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そのしずくで生きていける。2023.1.16. 大阪城ホール

以前、スピッツの事を書いた時に少し触れてましたが、ライブ「SPITZ JUMBOREE TOUR ひみつスタジオ」へ行って参りました。

その前に行こうとしていたライブがマサムネさんの体調不良で中止になり、その後は出産と育児に追われていたりして今回のライブ参戦は10年以上ぶり。当日までは気が気じゃなくて、今は冬にかなり雪が降る地域に住んでいて、大雪が降ると交通機関にすごく影響が出るので、常に天気予報をチェックし、そして自身の体調を整えて、さらにスピッツやツアースタッフの方々などに体調不良などが出ない事を祈りつつ毎日を過ごしておりました。ライブ前日に娘を連れて片道4時間かけて実家へと帰省して、無事翌日の夜に母とライブに行く事ができました。

ライブの曲目リストやライブMCなどにがっつり触れますので、ネタバレしたくない方は読み進めないようにお願いします。あと、まとまってなくてかなり読みにくいので、その点もご了承ください。

会場の入口前には、ライブのロゴが入った大きなパネルと最新アルバムのジャケットにいる大きなロボットと共に撮影ができるスペースがあり、なかなかの行列。そして、ツアーグッズ売り場もあったけど、なんだかんだ到着したのが結構ギリギリの時間だったから、今回は両方断念。

入口では、ファンクラブのIC会員証を提示すると本人分と同行者分のチケットが発券されるシステム。これだと誰かに譲ったりはできないけど転売のしようが無いからとてもいいな。

ステージの後ろには大きなペンチでイチゴを挟んだ物、大きなスケートボード、そして大きなロボット。目立つ装飾はそれくらいで、とてもシンプル。

少し前からスピッツは土日の公演に比べて平日の公演のチケットを少し安くしてみたり、平日の公演の開演時間を少し遅めにしてみたりして、土日の公演に人気が集中しすぎないための試みが始まっている。

という事で、19時ちょうどに開演。
と同時に4人のメンバーが舞台上に現れて、もう最初から「これからスピッツのライブが始まる!」という嬉しさと「久しぶりに来れた!」という感動ですでにめっちゃ泣いて。

1曲目 めぐりめぐって
2曲目 ときめきNo.1 で相変わらずの4人の丁寧な演奏とマサムネさんの本当にきれいな歌声を聴きながらまた泣いて泣いて。

3曲目 けもの道は、数あるスピッツの中でもかなり上位にくるくらい好きだし、ライブでとにかく盛り上がるので、聴けたのが嬉しくて泣いて。

4曲目 跳べ を経て、
5曲目 紫の夜を越えてを聴きながら、猫ちぐらの夕べを思い出し、コロナ禍の1番辛い時期をこの曲とスピッツに支えてもらって来たんだなというのを思ってはまた泣いて。

6曲目 大好物 は「きのう何食べた?映画版」のテーマソングで、イントロを聴くだけで、大きな桜の木の下でお花見してるシロさんとケンジの姿が目に浮かぶ。きのう何食べた?はドラマのシーズン1がとにかく面白くて、映画版もめちゃくちゃ良くて、そしてシーズン2もすごく良くて、回を重ねるごとにどんどんパワーアップしてる思ってる稀有な作品。大好きな作品のテーマソングがスピッツに決まった時点で嬉しくて大はしゃぎして、映画館で見て泣いて、エンドロールと共に曲を聴いて、曲がきのう何食べた?に合いすぎて良すぎてまた泣いて。相乗効果で映画も曲もさらに好きになったし、私にとってかなり特別な曲。

7曲目 チェリー。言わずと知れた名曲。
うちの母が「ささやかな喜びをつぶれる程抱きしめて」の歌詞が特に好きで、と昔から話してる影響で、何かいい事がある度にこの歌詞を思い出してはすごく噛み締めるようにしていて、自分の人生にかなり人生に影響を与えてる一曲。

8曲目 スーパーノヴァはアルバムフェイクファーに入ってる曲で、ライブでやるなんてすごく珍しいからびっくりした。曲自体結構久々に聴いたけど、すごくカッコよかった。

おそらくこの辺りだったと思うけど、マサムネさんがMCで「チェリーの歌詞を他の曲に合わせて歌ったりしてる」という話をしてて、大阪だったら何がいいかなと言いながら、今の所1番しっくりくるのがゆずの栄光の架橋だと言って、ワンフレーズ歌ってくれた。

個人的には、栄光の架橋といえば、結婚式の入場曲に選んだくらい好きな曲な上に、去年亡くなった元阪神の横田選手の登場曲で、去年の阪神優勝前に最終回に登板する時に岩崎が流してくれて、甲子園球場で阪神ファンみんなで大合唱した、というのが本当に感動的で、阪神ファンにとって特別な曲だから、大阪でマサムネさんが歌ってくれて、会場で感動したファン沢山いると思う。私ももちろんその1人。

9曲目 手毬 の後、
10曲目 iーO(修理のうた)は、アルバムひみつスタジオの1曲目の歌で、「何度故障しても直せるから」から始まる。この故障した物を直す所から始まるっていうのが、すごくスピッツらしいというか、マサムネさんの歌詞らしくて、好き。

11曲目 正夢は、KANさんを尊敬するマサムネさんが「愛は勝つ」を意識して作った曲だというのを少し前に見かけて、お亡くなりになったKANさんへの弔う気持ちを込めて歌っていたのかなと勝手に思いながら聴いた。改めて聴いてもすごくいい曲。

