ふるよに初心者でも使える三拾一捨デッキ! 毒鏡嵐

 はじめまして。タラレバと申します。私は1月中旬ごろ、大学の友人が遊んでいたところをのぞき見してふるよにをしり、ドはまりした新参ミコトです。毒(チカゲ)と鎌(ウツロ)をひいきしたい(願望)。
 さて、このふるよにというゲームはいろんな賢い人たちが実際に戦った中での集合知を記事にしているのですが(えりんさんのそれや、さんたさんのそれが有名でしょうか)、そんな中で初心者が何を書くのかというと、初心者に向けた三拾一捨のデビュー指南です。私自身も初心者なので、同じ目線に立ってお話ししましょう、というわけです。
 イメージしているのはこんな読者層。

・普通のルールは分かってきたけど、どうやらイベントの対戦は三拾一捨というのが定番らしい……。難しそう……。
・そもそも3c2通りのデッキなんて回せる頭ねーよ! 覚えること少ない三人の組み合わせはないの?
・鏡(ヤツハ)、または毒(チカゲ)のことが気になっているが、いまいち相方のイメージがわかない……。使い方が難しい……。
・アプリでハマってアナログ版に手を出した見たが、メガミの数が多すぎて組み合わせが分からず呆然としている

こんな感じの方に届くと幸いです。私の思考を言語化することに意味があると思っているので、初心者でない方も是非記事を読んでおかしいと思うことがあればおっしゃってください。

そもそも三拾一捨ってどういうルール?

 聞いたことはあるけど、そもそもちゃんとしたルールを知らないな……という人もいるかもしれないので簡単な説明を。まずこのゲームには通常選択と呼ばれるレギュレーションと、三拾一捨というレギュレーションがあります。読み方は「さんしゅういっしゃ」……のはず。たぶん。
 通常選択といわれるのが、いわゆるメガミを2柱選んで、それを公開してから眼前構築を始めるというやつ。それに比べて三拾は(以後略します。ご了承を)、最初にメガミを3柱選んで、それを相手に公開します。そして、相手がその中から一つのメガミをはじいて、2柱にして返します。その2柱を公開しあい、眼前構築を始めるというものです。
 互いに、自分のキャラクターの特徴を鑑みながら、一番辛いメガミ一人をはじいて対戦を始めるというもので、どちらかというと、イベントだとこちらのレギュレーションのほうが主流です。というのも、2柱単位だとどうしようもない対戦カードが発生することが多々あるから、です。メタゲームを回すふるよにらしいルールといえるでしょう。

すっげー簡単!毒鏡嵐!

 三拾のルールは分かったけど、それはつまり3通りのデッキをマスターして、かつキャラクター同士の相性を理解しないといけないわけでしょう?
到底出来そうにない……と思いのそこのあなた。かくいう私もそうでした。相性のよさげの2柱まではなんとなく分かっても、3柱単位で相性がいいというイメージがわかない、はじく(BANっていうことが多いです)基準も分からない。最初は分からないのは当然です。なので、まずあなたがするべきことはそう、模倣です。かくいう私も、インターネットで対戦した相手が言っていた「毒(チカゲ)で一番強いと思う3柱がこれなんだ」という話を鵜呑みにしてこれを使い始めたので。その組み合わせというのが、毒鏡嵐。チカゲとヤツハ、そしてライラアナザーの組み合わせです。
 そしてこの組み合わせをお勧めする理由はたった一つ。

みんなは三拾をやるが、お前だけ通常選択でいつも通り遊ぶことができるぞ!

 
どういうことかというと、この3柱を使うと、マジで1通りしか返ってきません。つまり練習するデッキは1通りだけでいいんです!
 証拠、とまではいいませんが公認大会に2回参加して6回対戦した対戦のすべてが毒と鏡、チカゲとヤツハの組み合わせで帰ってきたのです。このデッキだけマスターすれば、今すぐあなたもメタゲームをこなせる中級者っぽくふるまうことが出来るんですね。どうしてかというと、簡単に説明するとこんな感じです。

毒嵐→すっごい火力でひき殺してくる。相手したくない
鏡嵐→すっごい火力でひき殺してくる。相手したくない
毒鏡→……ま、まぁこれなら(それでもすっごい火力なので嫌々)

 そしてお勧めするポイントがもう一つ。(たった一つじゃないんかい)

練習しなくていいとした毒嵐、鏡嵐ともにプレイングがかなり簡単であるということ。

 実際選ばれないといっても、多少は不安になるでしょう。しかしご安心ください。ライラアナザーというメガミは最強です。パワーとパワーとパワー、そして最低限必要な防御力で構成されているこのメガミは、一定の手順で下準備をしたあとに算数をして殺すいうシンプルなメガミです。実際、イベントなどに顔を出してみると嫌というほど目にすることになるメガミでしょう。数回使えば、とりあえずそれっぽく使うことができると思います。(好評なら一応3通りちゃんと解説したいとは思っている)

