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【ピアノ】まやかし

歩み続けてきた夜の怖さなど
貴方に分かるはずもない
炎の向こうで投げかけてる
その目が私を否定する

漆黒の城に十六夜の月
貴方と誓った千夜の夢
いつだって追うのは私のほう

初めから狂いだしてた心は
望まぬ終わりを探している

私をどうか殺してほしい
その手で糸を切ってほしい
生きることがその償いと
貴方は剣を投げ捨てた

床をかすめた花の風
あのとき水底に沈めばよかった
その肌に爪を立てることもできず
私は貴方に帰依している

この体など燃えてしまえば
貴方が理想を語るたびに
もしかしたら、なんてことを

いつも世界はふたりを蝕んで
いつも誰かをうらやんでいる

私をどうか救ってほしい
その目で私を見てほしい
どうせ言葉は摩耶可視だから
ただ寄り添うほうがいい

私をどうか愛してほしい
蜃気楼ではない貴方に
それが雫落ちる刹那でも
真実の愛ならそれでいい
貴方と生きたことすべてが
私の愛を永遠にする

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