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◼︎ カフンジャー橋 ◼︎

沖縄市美里にある「カフンジャー橋」に行ってきました。かつてはカフンジャーという川にかけられていて、琉球石灰岩のアーチ型工法の橋です。歴史書「球陽」によると、カフンジャーは大雨になると水流が激しなり、橋がよく壊れました。現在の橋は、大正初期頃に架設されたそうです。

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昔々…
山原で仲良く暮らす金持ちの夫婦がいました。 ある時、スクブ御嶽に住んでいる大将が山原に出かけた時、その妻を見て好きになりました。大将は、夫のもとから妻を連れ去って行きました。残された夫は悲しさのあまり乞食になり、さまよい歩いていました。

ある日、スクブ御嶽の近くの家で物乞いをすると、そこは自分の妻だった人の家でした。男は前の妻に、

「悲しんでこうなっているんだよ」

と言うと、妻は寒さを防ぐための藁と一緒に、そっとお金を入れて持たせてやりました。ところが、男はカフン川の所で暖をとろうと思いもらった藁の中にお金が入っているとも知らずに燃やしてしまいました。燃えかすの中にお金の形をしたのが残っているのみて、

「フーンネーラン、カフーンネーランカフンジャー(果報、幸運もないね私は)」

と嘆いたそうです。

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ちなみにもう一つ説があり、首里で奉公していた男が、仕事が苦になって辞めて家に帰りました。しかし、親兄弟から叱責されて家を追い出されてしまいます。母親は男を哀れんで藁にお金を包んで荷物と一緒に持たせました。男がカフンジャー川の近くにあった洞窟で暖をとろうと藁を燃やそうとすると、お金が出てきました。

「かふーなとーん(果報です)」

と母親の情に感謝したのでその名が付いたとも言われいます。現在は河川改修で川の水が流れていません。造られた年代は不明ですが、欄干までもしっかり残っており、当時の建築技術の高さが伺えます。

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