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中山牝馬ステークス 2021【予想】

中山牝馬S 過去

昨年は画面が真っ白に映る吹雪により不良馬場で行われたが、今年はどうやら昨日からの降雨による不良馬場になりそう。

東京や京都、阪神の外回り1800mと違って、コース1周を走る中山の内回り1800mは急坂を2度越えるタフな条件。馬格がある馬の方が有利で、単純に当日の馬体重が460kg以上だった馬は過去5年で【5.4.3.38】
単勝回収率 98、複勝回収率 122 とベタ買いでもほぼプラスになる計算。

コースレイアウト通り、スローペースからの持続力勝負になることが例年の傾向になるが、多頭数のハンデ戦とあって後ろからでは届かないことも少なくなく、上がり1~2位馬は過去5年で【0.2.1.8】。内回りコースでの立ち回りの巧さ優先を優先したいところ。

道悪適性と内回りコース向きの先行力、持続力戦に向いた馬を中心に考えたい。


①リリーバレロ(⋯)

新馬戦も既に終わった6月のデビュー戦は既走馬を相手にアタマ差の2着に好走したが、未勝利戦の卒業はタイムリミットが迫った9月の4戦目。
体質が弱く、未勝利戦卒業から1年近くの休養があってその年は1勝クラスの卒業と2勝クラスでの0秒5差の9着、この2走だけに終わった。

翌年の復帰戦は約9か月ぶりながら0秒3差の3着に好走すると、続く高尾特別で2勝クラスを卒業。
また長期休養を挟んだ約8か月ぶりの前走トリトンステークスはこれまでの差す競馬から一転、2番手から運んで抜け出す競馬でオープン入りを決めた。

前走の京都牝馬ステークスは中1週で関西への長距離輸送を伴う重賞初挑戦。キャロットクラブ所属の6歳牝馬で引退を前にした記念出走かと思ったが、終始包まれる形で不完全燃焼の11着。
堀調教師が頭を下げたとの噂もあるこれが正真正銘、引退レース。ハンデも52kgと恵まれ、下級条件時代とはいえ重馬場にも【2.1.0.0】と実績はある。

堀厩舎の馬には昨年末以来の騎乗となるデムーロ騎手にしてみれば名誉挽回のチャンス。前々走のトリトンステークスのような先行策をとれれば浮上の可能性もあるかも知れないが、スタートで失敗すれば挽回が容易ではない最内枠がどう出るか。
約2年7か月ぶりとなる1800mの距離がタフな中山の重馬場とあれば、先行できたとしても粘り込みは簡単ではないように思う。

②リアアメリア(⋯)

秋華賞で13着と大敗を喫しながらも、デビューから8戦して川田騎手が一度も手綱を離さなかったように非凡なポテンシャルを秘めた馬には違いないが、現状では「条件により強さも脆さも見せる馬」。

前走のエリザベス女王杯は自身にとって理想的な後傾ラップの瞬発力戦にこそなったが、2200mの距離が長かったのか0秒6差の7着。
レース上がりが35秒を切る瞬発力戦でこそ強さを発揮する馬だと考えていることから、不良馬場の上に持続力戦を想定している今回は様子見として無印とする。

③アルーシャ(⋯)

3勝クラスのユートピアステークスでは高速馬場を先行策から1分32秒5、2勝クラスの新潟1400mでも1分20秒2の好時計で勝っているスピードタイプながら、パラダイスステークスを不得手な不良馬場で勝ち、京成杯オータムハンデにしても、掲示板を占めた5頭の4角通過順位は2-1-3-6-6 と先行有利の中でほぼ最後方から最速上がりで追い込んでの6着。

実質トップハンデタイの55kgだったことを思えば負けて強しの内容で、前々走のスワンステークスも牡馬を相手に0秒3差の4着。相手が始動戦とはいえアドマイヤマーズとは僅かクビ差は評価できるもので、前走のニューイヤーステークスは牡馬なら59kgに相当する57kgの酷量を背負いながらもハナ差の2着に好走。

420kgでデビューした約3年前から466kgまで50kg近くも増量したことになり、充実期であることは間違いないのだが、サンデーレーシング所属の6歳牝馬でここがラストランとタイミングが悪い。
初の1800mに初のコーナー4つ。ドナアトラエンテが53kgだったことで回ってきたルメール騎手の好騎乗に期待したいところだが、4番人気は過剰。

