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まさかの3回目。

初めて1つの映画を3回も見に行った。自分でもびっくり。

その映画は、「日々是好日」である。茶道と主人公の女性の人生を描いた映画だ。

この映画はほとんどコマーシャルもしていなかったので、私は全然存在も知らなかった。だけれど、ある日ふと本屋さんで本を探している時、この本を見つけた。

本の帯に映画化の文字と、黒木華と樹木希林の写真。それを見た時「この映画を見よう」となぜか固く思った。全然茶道にも興味があったわけでもなく、だけど強く惹かれたのだ。

そのカンはどんぴしゃすぎるほどどんぴしゃだった。3回も喜んで、見に行くぐらいだからどれほどはまっているかわかると思う。

1回目は、ただただ映画の静けさ、四季の美しさに心を打たれた。家にいる時も、職場にいる時も、一つ一つの音を聞くようになり、無神経に音を立てることをしないように気にするようになった。

2回目は、主人公が干支の犬の絵の描かれたお椀を見るシーンが二回あるのだけれどそこに一番感動した。年月の経つこと、その間に様々なことがあって、それを超えてそのお椀を見つけたことへの気持ち。その心情を考えると、時の流れに対して深いものを強く感じた。

3回目は、主人公のお父さんが亡くなってしまって、お茶の先生と一緒に庭を見ながら話しているシーン。20歳から続けてきたお茶。その中でたくさんのことがあって、最愛の人との死別というときにも主人公と寄り添ってくれている先生、お茶、日本の四季。それを見事に描いたシーンで、涙が出た。

3回も見るともう飽きるのかなと思ったが、むしろ逆。どんどん新しい場面への感動が芽生えてきて、さらにこの映画のすばらしさが分かってしまう。さすがにこの後はDVD(が出たら)にしようと思っているが、どうなるだろうか。自信がない。

結論。映画は見れば見るほど、味が出てくる。

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