ホワイトソースの作り方、いろいろ

洋食の基本、ホワイトソースは白いルーを牛乳で伸ばしたものです。ホワイトソースにチーズを入れればモルネーソースに、マスタードを加えればマスタードソースという具合に応用の幅も広いソースです。作り方を復習しましょう。

ホワイトソース(できあがり300cc)
 バター 30g
 小麦粉 30g
 牛乳 300cc
 塩 小さじ四分の1(1.2g)

ホワイトソースの基本はバター1:小麦粉1:牛乳10が基本。牛乳が500ccならバターと小麦粉は50g、牛乳が1Lならバター100g、小麦粉100gです。

小鍋にバターを入れ、中火で溶かします。バターはあらかじめ小さく切っておいたほうが失敗の確率が減ります。

バターが泡立ってきたら小麦粉を一度に投入。ちなみにこの時のバターの温度は100度。

かき混ぜながら小麦粉に充分、火をとおします。

次第に小麦粉がさらっとしてくるはずです。これは小麦粉に含まれる水分が蒸発した 証拠。温度も100度以上に上がっています。白いルーは色づけてはいけないとされていますが、それでも小麦粉には充分に火を通すことが重要です。多少、色づいても気にしないくらい加熱したほうが美味しくなります。

また、お店などでは一度に大量のホワイトソースをつくるのでオーブンで小麦粉に火を通します。オーブンを使うと全体から加熱されるため、一部分だけが焦げ付いたりしないのです。少量なら鍋でも平気。

小麦粉はコーンスターチや片栗粉などのデンプンとは何が違うのでしょうか。鍵を握る成分はタンパク質です。他のデンプンにはタンパク質が含まれていません。つまり、牛乳にコーンスターチや片栗粉を加えても似たようなソースはできるかもしれませんが、ホワイトソースの味にはなりません。

ルーをつくっている過程で小麦粉に含まれるデンプン分子はデキストリンに変化し、さらにデキストリンは糖に分解されます。この糖が小麦粉とバターのタンパク質と反応し(これがメイラード反応)芳香性化合物が生成されるのです。ここにルーを充分に加熱する意味があります。

鍋を火から外して、牛乳を少し(50ccほど)加えます。たくさんつくる場合は濡れ布 巾などで鍋の温度を下げ、さらに牛乳を温めておくと失敗しません。ルーと牛乳の温度差が少ない方がすぐに混ざるからです。でも、少量なら牛乳を入れるだけでルーの温度は下がりますし、牛乳の温度は上がるので混ざります。

よく撹拌します。鍋を中火にかけて、また牛乳を少しずつ加えていきます。

小麦粉がダマになりそうで心配かもしれませんが大丈夫です。

また牛乳を加えて、かき混ぜて・・・・・・

この状態になればもう安心。残りの 牛乳を加えて混ぜあわせます。

できあがり。最後の牛乳を入れたらしっかり沸騰させます。塩で味付け。

ボウルに入れて、落としラップをします。昔はさらしで濾した後、表面に溶かしたバ ターを塗って乾燥を防いだそうです。

この作り方が一般的ですが、もっと簡単な作り方もあります。必要なものはステンレス製の鍋と泡立て器です。

同じようにバターを溶かし、、、

同様に小麦粉を炒めてルーをつくります。鍋を火から外すか、火を止めます。

ここで冷蔵庫から出したての冷たい牛乳を一気に加えるのです。ダマになったりしないので、ご安心を。この時に塩も混ぜてしまいます。あとから加 えるよりも溶けやすいので合理的です。

泡立て機に持ちかえて、よく撹拌します。火にかけずに落ち着いて作業しましょう。ステンレスの鍋が必要なのはアルミ鍋だと泡立て器で混ぜると内側が削れてしまうからです。

ルーが溶けたことを確認して、中火にかけます。

キベラに持ち替えてもいいですし、泡立て機で混ぜながらでもかまいません。ポイン トはたえず混ぜること。沸いてくるとまわりからとろみがついてきます。

ぼこぼこと沸いたらできあがり。このやり方のほうが作業自体ずっと早いですし、従来の方法でつくったソースと味も遜色ありませんでした。


さて、ここまでは薄力粉を使いましたが、プロの洋食屋さんの多くはホワイトソースをつくるときに強力粉を使います。ふるいにかける必要がないなどの作業上のメリットも大きいようですが、仕上がりも結構違います。

こちらが強力粉バージョン。いくぶんコシが強い仕上がりですね。薄力粉で作ったホワイトソースよりも伸びる感じです。

クリームコロッケやグラタンなどソースを味わう料理には強力粉を使うのがおすすめです。逆にクリームシチューのように伸ばしてしまう場合は薄力粉でも充分代用できます。

最後に裏技的な作り方をご紹介。固形のバターではなく、澄ましバターを使うのです。澄ましバターはバターを電子レンジにかけて溶かした上澄みです。

澄ましバター30gと 小麦粉(写真は強力粉)30gを加熱してルーをつくります。

ルーの段階から明らかに手応えがまったく違います。玉になりづらいのは、バターの水分がないから。ルーの泡が小さくなった ら、普通のホワイトソースの作り方と同じように牛乳を加えて、さらに加熱します。

できあがり。味は上品で軽い口当たりで、生クリームのような甘味を感じます。
実はバターの風味というのは主に乳漿に含まれているので、澄ましバターにするとバ ターの風味が弱くなるのです。カゼイン(牛乳に含まれるタンパク質)も除去されているため、風味化合物の生成も控えめ。そのためミルクの味わいがはっきり出てくる、というわけ。雑味のない味わいは洋食屋さんのものとは異なる洗練されたもの。使う機会はあまりないので、こういうソースがあるんだ、と知っておくだけでいいでしょう。
作り方のポイントをまとめると

1. 牛乳と小麦粉、バターの比率は10:1:1
2. 小麦粉はよく炒める
3. 温かい牛乳を少しずつ加えるのではなく、冷たい牛乳を一気に加えた
ほうがダマにならない
4. 底から沸くまで充分に加熱すること
5. 普通のバターの代わりに澄ましバターを使うと洗練された味わいに

基本のソースをマスターして、料理の腕を上げましょう。

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