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「何も持っていない」がコンプレックスの私が、親を論破してスタートアップの新卒第一号になった話

4月からTraimmuに正社員として入社した、林さくらです。もともと教育業界の大手企業から内定をいただいていて、「入社するまで」と決めて長期インターンに参加していましたが、内定を辞退してそのままTraimmuへの入社を決めました。現在はキャリアコンサルタントとして、学生の長期インターン内定をサポートをしています。

Traimmuのビジョンや、事業についてはもともと共感することが多くありました。「いつか入社できたらな」とは思っていましたが、内定を辞退することや、結果の約束されていないスタートアップに入社することには葛藤がありました。今回は、4月から正社員になる節目に、入社に至るまでを振り返ってみたいと思います。

私だけ「何も持っていない」気がした

私は大学生になるまで、ずっと教師になることを目指していました。

というのも、夢を持つ人や頑張っている人が好きだったのです。「勉強しなさい」と真正面から伝えるのではなく、「勉強するのは、恋をするため」と教えてくれた先生の存在もあり、私も「目標を持って何かに取り組むことの大切さ」を教えられる人になりたいと憧れていました。

ただ、教師になる夢を持つ一方で、自分に光るものがないことへのにコンプレックスもありました。「夢を持つ人を応援するのもいいけど、私自身の夢ってなんなのかな」と思うこも少なくなかったのです。

そこで、「私も誰にも負けないものを身につけたいと」思い、大学進学を機に上京しました。

東京では学生団体に所属し、生涯教育を推進している行政機関にフィールド調査を行なったり、学生団体で高校生に生の政治を使った授業を実施したり、教師から教育へと裾野を広げて活動をしていました。

この学生団体に所属したことが、私にとって大きな転機になります。自分の強みや、やりたいことを見つけるきっかけになったのです。

私が所属していた学生団体には、「将来やりたいことがある人」がたくさんいました。将来への明確なビジョンがあり、着実に歩んでいる人たちと過ごすことは、ビジョンを何も持っていない自分に劣等感をより強く感じる、いい意味で悔しい機会の連続です。

当時、代表からは「さくらはいつも、ふわふわと彷徨っているよね」、「さくらは何がしたいの?」と繰り返し尋ねられていたので、いよいよずっと持っていたコンプレックスと向き合わなければならなくなりました。

正直、居心地の良い環境ではありません。逃げ出すことは簡単だったと思います。それでもその環境にい続けられた理由は、「将来やりたいことがある人や、未来にワクワクしている人を応援したい、そのためなら労力に思わず行動できる」という思いからでした。

そのときに初めて、自分の強みを知ることができた気がします。「自分はやっぱり、夢を持っている人を応援することが好きなんだ」——そのためなら、なんだってできる。

就職活動では、誰でも夢に向かって頑張れる社会をつくれる会社に入ることを軸に、会社選びをしていました。たどり着いた答えの一つが、「教育システムを変えること」。

思いの強さがあってか、無事に教育業界の大手企業に内定をもらうことができました。

内定が決まれば、あとはスタートダッシュをする準備をするだけ。就職前の力試しとして、Traimmuで長期インターンを始めました。Traimmuを選んだ理由は、長期インターンに一歩踏み切れない学生の背中を押す業務内容が、私の強みを活かせると感じたこと。そしてその仕事に、私自身大きなやりがいを感じられることです。

誰にだって、存在する価値がある

Traimmuの仕事では、自分の存在価値を強く感じられる瞬間がありました。

初めて担当した学生から、「希望していた長期インターンに内定した」と連絡をもらったときのことです。

彼は現状の自分に劣等感を感じ、何かしなければと考えて長期インターンを志望していました。しかし、やりたいことが明確でないために、インターン先を選べないと、私に相談しに来てくれていました。

私は彼の過去を一緒に振り返り、劣等感の原因や、それを払拭するためには何が必要かを何度も話し合いました。

一緒になって挑戦した自負があるので、学生が希望のインターンに内定し、「ありがとうございました」と電話で連絡を受けたときには、電話を切ってから自然と涙が溢れました。

この出来事は、過去を振り返っても、人生の中で最も存在意義を感じられ、嬉しかった瞬間です。「私のやりたいことは、これだ」と強く感じました。

また同時に、劣等感を感じていたり、「自分には何もない」と思っている人でも、自分の強みや原動力を見つけ、それを活かせる仕事と出会えれば、誰でも存在価値を感じながら働くことができると確信しました。

それを見つけるきっかけに長期インターンがなったことは、言うまでもありません。長期インターンなら、それができると思っています。

AかBで迷う時間はもったいない

Traimmuで長期インターンを始めて2ヶ月が経った頃、代表の高橋から冗談交じりに「うちにおいでよ」なんて声をかけていただく機会がありました。

冗談とは分かっていましたが、正直私の中には、本当にTraimmuで働きたいという思いもありました。ただ、今すぐにスタートアップで働けるほど、私には経験も実力がないことも分かっています。

内定先で経験を積み、いつか高橋から、本気で「戻っておいで」と言われることが私の目標でした。

それから数ヶ月が経った頃、高橋から正式なオファーをいただくことができました。嬉しかったとはいえ、「優秀な社員さんの中で、本当にやっていけるかな?」——そんな不安がありましたが、「大企業の内定を辞退する」「スタートアップで働く」といったよくある不安は、私にはもうありません。

ただ、一時の感情だけで動くことが正しいかは分かりません。母親に電話をして「インターン先に声を掛けてもらい、内定先を変更しようと思っている。どう思うか教えて欲しい」と伝えました。

客観的にみて、スタートアップで働くことがどういうことなのか、意見がほしかったからです。自分が親の意見を聞き、決心が揺らぐようであれば、Traimmuに行くのはやめようと思っていました。

電話をかけると、親からはやはり、「心配だ」と言われました。「まずは大手企業に行くべき」とも。ただその意見を聞いても、私の感情が揺らぐことは全くありませんでした。

むしろ、私がどうしてもTraimmuで働きたいと思っていることを再認識する機会になったのです。自分がつくりたい社会、目指していることを必死に話していて、自分の中で「やり遂げたい」という思いが強くなっていることに気づきました。

きっと、日頃から高橋が言っている、「AかBで迷う時間はもったいない。選んだ選択肢を自分の力で正解にしていくだけだ」という言葉が、私を後押ししてくれたのだと思います。

私、林さくらは、長期インターンの可能性を信じている

自分でスタートアップという道を選んだからこそには、自分で選んだその道を正解にしていきたいと思っています。

親の反対を押し切って選んだ道なので、大変なことがあっても、簡単に諦めるつもりはありません。

自分のキャリアについて早期から考え、生き生きと輝くきっかけとなる長期インターンの良さを、伝えていきたいと思っています。

私には、それができると信じています。「InfrA」という価値あるサービスがあり、本気でビジョンに向かっている仲間がいるからです。

中学生時代から抱えていたコンプレックスも、Traimmuを誰もが知る会社にすることで、解消できると思っています。

あとは、選択を正解にしていくだけ。私と同じようにコンプレックスで悩む学生が、自分の強みややりがいを見つけ、自分の将来にワクワクできるような社会の実現を、Traimmuで目指します。

Text by オバラ・ミツフミ
All Photos by 岡島たくみ(株式会社モメンタム・ホース)


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