④ロフティフレーズ(△)

キャリア23戦目でのオープン入りではあったが、全4勝すべてを厳寒期の12月~1月に挙げているロードカナロア産駒らしく夏の暑さに弱く、力を出し切れない条件を使われたことも少なくなかった。

また、直線が平坦コースでは【0.1.2.8】とキレ負けしてしまうようだが、直線に急坂のある中山と中京では【4.2.2.5】複勝率 61.5%と好成績で、レース上がりが35秒以上なら【4.1.2.1】とさらに数字が上がる。
唯一の着外が掛かってしまった昨年のこのレースでの11着になるのだが、1年経って精神面の成長があれば昨年からの着順アップも可能性はある。
15番人気なら大穴での激走に賭けてみたい。

⑤シャドウディーヴァ(△)

これまで内にモタれる面を出して【1.0.0.7】としていた右回りも、その悪癖が解消されてきたとあったが、
前々走のエリザベス女王杯では0秒7差の8着。
騎乗した内田博騎手も「右回りは全く問題なかった」と話しており、輸送に弱い面があることから当時は栗東に滞在させての調整で臨んだ【0.0.0.5】としている関西圏のレースだったことと、2200mの距離が微妙に長かったのかも知れない。

前走の東京新聞杯では上位2頭より外を回るロスがありながら0秒2差に好走しており、やはり【1.5.2.3】の左回りこそベストに違いはないと思うが、牝馬限定で54kgのハンデに内枠の岩田康騎手なら好走を期待してもいいのかも知れない。

ただ、2着に好走した昨秋の府中牝馬ステークスを含めて【1.2.0.1】と結果を残している道悪ではあるが、前が有利の馬場状態を考えると差して届かない可能性が高く、好走は岩田康騎手が巧くインを捌けるかどうかに懸かっているように思う。
恐らく右回りを嫌われて8番人気の低評価に甘んじているはずだが、人気落ちの今回こそ期待したい。

⑥アブレイズ(⋯)

デビュー戦は1000m通過64秒7からの4F持続力戦。逃げ馬が最下位で2~3着が差し馬だった外差し馬場を牡馬相手に先行して勝利。キャリア1戦での重賞挑戦となったフラワーカップは一転して1000m通過59秒2。直線での向かい風の影響で差しが利きづらい面はあったが、速いペースの消耗戦を先行押し切り。
初の長距離輸送も含めて全く違う競馬での連勝は高いポテンシャルを感じさせた。

同じく1000m通過が60秒を切る59秒3だった2006年の勝ち馬キストゥヘヴンは続く桜花賞を制しており、2着フサイチパンドラは同年のエリザベス女王杯、3着ブルーメンブラットは2年後の引退レースでマイルチャンピオンシップを勝つハイレベルなレース。
本馬にも同様の活躍を期待していたが、オークス17着→ローズステークス12着→秋華賞11着とその後の3戦は1秒以上も離された二桁着順続き。

デビュー2連勝がレース上がりが36秒を超えるタフな競馬で、オークスとローズステークスは35秒を切る直線での瞬発力が問われたレース。上がり3Fの自己ベストが前走の35秒4というぐらい速い脚に欠けるタイプだけにこの連敗は適性外と納得させた。

デアリングタクトが勝ちに動いたことでレース上がりが36秒4と掛かる展開になった秋華賞については3~4角で窮屈になってズルズルと下がったことが敗因のようで、実際に同じくレース上がりが36秒4と前崩れの展開もハマった前走の愛知杯では後方からメンバー3位の上がりで追い込んで0秒5差の4着。

今回はフラワーカップを勝った中山1800mでハンデは1kg増えて54kg。上がりが掛かりやすい舞台で実際に勝ち鞍があるように適性は間違いなくあるはずだが、まずここまでの道悪が初めてで対応の可否だけでなくメンタルの面でも不安があり、何より後方からの競馬に可能性を感じていそうな藤井勘騎手に不安。
仮に道悪に対応できて、後方から伸びたとしても届かないと見る。

⑦フェアリーポルカ(⋯)

小回り1800~2000mを得意とするフェアリードール一族らしく、昨春は中山牝馬ステークス→福島牝馬ステークスと1800m重賞を連勝。
優先出走権を手にしながらヴィクトリアマイルには目もくれず、重賞3連勝を狙った昨夏のクイーンステークスは18kg増という大幅な馬体重増に加えて初めて背負う56kgの酷量、それに内に潜れずラチを頼れなかったことも響いた中で0秒2差の6着。