 肝心の毒鏡ですが……。間合いを合わせて殴る、というふるよにの基本の要素は抑えたうえで、その火力がデメリット付きな代わりにすこぶる高いという感じのデッキです。
かみ砕くと、「やられる前にやれ」でしょうか。私はいいデッキだと思います。「攻撃の札をまとめてたたきつける」「山札1巡目の動きを想定しながらマリガンを行い、相手より先に攻撃の間合いに入って殴る」というふるよにの基礎が学べると思います。というか学びました。先述の2通りより若干難度は上がりますが、トップメタ(一番強いとされている)3柱、戦新嵐(オボロ、サリヤ、ライラのそれぞれのアナザー)と比べると簡単です。まぁこのトップメタは選択肢が多すぎて難しいなんて言葉で形容できるそれではないのですが。

実際に何が強いか理解しよう。3/2攻撃を二回ふると相手は死ぬ。

 突然ですが、このゲームのオーラの上限はいくつでしょうか。そうです。5ですね。何かしらの対応がない限りどれだけ防御を固めようとオーラは5が上限なのです。では、3/2の攻撃を二回振るとどうなるか。一度オーラで攻撃を受けると残りのオーラは2、つまり次の攻撃をオーラでもう一度受けることは出来ません。つまり確定でライフに攻撃が通るということです。
 ここまで文字だらけだったので、実際にカードを見てみましょう。

星の爪

咢

 ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

 鏡映(きょうえい)とは、ヤツハの専用能力で、ライフ、オーラ、フレアのどれかの値が相手プレイヤーと同じだと鏡映を見たし、その数によって能力が強くなるものです。

 以上二枚は、ヤツハの特徴的な攻撃札です。ともにダメージが高いですね。そのかわり畏縮したり、相手のフレアが増えてしまったりというデメリットがついて回ってきます。逆にいえば、単体で攻撃してライフに通らないとすれば、それはデメリットの支払い損です。
 逆にいえば、さっきのオーラの話を思い出すと、ヤツハはこの二枚をセットで投げるだけで確定で(切り札対応はいったん考慮しません)ダメージが入ります。もちろん代償が付きまといますが。
 つまり、ヤツハというキャラクターは、高い火力の攻撃札をまとめてたたきつけ、そのリソースを回復し、またもう一度まとめてたたきつける、というサイクルを繰り返すことになります。それをサポートするのがチカゲです。
チカゲは、毒という専用カードによって相手の行動を縛り付け、手札のため込みを許しません。つまり、ヤツハがリソースを回復している間の隙を埋めてくれるのです。このシナジーこそが、毒鏡というデッキなのです。

実際どう組めばいいの?

 攻略記事とかちまちま見るけど、結局組み方がわかんねーんだよ!どないしろってんだ!って人も多いかと思います。ご安心ください。初心者が初心者に勧めるわけですから、眼前構築もしっかりお教えします。というか毒鏡のカードプール的にそんなに選択肢が多くないです。とりあえずこう組んでみましょう。

チカゲのカード:遁術、飛苦無、毒針、毒霧
ヤツハのカード:幻影歩法、星の爪、昏い咢

切り札 流転の霞毒(チカゲ)、双葉鏡の祟り神(ヤツハ)、六つ葉鏡の星の海(ヤツハ)

 とりあえずこの形を丸暗記しましょう。自由枠(初心者破壊ワード)は一応毒針とかなんですが、気にしちゃだめです。あと、最初のうちはこの二人のカードのうち黄色いカード(全力)は全部地雷です。入れちゃダメ。緑色のカード(付与)も全部地雷。入れちゃダメです(この二人について詳しい人間が見るとブチギレ必至だと思いますが、許してください。初心者講座なのです)。緑色で黄色い切り札カードが一枚あると思いますが、もってのほかです。生きる道については毒の専門家たちの考察を参照してください。というか私にも生きる道の知見をくれ。

 慣れてきたら、少しずつカードを入れ替えてみましょう。答えをここに書くこともできますが、とりあえず自分で思考を回すことも大事です。
最初の候補としては、毒針を鏡の悪魔(ヤツハの全力攻撃札)や意思(ヤツハの行動札)にすることでしょうか。相手とプレイングスタイルによりけりです。

