良くSNSではこんな話が上がります。
「現像せずに撮って出しで」「現像なんてしなくても良い写真」「現像しすぎ」「何で現像するの？」などなど
何故かRAW現像＝悪と捉える人がいます。

それ自体は人の趣味趣向なので、別に良いのですが、そもそもデジタル時代でもアナログ（フィルム）時代でも現像しなければ写真は見れません。
デジタルの場合、CanonならDPPなどの特殊なソフトウェアでは見えますが、SNSに上げられるような状態にはなっていません。

まずここが「現像＝悪」と捉えている方々は間違っています。
現像しないと画像は見れません。

フィルム時代は、フィルムに光として捉えただけでは何も見えず、現像した時点でフィルムに何か写っているのが見えました。
（あまりフィルムは詳しくないので、ざっくりですが、フィルムを光に透かしてなにか写っているのが見えるのは現像後です）
その写っているものをプリントすることで、いわゆる写真になったのです。

つまりフィルムは現像をしないと何が写っているかわからない状態でした。
これはとても感覚的にも視覚的にも大変わかりやすいと思います。

では続いて、デジタル時代はどうかというと
デジタルの時代ではまず撮影時点でどのような状態で撮るかを選択できます。それがRAWといわれるデータとJPGといわれるデータです。

まずRAWですが、簡単に言うと画像情報を持った特殊なデータとなります。”特殊な”というのはこのままだとカメラ内や一部のソフトウェアでしか画像として見えないからです。
「現像＝悪」と捉えている方々は、RAWで撮影してDPPやLightroomなどのソフトウェアを使用して、光や色を変更することを現像と呼んでいますが、それは正確には現像とは呼びません。
あくまで現像はRAWをJPGという一般的な画像データに変更することを現像と呼びます。
RAWからJPGに変換してSNSなどで見えるような状態にすることを現像と呼ぶのであって、光や色を変更するしないは全く関係ありません。

では次にJPGで撮っている場合はどうなのかというと
これはカメラ内でRAWからJPGに変換されており、要はカメラ内で自動で現像されている状態です。

つまりデジタルでもフィルムとほぼ同じで、現像をしないとカメラ内や特殊なソフトウェアでしか見えない状態なのです。
カメラ内等で見えてしまうのが、フィルムに比べて少し感覚的にわかりにくくなる要因でしょうかね。

さてここまででわかると思いますが、”現像しない”というのはデジタルだろうがフィルムだろうが写真として普通に見える状態になっている時点で、ありえないのです。
・フィルム時代であれば、撮った後、特に何もせずそのままフィルムを保管している
・デジタル時代であれば、RAWで撮影して、JPG等iPhoneなどで見える状態に変換していない
この状態しか”現像しない”というのはありえません。

この話はRAW現像する方は気にしていません。「JPG撮って出しでも別に良いんじゃない？」という方がほとんどでしょう。仮にもったいないな（自分で現像したらもっと良くなるのに）と思っていたとしてもSNS等で絡むほどの思いはないでしょう。
では絡む人たちはどんな人達かというと「自分でDPPやLightroomで現像できず、カメラメーカーが汎用的に作成している現像設定でしか現像できない、ただの技術力がないのにプライドだけ高い人」です。

基本RAW現像をしているけど、たまにiPhoneとかの撮って出しをする方で上手い方はいくらでもいらっしゃいますが、
正直「現像＝悪」と捉えている方で上手い人というのは見たことがありません。そのくせRAW現像する方に無駄に絡み、文句を言う方ばかりです。

そもそも「現像＝悪」と捉えているくせに、SNSとかに上げている時点で意味がわかりません。
それすでに現像されていますよ？
もし現像をしないのであれば、自分のPC内でDPPなどを用いて眺めていてください。

一応勘違いはしないでほしいのですが、JPGで撮ったのをそのまま出す（いわゆる撮って出し）が悪いというわけではありません。
RAWで撮る（手動で現像する）というのと、JPGで撮る（カメラ内で自動でRAWから現像されている）　という違いしか無いというのを理解してない人が多いという話です。

もしこれを知らずにRAW現像を悪だと捉えている方がいるのであれば、まずはRAW現像してみてください。
はっきり言ってしまえば、技術力があれば撮って出しと同じ画作りをすることは可能ですし、もっとナチュラルにすること、もっとどぎつくすることも可能です。
それがどぎつくすることしか出来ず悪だと言っているのであれば、ただの技術力不足です。
RAW現像している人から言わせれば、カメラメーカーの現像はあくまで汎用的でかなり微妙ですので、自分でより丁寧に現像してみてください。

それがきちんと出来た上で撮って出しが良いというのは全然問題ありませんが、おそらくそこまでいった方でRAW現像を悪だという人はいないでしょう。
つまりは「RAW現像＝悪」と言っている人はやっていない人か、少しやった上で出来なかった人くらいだということです。

趣味の世界なのですから、少しは勉強した方がより楽しめると思いますよ＾＾