前々走のターコイズステークスは初のマイル戦に56kgのハンデも心配されたが、メンバー3位タイの上がりを使って0秒2差の3着に好走。
前走の小倉大賞典は牡馬が相手ということもあって、1kg軽い55kgのハンデであったが、開催終盤で緩くなっていた馬場に脚をノメらせたこともあって0秒5差の8着に敗れて2番人気を裏切る格好となった。

昨年、初めて重賞勝ちを飾った舞台で巻き返しを図る一戦になるが、基本的にはラチを頼っての追走が理想な馬だけにこの枠はギリギリといったところ。
道悪は昨年も雪が舞う不良馬場の本レースを勝ち切ってはいるが、昨秋の府中牝馬ステークス(重)は直線に向いてフットワークがバラバラになってシンガリ負けを喫して、前走の小倉大賞典で追い出してからノメったりと道悪適性としては不安定。
昨年より3kg重い55kgのハンデも考えると、リスクの高い5番人気であり、思い切って消す。

なお、直線に急坂のある中山と阪神では【3.1.1.0】、逆に東京も含めた直線が平坦コースでは【1.0.0.7】。

⑧デンコウアンジュ(⋯)

キャリア39戦目を迎える8歳牝馬。昨年は年初の愛知杯で小雨が降りしきる重馬場をイン強襲から勝利。
以降は6戦して着外が続いているが、不良馬場での昨年の本レースで0秒2差の4着、牡馬も相手にした昨秋の福島記念でも0秒3差の4着に健闘しており、まだハマれば一発の魅力は健在。

ハンデ戦を中心に56kgを背負い続けて今回も56kgのトップハンデ。13番人気の大穴でタフな重馬場での消耗戦なら好走の可能性も期待したいが、前有利の馬場だけに差して届かずの4〜5着止まりに思う。

⑨ドナアトラエンテ(△)

名牝ジェンティルドンナの全妹として大きな期待を背負っていたが、気難しい面が邪魔をしての取りこぼしもあって、デビューから9戦目の明け5歳になってようやくオープン入りを果たした。

418kgでのデビューから前走の初富士ステークスでは468kgと50kgも馬体を増やしており、ビルドアップも含めて初の重賞挑戦。ルメール騎手を確保して万全の体制で挑むかと思われたが、ハンデが53kgになったことで戸崎騎手に乗り替わりとなった。

おそらく騎手にとっても1kgの減量がハードであることを否定しないが、昇級初戦であることを考えれば妥当性の高いハンデで十分に考えられたこと。
アーモンドアイでジャパンカップに挑んだ際は53kgへの減量を乗り越えて勝利に導いており、無理をしてまで騎乗することを選ばなかった以上、前走まで4戦連続で跨った感触から確勝級の強さとまで見ていないのかも知れない。

客観的に見ても、前々走のユートピアステークスで敗れたリンディーホップが次走の愛知杯で15着、続く白富士ステークスで12着に敗れていることからは重賞初挑戦での即通用は簡単ではなさそう。

ただ、重馬場でレース上がりが39秒1も掛かったタフなレースを馬場を苦にすることもなく、3番手から押し切った前走の内容に【4.4.1.0】の複勝率100%の戦績を考えると、すんなり先行策が取れれば馬場の利を受けて好走は否定し切れない。

⑩スイープセレリタス(⋯)

昨春にオープン入りを果たし、昇級初戦の函館スプリントステークスでは初の1200mとあって追走に精一杯で12着に惨敗を喫した。
続く前々走の京成杯オータムハンデは距離こそ慣れた1600mではあったが、直線で脚が残っておらず1秒1差の14着に大敗。

前走のターコイズステークスにしても、後方から勝負処でポジションを上げていきながら最後まで脚が持たずに0秒6差の8着。
近3走は函館と中山の直線が短いコースでの前傾ラップ戦に結果が残せておらず、500万下→2勝クラスでの連勝こそ前傾ラップ戦で飾ったが、3勝クラスでの好走は後傾ラップで速い上がりを使ってのもので、本質的には広くて直線の長いコース向きかも知れない。