どう戦うか? 死ぬ気で再構成する前に4点取れ

 どう戦うか?という指南はすなわちどう勝つか?ということになります。なのでこのデッキの10点の取り方を紹介。

再構成する前に4点→山札再構成して切り札込みで4~5点+相手の再構成ダメージ1~2点

二回再構成した後相手がぴんぴんしていたら負けだと思ってください。そういうデッキです。死に急ぎながら相手を殴ります。
ではその4点を取るためにどうするか。攻撃札を全部一緒に投げてください。
 
具体的な手順は以下の通り。実物のカードとにらめっこしながら読むと理解度が増すと思います。

手札から幻影歩法、間合いを4に着地する。

星の爪を振る。オーラで受けて相手のオーラは最大でも残り2。

山札 1週目はライフが勝手に同じ(そりゃ10からスタートしあうので)なので咢を振ると大体3/2は保証されてる。フレアも同じだと3/3になり嬉しい。星の爪の移動分こみでうまく調整できるとうまぶれる。
つまりこの段階で2~3点。ちなみに3/4咢は相手が下手じゃないと当たらない。

飛苦無を振る。2点をオーラで受けて気づけば相手のオーラはすっからかんじゃないか! 1ターン目にしていた宿し(宿しはある程度リスクのある行為だが前進のためにオーラを空けたいのでどこかでやる必要がある。なので安全な1ターン目にやるのがセオリー)のフレアを使って流転の1/2を振ると、なぜか1フレアで2点取れている。

という手順を3ターン目に行うと、そのまま次のターン相手は再構成して何故かライフが半分減っている。これを二回繰り返すだけ。しかも二回目はフレアが増えているので星の海(ヤツハの切り札)の援護付きだぞ!!!

これを実現するには丁寧なマリガンが求められます。実際慣れるまでは攻撃札が手札にそろわずに伏せざるを得ないことも起こるでしょうね。そこも練習ですが(そしてこの練習はほとんどのメガミに生かせる。とても偉い。クルルは知らん)、練習するうえで意識することを列挙しておきます。

・咢、星の爪、歩法が初手に見えたらとりあえず下に送っておく。
もしこの三枚がセットで初手にきたら一番簡単で、下から咢、爪、歩法の順番にすることで3ターン目に必ずヤツハの札がセットでやってくる。前のターンに抱え込んでいた歩法と苦無をセットにして相手をめちゃくちゃにしてやろう。

・ハンド超過しないために伏せていいのは、毒針、遁術の二枚。毒霧はどこでも使えるえらい札である。この三枚が1、2ターン目に引けるように初手で持っておこう。

・苦無の扱いが一番めんどくさい。咢と星の爪を振ってから振らないと強くないからだ。ケースバイケースなので、失敗して覚えよう。


雑に前進するな! 思考の末の前進回数を見つけよう。

 このゲーム、山札が一周するまでの序盤で先に攻撃間合いに着地したやつが死ぬほど偉い。特にヤツハだとそれが顕著です。仮にユリナを含んだ2柱が相手だったとして、先に間合い4に着地されたとしましょう。そうすると、相手は100%こう宣言することになります。

「斬です。 適正距離3-4 3/1」

斬

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

 序盤に3オーラ受けるのもバカらしいのであなたはきっとライフで受けることになります。するとどうでしょう。ライフが相手と同じじゃなくなってしまいました!おまけにフレアもあなただけ1増えています。これじゃ昏い咢が斬を振った後に畏縮するカードになってしまう……。

 そうです。ヤツハが雑に鏡映してくれるボーナスステージが山札1週目なのです。それをみすみす捨てるということはすなわち、負けを意味します。冗談抜きで。

 ようするに先に相手に進んできてほしいのです。それをサポートするのが毒霧。こちらはハンド超過しないためにつかうカードの中に一枚毒霧があります。つまり、相手だけ一瞬ハンドの上限が1減るので、余分に進んできてくれるのです。

相手が先に間合い6~7ぐらいで止まってくれるとしめたもの。集中と幻影歩法で4にあっという間に着地し、余った集中で鏡映まであわせてやりましょう。

つまりは、「あ、集中あるからとりあえず前進しとこ~!」というのをやめておこう、ということです。

基本的には、二ターン目に
手札に歩法を抱えておくor次のターンに引ける状態にしたうえで集中を1、手札を二枚にして間合い8で止まっておく

ということが出来れば大体上出来。もちろん相手のメガミによって変わりますが。この辺はいっぱい負けて覚えてください。このゲームは負けて感想戦をするたびに上手くなります。

 このゲームは、どんなミコトだろうと基本行動は同じです。……たまーに、というか頻繁に基本行動で3/2を飛ばしてくるアホが出てきますが気にしないで。つまり、基本行動が上手ければふるよにが上手いんです。ヤツハは、システムの都合上基本行動の重要度はかなり高いメガミといえます。だからこそ初心者にはうってつけだと思うのです。
実際、このメガミを握ってからというもの基本行動の精度はかなり上がったと思います。

相手のデッキはどう決めるんだよ!

