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報告書の作成ポイント(3)

  この写真は、コロナ前にドイツ、デュッセルドルフ見本市会場で開催されたMEDICA展示会に参加した事がありますが、その際に、クリスマス・マーケットで散策した際に立ち寄ったお店です。デュッセルドルファー・ゼンフラーデンという名前のお店で、ドイツでも最も古いマスタード屋との事です。なんと店内で、色々なマスタードの味見ができました。


  本日は、私がベンチャー企業でエンジニアを育てる際に、意識してきた技術報告書の作成ポイントについて、続きのお話をさせて頂きます。

1.           論文/報告書;「てにをは」について
(1)      英文を念頭において自己添削:
・以下に示す注意事項は、英文にすることを想定すれば、自ずと気づくことが多い。SVO,SVOC,SVOOや、接続詞、指示語、関係代名詞、関係副詞を頭にうかべながら自己添削すること。

(2)複文/単文:
・主語、述語を1つにして(単文化)、複雑な「かかり」がある文構成を避け簡潔にすること。

(3)修飾語と被修飾語:
・無用な誤解を招かないように、修飾語は被修飾語の近傍におくこと。例えば、「理論的に得られた結果を解釈すること」の文中の「理論的に」は、「得られる」と、「解釈する」のどちらを修飾しているか不明確。このままでは、「得られる」を修飾しているように判断される。→ 「得られた結果を 理論的に解釈すること」が正解。

(4)   主語と述語の一致:
・主語と述語が一致しないケースが多い。いつのまにか、目的語を主語にしている。これは、述語を見つけ、主語がそれに対応しているか確認すること。これは、自分でも容易にできるので、是非実践して欲しい。
例えば、「あいまいな表現は使わない。」この文の述語は、「使わない」であり、主語は「私(省略している)」である。 従って、「あいまいな表現」は目的語になっているので、「を」で受けること。→ 「(私は)あいまいな表現を使わない。」となる。
例えば、「XX方式は、装置仕様を満足するので採用する。」
→ 「装置仕様を満足するので、XX方式を採用する。」になる。

(5)   「…化」、「…効果」の乱用禁止:
・なんでもかんでも「…化」とすればいいと思わないようにすること。必ず正確な単語、言い回しがある。例えば、「分社化」→「分社の推進」
・意味もなく「化」を付けないように。例えば、「分離化」→「分離」で充分。
・意味もなく「効果」を付けないように。
例えば、「コストダウン効果が期待される。」→ 「コスト削減が可能になる」

(6)   文体の統一:
・です/ます調と、である調を同一論文/報告書内では、必ず統一すること。

以降の内容は、明日続きを書きます。

ここで、少しまとめると、「技術報告書、論文記載手法」について理解することで、特許作成・考案の際の論理思考にも役立ち、そして、技術力もアップします。

また、エンジニア向けの特許講座ですが、おかげさまで定員に達したので、締め切りとさせて頂きます。

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