「拝啓元トモ様」

TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル(タマフル)」&「アフター6ジャンクション(アトロク)」編の『拝啓元トモ様』を読んだ

この本はタマフルとアトロクで放送していたコーナー「疎遠になった友達~元トモ」を書籍化したもので、コーナーの概要はタイトル通り「疎遠になった友達とのエピソード」だ。

私はこのコーナーを知らない状態で本を手に取ったのだが、読んでいて涙する場面が数回あった。小中学生の時に親友だった相手と、ちょっとした喧嘩やすれ違いで疎遠になり「元トモ」になってしまったこと(今トモ→元トモ)、その後再会・復縁をして「今トモ」に戻ったこと(今トモ→元トモ→今トモ)、ざっと50個以上のエピソードが書かれているのだが、「よかったね・・」と感動するようなハッピーエンドだけでなく、「ああ、まじか...」と心の中でつぶやくような書き手の後悔や反省が入り混じるほろ苦いものもある。

読み進めていく中で、「あのとき自分もこうしていれば・・」「こんなことをしなければ・・」と学生時代の思い出が想起された。

私は中学から大学までは一貫校なのでその頃の友達で今でも連絡とっている人は微少ながらもいるのだけど、小学校の友達とは完全に縁が切れてしまっている。そしてその原因となった出来事ははっきりしている。それは、小学校を卒業し中学一年生になったときのこと。メールアドレスを交換した唯一の女子友達から同窓会のお誘いメールがきた。

「今度同窓会やるけど来る?」

しかし私は無視してしまった。その友達が苦手なのではない。その頃の自分はなぜか、メールを送ることに高いハードルを設けていたからだ。ただ慣れないコミュニケーションに恐れを抱いていたのだ。

そんなことを思い出したりしたのだが、そう悲観することはない。いや、悲観している場合ではない。私たちは先人から学び、それを教訓とする責任があるのだ…

しかし、そういう苦い経験もまた人生なり(まとまらない)

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