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鳴尾記念 2020【予想】

鳴尾記念 過去

6月の開幕週に移動後、昨年こそ高速馬場とはならなかったが、この4年で2度もコースレコードが更新されているように週中の天気からも高速馬場を想定したが、本日のレースを見ると前が有利ではあるものの時計の出方としては標準レベルよりやや速い程度か。
過去5年で7〜8枠【4.3.0.12】からの好走馬が多く、開幕週だからといって外枠を割り引く必要はない。

上がり最速馬は【2.3.0.1】と80%を超える連対率を誇っているが、ラップ傾向から持続力勝負になりやすく33秒台のキレ勝負というよりは34秒台前半の長く脚を使うタイプ向きのレース。

4角6番手以降が【1.2.3.21】に対して、
4角5番手以内馬【4.3.2.19】となっており、小回りコースへの適性に加えて、4角である程度の位置から長く脚を使えるタイプを狙いたい。

①パフォーマプロミス

2000m以下の距離は約3年と4か月ぶりで、昨年の天皇賞(春)3着を含めて2400m以上の長めの距離で実績を積んできた馬。
その天皇賞以来となる約1年ぶりの実戦を考えると、久々の2000mとなるここは宝塚記念前の叩き台と判断したい。

②トリコロールブルー

高速馬場だった2年前の3着馬。6歳馬ながら昨年はオープン特別②②⑦②③着の全て勝ち馬から0秒3差以内に走っており、勝ち星こそ挙げられなかったが安定した成績を残した。
3か月以上の休み明けでも【3.1.2.1】と結果を残しており、唯一の着外も最も間隔が空いた約半年ぶりの小倉日経オープンの0秒3差。
さすがに体つきにゆとりがあるとのことでパドックでの状態の確認は必須だが、2~3着の多さから勝ち切るまでは怪しくとも好走する下地は十分にある。

③アドマイヤジャスタ

2歳時のホープフルステークスではあのサートゥルナーリアと0秒2差の②着に好走したが、皐月賞以降の7戦は全て掲示板外に敗れており、その内6戦が二桁着順。
精神的なトラウマでもありそうで、今回からホライゾネットを着用とのことだが、結果が出るまでは手を出しづらい。

④テリトーリアル

【3.2.1.3】の1800mこそベストと見ているが、2000mでも中山金杯を③着に好走しており実績十分。
昨年の都大路ステークスを1分44秒9で走って(2着)いるように高速馬場に関しても大丈夫だろう。
何より中2週以内【3.4.0.1】と詰めて使われた方が良績を残しており、先行策からの粘り込みは十分ある。

引っ掛かる点は、出走履歴から夏場を避けている印象があり、実際に北海道を除いた7月の成績は⑧⑪着で、8月の出走は札幌のみ。30度近くまで上昇する気温を考えるとパドックでの状態確認は必要だろう。

⑤ブラックスピネル

昨年の2着馬だが、その後の不振もあってか去勢手術。今回はその休養明け2戦目で上積みが見込めるが、⑥キメラヴェリテらとのハナ争いがネックだろう。
危惧していた馬場は2~4年前のような極端な高速馬場だと絶望的だったが、今日の時計の出方なら馬場はマイナスにはならないか。
あとはハナに立てない中で力を出し切れるかどうか。

⑥キメラヴェリテ

前々走の若葉ステークスでは大逃げがハマった印象も多分にあるが、1分58秒9の走破時計は52kgの軽量を追い風にここでもハマる可能性はある。
ただ、ここは同型に先行馬も多く、伏兵といえども先輩の洗礼を受けることへの心配が先行する。
すんなりハナに立たせてもらえた上に、マイペースで行かせてもらえるか。

⑦ラヴズオンリーユー

今年の目玉である昨年のオークス馬だが、なかなか理解に難しい臨戦過程で、このあと宝塚記念を予定しているわけでもなく、これが上半期最後とのこと。
54kgで出走できることから復調途上だというのに次週のエプソムカップではなく中2週での挑戦。デビューからの2連勝こそ中2週でのものだが、今回は本馬以外の活躍馬が不在となっているクラブの事情もあるのではと勘ぐってしまう。

明らかに忙しいと思えた前走のヴィクトリアマイルは勝ったGⅠ 7勝馬は別として②着馬とは0秒5差。
ベストパフォーマンスを見せたオークス同様の高速馬場なら追い風にもなったが、距離延長はプラスでも、馬場の恩恵はどうやらありそうにはない。

