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なんらかのレビュー

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#読書感想文

自尊感情、自給しよ!:『さよなら、俺たち』

自尊感情、自給しよ!:『さよなら、俺たち』

ジェンダーとは「社会的・文化的に形成された性別」と訳される言葉だ。常識や役割、システムやルール、教育やメディアなど様々なものの中に潜んでいて、それらを空気のように吸い込むことで知らぬ間に構築されてしまう「男らしさ」「女らしさ」のようなものを指す。何かと男女二元論で語るのは乱暴だし、「男女である前にひとりの人間」と性差をめぐる議論を敬遠する向きもある。それはその通りだと思う。しかしジェンダーとしての

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全力全開ギャル×不器用文学青年の、異文化交流を刮目せよ!:『スーパーベイビー』

全力全開ギャル×不器用文学青年の、異文化交流を刮目せよ!:『スーパーベイビー』

なんとなーく読んだら、主人公のギャル・玉緒ちゃんにドはまりしました。

熱烈ドラマ化希望です。
(※以下のレビュー、ちょびっとネタばれあるからお気をつけくださいませ~)

あらすじ:
朝光玉緒(ともみつ・たまお)は熊本県荒尾市出身、東京都町田市在住のギャルで、
ミルネ(※たぶんあのデパートですね)の服屋にてショップ店員をしている。
ある日、苦手な鳥を追い払ってくれたことから、同じデパート内のスーパ

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産んでも産まなくても大丈夫、どっちの人生にもあなたのしたいことが詰まっているから/『私、子ども欲しいかもしれない』レビュー

産んでも産まなくても大丈夫、どっちの人生にもあなたのしたいことが詰まっているから/『私、子ども欲しいかもしれない』レビュー

子供を持つ方針を執るか持たない方針を執るか考えることは、私にとっていつも苦痛でしかない。「産む」なら、絶対に越えなくちゃならないと思ってる山が2つあって、その山があまりにも大きくて、私を潰しにかかってくるからだ。

いろんなものに、「産むなら体力がある若いうちに!」と書かれている。私は既に生物学的には決して若くはないが、自分の実家で起きた様々な残念な出来事(ほとんどがお金があれば回避できたはずのこ

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