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豚ヒレ肉の恒温調理&最近、食べたもの

 最近、わが家の夕食の献立には、頻繁に豚ヒレ肉のローストが登場する。
 豚ヒレ肉を丸のまま(といってもそのままではオーブンに入りきらないので半分の長さに切って)焼き、分厚く切って、バルサミコ酢を軽く煮詰めて醤油とオリーブオイルを加えたものに、山椒だの唐辛子だの柚子胡椒だの、好みのスパイスを添えて食べる。

 作家の玉村豊男さんはあるエッセイ(『おいしい豚ヒレ肉の料理法』初出 考える人2011年秋号 新潮社)のなかで、豚ヒレ肉を低温のオーブンでローストする調理法を紹介しています。このエッセイが書かれた2011年にはまだ低温調理が一般には広く知られていませんでしたが、今ではすっかりおなじみになりましたね。今回はオーブンよりも簡単にできる恒温調理器Anovaを使った料理法をご紹介します。

豚ヒレ肉はタンパク質が豊富で脂肪が少ないという、非常に健康的な部位です。これで400gの塊ですが、はじめに

塩 2.5g
グラニュー糖 1.5g 

をまぶしておきます。(肉の重量1%目安に塩と砂糖の混合物を振るということ)

これはドライキュアという方法であとからいれる袋のなかで塩水として作用し、肉をジューシーな状態に保ちます。この作業は調理直前に行います。ヒレ肉は繊細な部位で、早くに味付けすると硬くなってしまうことがあるからです。

袋に入れて、少量のオリーブオイルを注ぎます。

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