今回は一昨年のローズステークス(0秒7差の6着)以来となる1800m戦。道悪は稍重での1戦しか経験がないが、昨春のうずしおステークスでは開幕週の良馬場発表ではあったが、雨の影響で脚を取られた場面があったり、函館スプリントステークスでは追い切り直前の雨に機嫌を損ねたこともあるぐらいなので、今日の天気や馬場がプラスになることはなさそう。
52kgの軽ハンデでもこの条件では厳しいと見る。

⑪ロザムール(◎)

未勝利戦卒業までに7戦を要したが、初勝利を挙げて以降は【3.1.4.2】の戦績でオープン入り。
オープン入りを決めた前々走の常総ステークスは1000m通過61秒5のスローペースから長く脚を使っての勝利で、重賞初挑戦となった前走の中山金杯も1000m通過62秒0のスローペースから長く脚を使う形で0秒5差の4着に粘ってみせた。

いずれも展開の利があったことは確かだが、今回も同型不在で序盤から競ってきそうな馬も見当たらず、自分から持続力戦に持ち込むだけに早めに潰される、ここ2走と同様の競馬が出来そうなメンバー構成とコースレイアウト。
中山金杯で先着を許したヒシイグアス、ウインイクシードは次走の中山記念でも1・3着に好走しており、先着したテリトーリアルも小倉大賞典を勝利。

【1.1.0.1】としている1800mへの距離短縮がマイナスになることはなく、芝での道悪も【1.1.2.0】。
引き続き52kgのハンデで5番人気なら。

⑫インターミッション(⋯)

デビュー3戦目のアネモネステークスを勝って桜花賞への切符を手にしたが、本番の桜花賞は14着、続くオークスでは18着とともに二桁着順の大敗。
早々とクラシックを諦めて秋は得意とする中山1600mの自己条件である秋風ステークスをしっかり勝ってオープン入りを果たした。

前々走のターコイズステークスはその秋風ステークスから約3か月、得意条件に狙いを定めて臨んだが、二の脚がつかずに後方からの競馬。メンバー2位の上がりで追い込みながらも0秒4差の6着。
牡馬が相手になっても中山1600mにこだわった前走のニューイヤーステークスは意識的に出して行って5番手から運んだが、その分伸びを欠いて0秒3差の6着。

過去最高体重が414kgと馬格に恵まれてはいないが、勝ったアネモネステークスが稍重であったように時計は掛かった方が良さそうでも、ここまで馬場が悪化すると桜花賞でも苦労したように厳しいかも知れない。
コーナー4つの中山1800mで不良馬場となると、かなりタフなレースになることが想定される上、これまで最速上がりは1度もなく、強烈な決め手があるわけでもないだけに、ここでの好走は簡単ではなさそう。

⑬ランブリングアレー(○)

もともとはデビュー2戦目にラヴズオンリーユーの2着やGⅢフラワーカップでコントラチェックから0秒4差の3着に好走した素質馬。
以前は気持ちが走る方向に向かずにチークピーシーズを使用していたが、精神面の成長と共に2020年に入って4戦3勝(2着1回)でオープン入り。

昨夏の小倉記念は勝負処で外からロードクエストに捲ってこられたことで4角で先頭に立つ厳しい形。1~4着の4角通過が⑨⑫⑦⑨番手という差し決着だっとことを思えば0秒7差の6着はよく踏ん張った方とみても良さそうで、約2か月半ぶりとなった昨秋のカシオペアステークスでは後に中日新聞杯を勝つボッケリーニや福島記念で2着に好走するヴァンケドミンゴを相手に勝ち切ってみせた。

約1年ぶりの1600m戦となった前々走のターコイズステークスは55kgのハンデに外枠もあって0秒5差の7着と人気を裏切ったが、前走の愛知杯では早めに先頭に立つ形になってフワッとしたところを差されての2着惜敗。それでも後続は3馬身離しており、得意の中距離でしっかり巻き返した。

ハンデは55kgと軽い馬との斤量差は気になるところで、パワー型の印象もあるが、道悪もここまで悪化すると不安な面はある。
ただ、1800mはこれまで【3.0.1.0】と得意にしている距離でもあり、持ち前の先行力を発揮できれば上位争いをするだけの力はあるだけに、長距離輸送をクリアすれば押さえておきたい。

⑭シーズンズギフト(⋯)

