新卒のエンジニアに心がけて欲しいこと

去年、新卒に向けてマインドセットを構築するための記事を書いて社内で発表しました。今年はnoteに書いて公開してみようかと思います。

誰に向けた記事か?

自分の所属している株式会社ワントゥーテンに入社した新卒社員エンジニアに向けて書いています。が、おそらく同じ業界のエンジニア全般にも当てはまるかと思います。SONIC JAMさんとかIMG SRCさんとかBIRDMANさんとか。スタートアップ系のエンジニア、小規模な会社でも被るところは多いかもしれません。

エンジニアとして事故らない方法

エンジニアとして一番大事なことは『技術力』や『実装力』ではなく、『自分のできる事を把握する』ことです。自分のできる事を把握して判断すれば、案件で基本事故になりません。その上で『技術力』を磨き、『自分のできる事』を拡大させていきましょう。
ちなみに『チームでできる事』を考えるのがテクニカルディレクタの仕事です。

エンジニアとしてプロジェクトに関わる

先ほど『自分のできる事を把握する』ことが大事、という話をしましたが、だからといって『できないこと』ばかりでは仕事になりません。
基本的にエンジニア(テクニカルディレクタ)に相談しているのは『実現したい企画を実現するための仕組み(=システム)』であり、もっと言うと『できる方法』なのです。『自分ができる事』を判断しつつ、プロジェクト全体としては『実現方法』を考えて提案してましょう。また、『システムをこう変えれば技術的にも問題ないし、やりたいことも担保できる』といった技術と企画の両方が判るからこそできる逆提案も積極的に行なっていきましょう。
あなたから『できる方法』が多く出れば出るほど、そしてそれを実装できればできるほどチーム内での貴方の価値は上がっていきます。

エンジニアとして喋る

特に広告案件やインスタレーションの案件は、プロダクトやサービス開発と異なり、少人数のチームで進むことがほとんどです。なのでチーム内で技術職は自分だけ、ということが少なくありません。なのでプロデューサやデザイナなどと言語でコミュニケーションできるよう心がけましょう。

『難しい』『(こちらのほうが)楽だ』といった主観的、感覚的な言葉を控え、『工数』『スケジュール』『お金』『メンバアサイン』などの皆が理解できる物差しに変換して伝えるよう心がけるで様々な角度から解決方法をみんなで考えることができます。

[追記]去年のと比較して抜けてる、と言われた内容。
『仕様』という言葉は使わないほうが良いです。なぜなら『仕様』を巡って話ができるのは技術職だけだから。デザイナ、プロデューサ、エンジニアでチームを組んだ場合は自分で『仕様』を組んで自分で『実装』します。『そんなの仕様にない』と言っても基本『自分のヒアリング能力の低さ』を攻めるのと同義になってしまいます。正当なクレームがあるとしたらこの場合、『企画が変わってしまっている』という言い方が適当なものがほとんどです。

『できる』のラインを見極める

特に広告、クリエイティブ、プロトタイプの案件は『できる/できない』の『できる』の幅が一般的なプロダクトと比較して、かなりあります

例えば『空中に浮かぶホログラフィックを出したい』と言われたら普通に考えると無理ですが、アイアンマンのように『映像作品として作る』ならどうでしょう?勿論『できる』ことになりますよね。また、最近だと『ARKitを使ってカメラごしにホログラフィック的な表示をする』のもクライアントやプロデューサの思い描く『ホログラフィック』の範囲に入るかもしれません。

『プロジェクトの性質(期間限定のイベントなのか、映像作品なのか、常設コンテンツなのか)』と『クライアントの要求しているもの』をしっかり把握し、そのプロジェクトにおける『できる/できない』のラインを見極めましょう(特にクライアントのラインは重要です。ラインを確かめずに『できる!』と言って後々大変になることが時々あります)。

エンジニアとしての投資をする

技術は常に進歩しています。自分の興味のある分野だけで良いので新しい技術のリサーチを積極的に行いましょう。毎朝の通勤中にテック系のニュースをRSSリーダで流し読みする、などでも良いです。

また、新しい技術を手に入れたら時間を見つけて軽く何か作ってみましょう。そこから手に入った感想や知見は世の中のほとんどが知らないものなので、エンジニアとしてのあなたの武器になりやすいです。また、あなたの作ったモノは裏打ちのされてないディレクションに対する協力な対案になります。雑でも、デザイナがついてなくても良いので体験できるモノを作ってから話をするのはオススメです。

そういった意味では普段から個人でモノづくりの活動をしたり、制作発表の場を持つことは非常に重要です。是非そういった作品発表コミュニティへの参加を検討しましょう。

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