見出し画像

とろふわスクランブルエッグの作り方

以前、紹介したスクランブルエッグは湯煎でつくるフランス式。とびきりリッチでクリーミーな味が特徴ですが、作るのに時間がかかる上、できる量も少ない、というデメリットがあります。今回、紹介するアメリカ式のスクランブルエッグは短時間でつくれる上、トロフワという感じでボリューム感のある仕上がりになります。

とろふわスクランブルエッグ(1人前)
卵    2個
生クリーム 50cc(乳脂肪のもの) または牛乳 50cc
バター  10g
塩    ふたつまみ

今回は生クリームをたっぷりと加えています。もちろん牛乳でも代用できますが、生クリームのリッチ感は出ません。

スクランブルエッグがクリーミーになるか、ふわふわになるかは生クリームや牛乳といった副素材の他に空気の含有量が鍵を握ります。

以前、紹介した湯煎加熱方式では低温でゆっくりと撹拌しながら加熱することで空気が抜け、卵のタンパク質同士ががっちりと結びつくので、チーズのように濃厚な味になったわけす。今回は逆に加熱温度を上げ、水蒸気が蒸発する際に卵をふくらませることでふっくらと仕上げます。

ふわとろスクランブルエッグのポイントは溶き卵に生クリーム(または牛乳)を入れ、強めの火加減で調理し、混ぜるのを最小限に抑え、火が通り過ぎないうちに皿に移すことです。それではつくっていきましょう。

ちなみに塩ふたつまみというのはこれくらいの量です。ひとつまみの量は人によって違うので憶えておくといいと思います。

卵は横着せずに泡立て器で撹拌しましょう。卵白と卵黄をきちんと混ぜるのはそれなりに大変ですが、泡立て器なら効率的だからです。写真のように表面に泡が少し立つくらいまでちゃんと混ぜてください。

生クリームを加えます。生クリームに含まれている脂肪分がタンパク質の結合を阻害するのでふんわりと仕上がります。炭酸水を加えるといい、という説もありますが、炭酸水を使うと卵の味が薄まるのであまりオススメはしません。

今回は冷蔵庫に余っていたトリュフペーストをちょっと入れました。

これはオプションなので、別に入れなくてもまったく問題ありません。

火にかけていないフライパンにバターを置き、中火〜強火で加熱してバターを溶かします。ゴムベラでバターを動かして積極的に溶かしましょう。

バターが泡立ってきました。焦げる前に卵液を入れます。

卵液を入れたら一度だけ撹拌します。

ざっくりと混ぜます。バターを卵液のなかに混ぜるためです。脂肪分が──という理由は生クリームと同様。

20秒ほど熱します。目安は縁がやや固まるくらい。

そうしたらゴムベラを使い、卵液を外側から内側に寄せていきます。スクランブル(撹拌する)というよりはそっと折りたたむイメージです。この時、火加減を強火にしている場合は火を中火に落としたほうが失敗が防げます。はじめから中火の場合は作業をそのまま続けてください。

20秒ほどこの作業を続けると半熟状態になります。

完全に固まらないうちにお皿に移します。

ふわとろのスクランブルエッグです。スクランブル(撹拌)はしていないですが、すぐにできるのでスクランブル(緊急発進)する必要のある朝には便利なレシピです。余った生クリームはどうするか、ですか? このレシピは1人前なので二人で食べれば2日で消費できますし、カラメルクリームにすれば冷蔵庫や冷凍庫で長く保存することもできます。

そういえば生クリームを使ったなめらかタイプのプリンのレシピは紹介してなかったので、そのうちここにも載せますね。とりあえず今日はこの辺で。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!