

さて、ここまでが、みなさんの才能を伸ばすためのベースになるお話でした。
まとめると、大切なのは、次のようなことです。

この章のまとめ
✓ 自分が凡人だと認める
✓ 自分が好きなことを続ける
✓ 人と比べて落ち込まない
✓ 行動を起こす
✓ 子どものころの夢を忘れない

次章からは、みなさんの才能を開かせるための、具体的なノウハウについてお話をしていきましょう。

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