12曲目 楓 もまた名曲だけど、友達とかにスピッツの曲で何が好き?と聴くと楓をあげる人が多い気がする。全く色褪せる事のないスピッツの代表曲の一つ。

13曲目 サンシャインはアルバム空の飛び方に入ってた曲でさらに古い曲だし、ライブでやってたのも今までほとんど記憶にないくらい珍しい。

14曲目 未来未来 
15曲目 夜を駆ける と続き、

16曲目 俺のすべて はライブの定番曲。マサムネさんがタンバリン片手にステージを歩き回りながら歌い、観客はずっと手拍子を続けてとにかく盛り上がる。逆にこの曲をライブでやらなかった時の方が少ないんじゃないかというくらい欠かせない一曲。

17曲目 美しい鰭 はサビの「流されるまんま流されたら 抗おうか美しい鰭で」がマサムネさん節というか、マサムネさんらしさが詰まっててすごく好きだし、美しい鰭で〜🎵のマサムネさんの高音がとにかくキレイで、生で聴けた事に感動。

そして、今回のライブで1番聴きたいと思っていたオバケのロックバンドが18曲目に登場。

一旦は少し引っ込んでた涙がまた、ここでポロポロと流れ出した。

アルバムで最初に聴いた時から、まずマサムネさん以外の3人が初めて歌ってる!というので衝撃を受けたけど、とにかく曲がかわいくて、1度聴いただけで心奪われて大好きになった。(個人的には、マサムネさんの後が崎ちゃん→田村さん→テッちゃんの順番で歌ってるっていうのを初めて聴いた時に聞き分けられたのが、ファンとして当然っちゃ当然だけど嬉しかった。)サビを4人で歌ってるのがまたかわいい。そして、歌詞の「君に聴かせるためだけに」がスピッツからファンへの想いを感じて、もう、そんな事を言っていただけるなんて...ととにかく感動した。スピッツの集大成というか、良さが詰まりすぎている曲。それが生で聴けたという感動で曲の間中ボロボロ涙。

19曲目 甘ったれクリーチャーはこれまたライブで今まであまり聴いた事なかった珍しい曲。

20曲目 8823 もライブ頻出曲で、サビでステージに向けて大きく手を前後に振るのが楽しいし、ステージ上を動き回る田村さんを見てるとテンションがどんどん上がってくる。

21曲目 涙がキラリ☆ が終わると4人がステージ上から退場し、会場の照明が落とされてアンコールを待つ。

ふたたび現れた4人がツアーTシャツなどに着替えてアンコール1曲目のえにしを演奏し、

その後メンバー4人とサポートメンバーのくーじーの紹介。
田村さんが「ファンが5人くらいになってもバンドを続けます」って言ってたけど、
たくさんのファンがずっとスピッツを応援し続ける。それは間違いない。
崎ちゃんは阪神ファンだから、MCで何か言ってくれないかなってちょっと期待してたら「11月にすごく嬉しい事があって。関西に来たかったよね。特に甲子園にね。」と言ってくれて、一部のファンとともに大拍手。ホークスファンのマサムネさんが「なんか阪神の黄金期がしばらく続きそうだよね」としみじみ言ってたのが印象的だったな。

そして、途中のライブMCの時に何度も「今日はいいライブだ」とか、ファンへの感謝を繰り返していたマサムネさんが、

「今日来てくれている誰か1人が欠けても、いいライブにならなかった。会場にいる1人1人が生きていてくれてありがとう」

という信じられないくらい嬉しい言葉をくれて、完全に涙腺崩壊。

スピッツがいてくれるだけでいいと思ってるし、その思いをライブでさらに強くした後だったから、これだけすごいバンドなのに、どこまでも謙虚な4人の姿に、心の中で人生最大の「こちらこそ!!」を叫びました。

ラストの曲1987→で、ライブ終了。

終演したのは21時15分くらいだったかな。

ライブ中は誰1人として、進行や演出を妨害する事なくファンはみんなただ聴き入っていたし、このライブに参加できている幸福感とか感謝の気持ちで満ちていた、気がする。

猫ちぐらの夕べは、コロナ禍で声出しも禁止されていたし、落ち着いたバラードとかが多かった印象だけど、今回のライブはロックでカッコいい曲が多くて、改めてスピッツはロックバンドなんだというのをすごく実感した。

そして、ライブで聴いてひみつスタジオが本当に素晴らしいアルバムだったんだなというのを再確認した。良くないアルバムなんて無いんだけど、ひみつスタジオは特別にいい。昔のアルバムを懐かしむのももちろんいいんだけど、最新作をいいと思えるなんてすごく幸せだし、いい曲を作り続けてくれるマサムネさん、スピッツには感謝しかない。

ひみつアルバムの曲はもちろん、有名なシングル曲や、昔の曲や、ライブで盛り上がる曲など、本当に盛りだくさんで、新規ファンでも古参ファンでも全てのファンが楽しめるように行き届いた最高のライブでした。

母も、「今まで何度もライブに来てるし、毎回いいけれど、今日のライブは特に素晴らしかった。」と大満足。

数日経っても、ライブを思い出すだけで幸せな気持ちになれるくらい、本当によかった。いいライブを見た後って、何日か経ってもその余韻があって、温泉に浸かってるようなあたたかくてポカポカした感じが続く。

オバケのロックバンドの中で、「少しでも微笑みこぼれたら そのしずくで俺生きていける」という歌詞があるけれど、ライブで受け取ったしずくで本当にこれからまた生きて行けると思ったし、スピッツのファンである事を誇りに思えるようなそんなライブでした。

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