ニュージーランドトロフィー2着後に判明した右前管骨の骨折休養明けとなった秋初戦の紫苑ステークスでは内にモタれながらも3着を確保して優先出走権を得ながら秋華賞を回避。
2000mのスローペースでも折り合って精神面の進境を見せていただけに、この回避は不可解でノーザンファーム側の意向と訝しむ声も聞かれたほど。

1週スライドする形での富士ステークスでは逃げるスマイルカナを潰しにかかる横山典騎手の謎騎乗。
前後半4Fが45秒4 - 48秒0というハイペースを演出するだけして直線は流して回るシンガリ負け。
続く前々走のターコイズステークスは一転して後方から折り合い重視の競馬で、4角ほぼ最後方から最速上がりで0秒3差の4着まで追い込んだ。

もともと紫苑ステークスでマジックキャッスルに先着しているように世代上位の能力がありながら、使い分けによる計画性に欠けるローテーションの犠牲に遭った格好となっているが、これまでの上がり3Fの自己ベストが34秒5であるように瞬発力で勝負するタイプではないだけに中山1800mは折り合いさえつけば悪くない条件ではあるはず。
人気が落ちて53kgのハンデなら押さえておきたい気もするが、外枠でもあるので来ないことを祈る。

⑮サトノダムゼル(▲)

体質の弱さでデビューは遅れたが、一昨年6月のデビュー戦は既走馬相手に勝利。1勝クラス→2勝クラスと無傷の3連勝を飾って挑んだ秋華賞は重馬場での一戦から中3週がこたえたのか13着と壁に跳ね返された。

翌年は3勝クラスから出直したが、2月の初音ステークスで2着に好走してメドを立てると、十分に間隔を空けた8月の佐渡ステークスを勝ってオープン入り。
53kgのハンデで挑んだ昨夏の新潟記念は3番手追走から最後まで粘って0秒3差の5着に健闘。
秋を充電期間に充てて、復帰した前々走のディセンバーステークスでは牡馬を相手に2着に好走しており、前走の愛知杯では掲示板に載った5頭の4角通過順が⑧⑧18⑮⑯という差し決着の中、4番手からの競馬なら7着でも評価を落とすものではない。

重馬場で3勝の実績から2番人気の支持を集めており、実際にこなせてはいるが、あくまで下級条件時代のもので陣営としては良馬場向きと以前から話しているように道悪についての絶対視は危険かも知れない。

ただ、これまで着外に敗れた3戦はすべて2000mで、レース間隔も中3週と詰まっていたレース。1800mでは【4.2.0.0】と距離短縮に中7週と間隔を空けられたローテション、先行有利の馬場が味方になるなら十分に前走から条件が大きく好転する。
この枠で2番人気まで売れると手を引きたくなるが、さすがに押さえておきたい。

⑯ホウオウピースフル(⋯)

2000mの百日草特別を33秒6の最速上がりを記録して新馬戦から連勝。
年明け初戦のクイーンカップはマイルの流れについて行けずに6着。約2か月空けて挑んだフローラステークスは向かい風こそ上手く回避できたが、少し行きたがったこともあってクビ差の2着。

当時騎乗したレーン騎手から「2400mは長い」と判断されて本番のオークスでは乗り替わったが、危惧されていた気性が災いして0秒6差の8着。
秋初戦の紫苑ステークスでは課題であった気性の改善が見られず、ゲート裏でテンションが一気に上がって1秒も離された13着に大敗すると、本番の秋華賞もテンションこそ我慢できたようで2番手から運んだものの3角で早々と手応えがなくなるシンガリ負け。
騎乗した池添騎手は「レースに集中できていない」と分析しており、気性に問題を抱える現状では2000mはどうにも難しい様子。

距離を短縮した前走のディセンバーステークスは内枠を活かして終始インを立ち回った好騎乗もあったが、後方から最速上がりを使って4着に健闘。
同舞台でハンデも53kgと復活も期待されるが、道悪は紫苑ステークスと秋華賞の稍重までしか経験がなく未知数で、前走の内容から後方からの競馬に活路を見出してそうな点から、気性の問題をクリアして伸びるとしても道悪の鬼でない限り届かないと見る。

【結論】
本命 ⑪ロザムール

ワイドBOXを二通り
パターン1 ④⑨⑪⑬⑮
パターン2 ④⑤⑪⑬⑮

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