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「ライファーズ」と「プリズンサークル」

地元の掲示板に「ライファーズ上映会やります!」と書いてあったのですぐに申し込んだ。監督の坂上香さんは「プリズンサークル」という映画の監督もしていて、それは自分の中でとても大切な作品だった。

「ライファーズ」は、アメリカの終身刑受刑者の人たち(ライファーズと呼ばれる)が、アミティという団体が行う更生(回復)プログラムを通じて自分の被害を周りの人々と共有し、回復していく姿を捉えている。
↓は書籍化されたもの

対して、「プリズンサークル」の舞台は日本。島根あさひ社会復帰促進センターのTCと呼ばれる更生(回復)プログラムを通じて、受刑者の人たちが被害体験などを語り合い、過去と向き合っていく。

これらの映画を観ると、自分は受刑者の人たちや刑務所のことを全然知らないなと感じる。

受刑者の人の話を聞くと、いじめや虐待、貧困など相当な困難を抱えている/いたという人が少なくない。そんな中で、「お前は悪いことをしたんだから反省しろ」と強い口調で言われたとして、「すみません。反省します」となるだろうか。
暴力を受けても守られず、社会に見離され、ずっと苦しい思いをしている場合に、人は自らの加害と向き合うことができるだろうか。

TCのような回復プログラムは、現在日本では島根あさひ社会復帰促進センター以外では実施していないよう。
しかし「ライファーズ」や「プリズンサークル」を観た多くの人は、「日本の刑務所において回復プログラムをもっと増やしたほうが良い」と感じると思う。

いまは書籍版の「プリズンサークル」を読んでいる。

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