力関係からあっさり突き抜ける可能性も排除はしないが、新馬戦以来となる牡馬とのレースであり、スタートに不安もあるデムーロ騎手。中2週のテンションも含めて能力全開は簡単ではなさそう。

⑧レッドジェニアル

前走の大阪杯は大健闘に思える0秒7差の⑧着。長い距離を使われていたが、大阪杯を除けば2200m以下は【2.0.2.0】だから、中距離路線に狙いを定めたことはプラスだろう。
ただ、同時に前記の好走は全て京都でのもので、直線に坂のある阪神では自己条件のアザレア賞ですら④着に取りこぼしており、不安は拭えない。

⑨サトノフェイバー

時計の掛かる連続開催後半のきさらぎ賞勝ちや不良馬場でのキャピタルステークス③着に稍重の大阪城ステークス②着。高速馬場の経験自体が少ないのだが、時計の掛かる馬場への適性が高いと見る。

⑩サイモンラムセス

昨年の小倉大賞典③着以降、5戦連続で1秒以上離された二桁着順続き。ここが引退レースとのこと。

⑪ジェシー

転厩初戦に謎の初ダート。それ以前に関東圏のレースでは②③⑨⑧⑮着だから、前走のブリリアントステークスは度外視。
阪神は【2.1.1.1】と得意にしており、阪神2000mでは1分58秒9、1分59秒2で走った経験もある。中日新聞杯では0秒6差に走っており、14番人気ではあるが、好位からスムーズに運べれば複勝圏ぐらいはあっても。

⑫ドミナートゥス

約1年3か月ぶりだった前々走の白富士ステークスを除けば【4.4.0.0】と連対を外さない安定感。
適性はまだ計りかねるが、3歳時には夏木立賞を1分59秒1の走破時計でレイエンダの0秒3差②着。
今回が重賞初挑戦となるが、今年好調の松山騎手を背に一気の重賞タイトル獲りがあるかも知れない。

⑬レッドガラン

昨年暮れに逆瀬川ステークスを1分44秒8の好時計で勝っており、高速阪神への適性を示していることはプラスで好位の外から長くいい脚を使えそう。
ただ、キャリア12戦目にして初めての小回りコースへの出走となることは気がかりで、本質的には大箱コースでの持続力勝負がベスト条件だと思っている。

⑭アメリカズカップ

得意としていた道悪でも1秒差以上の大敗を喫した近2走を考えると、開幕週ではかなり厳しい。

⑮エアウィンザー

本レースと同舞台である一昨年暮れのチャレンジカップを1分58秒3の好時計で快勝し、翌年のGⅠ大阪杯でもわずか0秒2差⑤着に好走。
三浦騎手を鞍上に配した前走の新潟大賞典は明らかな試走で、前記2走を含めて【3.1.0.1】と得意にしている阪神2000mで川田騎手を配したここは勝負だろう。

あとは骨折休養明け2戦目となるが、試走にしても案外だった前走の走りから、ここでの一変がどうか。
状態が戻っているなら単勝10倍を超えるオッズはかなり旨味がある。本日3勝と好調の川田騎手も心強い。

⑯サトノルークス

すみれステークスをステップに挑んだGⅠ皐月賞とダービーは⑭着、⑰着といずれも1秒6差以上の大敗を喫したが、その経験も活かした秋はセントライト記念、菊花賞を連続②着。
今回はその昨年の菊花賞以来となる出走になるが、昨年は始動戦のセントライト記念で②着だから休み明けに関しては仕上がってさえいれば走るはず。

大敗を喫した前述2戦はいずれも高速馬場でのもので、母父 Sadler's Wells からパワー寄りな印象もあっただけに、そこまで速くない今日の馬場は良いはず。
ただ、骨折休養明けの一戦で武豊騎手なら無難に外を回る競馬をしそうで、それほど抜けた馬かどうか。

【結論】
単複 ⑫ドミナートゥス

前走の福島民報杯は重発表のタフな馬場に加えて、先行馬に厳しいペースを早めに動いての②着。結果的に早仕掛けではあったが、③着のウインイクシードは中山金杯②着に好走した馬であり、重賞でも通用することを予感させる内容でもあった。
それでも前走よりメンバーレベルも上がる今回は決して簡単ではないだろうが、上位人気の実績馬に不安材料がある以上、7番人気の低評価ならばキャリア9戦の上昇度に賭けてみたい。

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