 とりあえず毒鏡の使い方は最低限、分かりました。わかりましたね?
それはそれとしてこれは三拾一捨の指南記事。相手のデッキを決められないと大変なことになります。ここでは、そんなBAN基準の話をします。
 といっても、これも簡単です。どうしてかって? こっちのデッキは毒鏡だからです。相手は3拾でどれが返ってくるかを考えながらBANを考慮しないといけないが、お前だけは通常選択で遊んでいる。これがキモです。

 まず覚えてほしいのは、毒鏡を握るとき、あなたはオボロを恨んでください。お願いしますとタロットを交換し開いたとき緑色の忍が見えたらその瞬間そいつがBANです。アナザーだろうがそうじゃなかろうが同じです。そしてこのキャラ、人気が高ければ(公式のカード質問受付はオボロが回答している体になっている)パワーも高いのでわんさか出てきます。

 理由を説明しましょう。まずは頻繁に見かける戦略、オボロアナザーから。

神代枝

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

 このカード、ややこしいことが書いてあるのですが要約すると「前のめりなデッキは全部死ぬ」って書いてます。そして毒鏡は非常に前のめり過ぎるデッキです。これは困った……。
 しかも、相手だけ勝手にオーラとフレアが増えるので鏡映が合わせづらい! なんだこいつ!

 まじめに説明すると、最後の結晶という追加札は、コストと切り札枠を一つ使うことでライフを一つ増やすというカードです。つまり、一度だけ死なないんですね。これが前のめりなデッキにはかなりつらい。10点取った後、さらにもう1点押し込む必要があり、そんな余裕は毒鏡に存在しません。

 そのうえ、オボロはこんな札まで持っています。

鳶影

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

 ヤツハの弱点は、ずばり切り札対応です。通常札は対応できないのですが、切り札は別で、対応できてしまいます。その中でもオボロは、切り札対応のなかでもかなり汎用性の高いものを持っています。
これで、移動札をステップ対応として使うことであっさりよけられたりすると、二回目の4点がかなり取りにくくなってしまいます。
 そのうえ設置というシステム上オーラを維持しやすく、ヤツハの火力をもってしても瞬間的に大打撃を出すことは非常に困難です。マジでキツイ。はじいてしまって構いません。

ちなみに対戦で一番出てくるであろう戦新嵐は、戦BANをして最強デッキ新嵐とリーサルスピード勝負に持ち込みましょう。勝てなくもないです。

 ほかにもきついのはいくつかいますが、対応切り札が強いこと、特に軽減打ち消し対応はかなりつらい、と覚えてください。

メジャーなBAN候補を挙げておきます。

・刀 古刀 (ユリナ・ユリナアナザー)
 爪がフレアをあげてしまうので、あっというまに月影を落とされる。切り札対応も強く、かなりつらいが毒が刺さるので必ずBAN、というわけではないがほかに候補がないのであればはじいていいレベル

・薙刀 琵琶 (サイネ・サイネアナザー1)
 音無になすすべなくめちゃくちゃにされる。星の爪2/1はあまりにも弱い。

・鎌 (ウツロ)
 手札をため込みたいところに黒き波動、最強の「付与対応」切り札虚偽とかなりつらい。一応虚偽を貼られると星の爪は間合い4でノーコスト3/2になることを覚えておこう。

ちなみに、付与対応切り札はヤツハにとって致命的です。なぜなら、咢や星の海を打った際、オーラとフレアを共にずらして一枚だけで鏡映を二つずらしてくる不届きものだから。ライフを気合で揃えて3/2または4/2が担保されている状況で打つか、先に吐かせること。BANの参考にも。

以上、お疲れさまでした。

これで君も三拾一捨デビューを果たして、イベントに足を運んでみよう!
一応2か月の初心者でも大阪某所の7人大会で2-1で決勝まではいけるので、ちゃんとやれば勝てるデッキのはずです。

……チカゲタロットほしい。

PS 
シーズン5は遠く彼方に過ぎ去り、シーズン6がついにやってきました。毒鏡はというと……

嵐の枠を仮面にし、毒鏡仮面とすることでまた毒鏡を通常選択で遊ぶことができます! やったね!
→ 仮面のナーフでデッキじゃなくなりました。毒仮面は黄幕も特殊勝利もビートも何もできません。悲しいね。

ちなみに、毒嵐、鏡嵐ともにナーフされたあとも全然強いので、毒鏡嵐もまだまだデッキです。

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