耐久力

息子が0歳のころ。手縫いでスタイ(よだれかけ)を1つ作った。

出産祝いと一緒にだったか、妹に買ってもらったガーゼ生地。「息子が酉年だから」という理由でニワトリ柄にしてもらったそれを、スタイにしたわけである。

ハッキリ覚えていないけれど、お座りしはじめ(何とか座れるけど安定しない)頃の息子がつけている写真があるので、その頃完成したのだと思う。

それから他のスタイと共にローテ入り。息子はそんなによだれの多い子では無かったので、1歳頃にはもうつけていなかったかもしれない。それでも何度か使って洗濯されたそれは、最終的に他のスタイたちと共に実家に行き眠っていた。


それから数年後。下の妹に子どもが生まれた。うちの息子にとって初めての、自分より年下のイトコである。

実家に眠っていた赤ちゃん関連の品が再び使われることになった。その中には、私が作ったあのスタイもあった。

明らかに手作り品。妹は使ってくれるのかしら、と思っていたら、他のと変わらずガンガン使ってくれた。びっくりするほどガンガン使ってくれた。何故ならその子が、よだれの多い子だったからである。

妹は常にスタイを持っている。5、6枚は持っている。数時間会う間に2、3枚は交換している気がする。このペースだと何枚あっても足りないだろう。

その子が2歳になった今でも日々スタイは使い続けており。なんと私が作ったスタイも、未だに使われているのである。

たまに会った時に懐かしいニワトリ柄を見ては「この子まだ現役なんだ!?」と驚くを繰り返している。

洗濯されまくって、もうすっかり薄く色褪せてしまったニワトリたち。しかしどこかが破れたり綻びたりすることは無いそうで。その耐久力に感心しているのだった。


確かに作る時、「丈夫であるように」としっかりめに縫った。普通の「並ぬい」ではなく、「返しぐしぬい」だったか「半返しぬい」だったか。とにかく普通よりは丈夫らしい縫い方をした。

しかしまさか、こんなにガンガン洗濯しても大丈夫な強さだとは思わなかった。手縫いって意外と丈夫なんだよなぁ。


この前靴下の穴にしたダーニングも、何度か洗濯したけれど特に問題はなく。その丈夫さに感心している。

縫い物ではないけれど、息子が絵の具で絵を描いたTシャツも、もう5回くらい洗濯しているけれど特に問題ない。


自分でやっても意外と丈夫なものを作れるんだな、という。そんな実感がある今日このごろである。



最後に、件のニワトリ柄でも載せようかと思う。実は結構うるさめの柄である。



これはおそらく、何かにつけるタグにでもしようかと思って作って、結局つけていないもの。このサイズならいいけど、スタイの面積になると結構煩い。しかしその分インパクトはあり。きっと一生忘れることはない柄だろうと思う。




ではまた明日。