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〈食と生活〉下町でステーキを食べ、モダニストキュイジーヌのオムレツを作ってみる

梅雨ですね。先週の振り返りです。よく読まれた記事はこちら。

天ぷら、おいしいですよね。僕は家でよく天ぷらを揚げて、台所でつまみながら食べます。野菜の天ぷらは原価率が非常に低く、上手に揚げられるのであれば家で食べるのがおすすめです。

天ぷらはもともと屋台などで食べる庶民的な料理でしたが、寿司と同様に戦後にかけて急速に高級化しました。お座敷天ぷらという日本間で天ぷらを食べさせる店が登場したのもその頃。その背景には油の質が変わり(精製度が高くなり)油煙が減ったことや換気扇の進化などがあります。つまり、技術の進歩が天ぷらという庶民的な料理を座敷で食べる高級な料理へと変えていった、ということ。

そう考えると今、天ぷらというジャンルには元気がありません。専門学校の卒業生でも天ぷら店に就職を希望する子は少ないです。江戸料理を象徴するもうひとつの『鮨』の隆盛を考えると、ちょっと寂しい感じがします。天ぷらの復活に必要なのは技術的なブレイクスルーではないでしょうか。例えば油ではない「なにか」で揚げる天ぷら、とか鍋の材質を変える、とか、そういった一見すると荒唐無稽なところに新しい荒野が広がってるはずなんです。

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