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いつもどおりっていいよ、って話。

お店からほんの数メートル先、ごったがえした川沿いが見える。

橋を渡るのにも時間がとられそうな、人の波。

人は、ぎゅうぎゅうだと不快になるっていうのに 人の集まっているところが好きだ。

立ち止まることも許されない道、ゆるゆると足を前に運びながら
行列のできた露店に並んだり、
トイレやダストボックス(時には席の空いてるお店)を探して歩き回って、
さいごは入場制限されてる駅に向かって、さらに密度の増した人混みのなかに突っ込んでいく。

お客さんは、行列で満席で、入れば店員も料理もなかなか来なくて、時間制限があって、狭い席に詰め込まれるのなんて好きじゃないはずなのに、
話題の店が好きだ。

自分がその店を好きなだけじゃ足りなくて、
「こんなにたくさんの人が集まる店なんだよ」っていう絵がないとダメだったりする。

でも、そういうものなんだ。

うちは大抵混んでない。

行列もしていない。

混んでなくて、人気のお店、というほどではない、
初めての人には、なんだか手応えのないお店だなって思われてるかもしれない、そんなお店。

だけど、いろんな人がそれぞれ好きなメニューを見つけられるお店。

そして、毎日通ってもいいかも、って思えてしまう、そんなお店。

誰に紹介するでもない、自分だけのお店。

いつも同じようなことを書いてるけど、笑

たんたんと、お客さんがきて
各々好きなものを頼んで、食事をして、
そしてお店を後にする。

いつもどおりの空気。

そういう空気って大好きだ。



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