久々お邪魔の旧岩崎邸庭園は、やっぱり重厚、圧巻!

画像1 7、8年ぶりの再訪、旧岩崎邸庭園。都立の公園扱いだけれど、元は岩崎久彌さんのおうちだったとこ。私が近代建築に興味を持ちだした初期の頃に行っただけだから、今どんなかな? と上野から足を延ばして・・・。なだらかな坂を上って行くと、で~んと目の前にお屋敷が現れます。
画像2 ああ、これが木造だなんて信じられる? どう見ても重厚な石造りに見えるでしょ。関東大震災の時は、周囲が火の海になっても「久彌さん良い人だから」と近所の人がバケツリレーで水をかけ、守ってくれたというエピソードは胸にじ~んと来る。そうでなければ焼失してたかもしれない。それが、今では重要文化財。
画像3 お庭側から見たところ。ジョサイア・コンドル設計だよ。バルコニーからの眺めはまた格別。どの部屋からも屋外に出られる設計は、なにより解放感を感じられるよね。戦後直後は接収の憂き目にもあったけれど、今はこうして人々の目を楽しませてくれてる。コンドルは、他にもいくつか作品が残っているけれど、現存しない「鹿鳴館」を見てみたかったな。
画像4 館内は撮影禁止なので、外観だけね。洋館内部を順路に沿って歩いていくと、あら和館に繋がってる。こちらは、全然趣きが違ってまた良き。お庭は、江戸時代の前の持ち主の時は日本庭園だったらしいけど、今は芝生中心。それでも和館の前は割と日本風のしつらえになってるよ。この季節、緑が濃く美しい。手入れも行き届いてるね。都立公園でも、ジャングル? ってな所もあるから、手厚くケアしてくださって嬉しい。
画像5 別館としての撞球室。つまりビリヤードルームね。本館と違って山小屋風。実は、本館と地下室で繋がっていて、雨の日でも濡れずに行ける。そんなに距離は離れていないのだけれど、地下室への階段を降りるときは、わくわくしてたんじゃないかな? 久彌さんとその家族の皆様。
画像6 柱も、細工してあって素敵。ここから庭全体を眺められるのだけれど、ほとんどフラットな芝生はそれはそれで圧巻。小岩井農場がテントで出店していて、クッキーなどを売っていた。いつも売ってるのかと思ったら、GWの特別販売と看板に。小岩井の「岩」は岩崎さんの「岩」ね。久彌さんは代表だった時期もあるから、深い繋がりがあるのでした。農場にも力を入れていたし、三菱三代目の社長でもあったけど、本当に良い人柄だったらしく実は私は尊敬しています。
画像7 こういうの、大好き。芝生ロボットのお家を作ってあげたんだね。重要文化財のお庭といえど、こんなことしちゃうってのがもうかわいくて。ちょこんと収まってる姿にも癒される。そう言えば、入口のあたりに新しい建物を建設中で「チケット売り場」の窓口ができていたから、何か変化があるかも。関東大震災、空襲、東日本大震災をもくぐり抜けてきたのだから、これからもずっとおごそかに佇んでいていただきたい。
画像8 最後は、煉瓦塀をご紹介。この年季の入り方からしても、時の流れを感じる。できたのは明治29年(1896年)だもの、もう130年ほど昔だね。あっという間に時間が過ぎて、閉園のアナウンスを聞きながら、坂道を降りて駅に向かったけれど、今度は時を空けずにまた来よう。そう誓う私でしたとさ。

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