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有事に備える空想力

本と言えるのかな…(どちらかというとムック?)。
『ブラスト公論〜誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない』の「スポーツおよびスポーツにまつわるヤダ味について」より、お気に入りの会話を紹介します。

なお、この前段では、「特に学校教育のスポーツは一種の軍隊みたいになってる」「スポーツってシリアスで、笑いの要素がない」等、スポーツの何が嫌かについて話をしてる。

宇多丸 大体、スポーツって名前がよくないと思うんだよ。格好良すぎんだよ!なんかもっと……「トック」とかさ……。
古川 フフフ……。
宇多丸 そういう名前にした方がいいよ!「なにお前、トックが趣味なの?」みたいな。
古川 好きなタイプはトックマン、とか。

相性のいい人間とは、「なんにもない部屋に一緒に閉じ込められて、それでも何時間でも退屈せずに話せる」人間じゃないかと、最近考えが固まってきたのだが、この本の対談メンバーは何年でも話し続けられそうで、そこがいい。世界の「もしも」を永遠に話し続けそう(なんなら、もしもに依存する話をしている回も収録されている)。
空想って、一番持続可能な遊びだよな。だって頭さえあれば楽しめるんだもの。

そう、クリエイティブになることは、意外といざというときの備えになるんじゃないか、と私は思っている。母が、癌が進行して入院し、何も食べられずただ寝ているばかりとなっていたとき、そう思い至った。

体の自由がきかなくなったとき、他の人が長い時間をかけて私をエンターテインしてくれる保障なんてないのだから、いざというとき、人生をおもしろくするために頼れるのは自分の空想力だけだ。来たるべき瞬間を迎えるまでは、引き出しに詰められるだけ詰めなければ。

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