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蘇った爽快ラン&ガンは手ごたえ十分『魂斗羅 オペレーション ガルガ』

※内容はデモ版に基づいています。
『魂斗羅 オペレーション ガルガ』は今やラン&ガンと呼ばれるようになった撃ちまくり2DアクションSTGのシリーズ初代リメイク作。テロ組織に占拠されたガルガ諸島に最強のふたり、ビルとランスが送り込まれる。鋼の肉体に弾帯ベルトを巻きつけるノリはそのまま、現代のプレイヤーにも遊びやすい最新のアクションゲームに仕上がっている。

こう書いておいてなんだが私は魂斗羅シリーズにふれるのはほぼ初めて。ということで、ごく簡単にシリーズの歴史を訪ねてみよう。
伝説の始まりはアーケードから。「“魂斗羅(コントラ)”とは、熱い斗魂とゲリラ戦術の素質を先天的に合わせ持つ、最強の闘士の呼称である。」主人公のビルとランスはどう見てもコマンドーとランボー。密林地帯から敵要塞までの戦いが鮮やかなグラフィックとド派手なアクションで描かれる。横スクロールを基本にしつつも縦の滝ステージや疑似3Dのボス戦など、アトラクションのように多彩な演出が押し寄せてくる。オマージュも含めて、アクション映画の醍醐味をゲームで表現した作品である。
3作目の『スーパー魂斗羅』でファミコンへと展開し、SFCの『魂斗羅スピリッツ』がおそらく最もよく知られている。奈落を飛び越えながら四方から迫る敵を多様なショットでなぎ倒すアクロバティックな操作の快感は他にない。アーケード出身なだけあってこれまでのシリーズは難易度は高め。
PS2の『真魂斗羅』『ネオコントラ』では描写が3Dになり(視点はサイド/トップ)デザインがSF寄りに。バカゲー要素が強まってきた。DS2画面の『魂斗羅デュアルスピリッツ』Wiiの『魂斗羅ReBirth』などがありつつ、『魂斗羅 アニバーサリーコレクション』という復刻版も発売された。

さてオペレーション ガルガはというと、現代的なビジュアルと遊びやすさで避けながら撃ちまくる爽快感が味わえる。フルボイスで展開されるアクション映画ノリも楽しく、魂斗羅がもつ王道の魅力はまったく色褪せていない。
リメイクにあたって追加されたオーバーロード(過負荷の意)は武器が壊れる代わりに強力なスキルを発動する技で、セットアップ次第では体力も回復する。デモの範囲ではパワーアップアイテムが大量に供給されたので、武器をどんどん使い倒すプレイが爽快だった。
アクションシューティングとも少し違う全方位の攻撃・回避やシューティングさながらのパワーアップによるアーケードスタイルは本作とメタルスラッグが代表的だが、このジャンルは意外と少なく新鮮な体験だった。

シリーズプレイヤー向けという親切な説明を見なかったことにしてノーマルモードではじめたが、ショットと自分の両方を同時に見るのが難しく、はじめは少し難しく感じた。アーケード風の味付けゆえにあっさりやられる場面も多い。しかし「殺しにくる」ポイントがはっきりしているため、リトライするほど上手くなっていく手ごたえがはっきり感じられた。最初は難しく感じるものの、遊べば遊ぶほどに応えてくれる骨太アクションだった。もちろんイージーモードもあるのでハリウッド映画のようなノリを気軽に楽しむのもいい。