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マユミの肉(ティア126感想)

※食人要素のあるお話の感想になりますご注意下さい。

※この漫画はいわゆる食人(カニバリズム)をテーマに描いておりますがあらゆる犯罪等を助長、理想化する意図はございません。(あとがき引用)

※この感想も同じく犯罪等を助長、理想化するものでは無い事をご留意ください。


こちらの漫画はCOMITIA126にてサークル『ぼくのぬいめ。』頒布されたあるびの様(Twitter@onikum0aru4)の同人誌です。

Twitterでサンプルを読んで続きを読みたくなり購入しました。が、本当に最高で大成功って感じでした……。もうすごいんですよ、ふわふわできらきらしてていい匂いがすると思った途端、生臭さに吐き気を催すような。まるで目の前の強い光に目が眩んでしまったみたいにチカチカしました。こういったテーマのお話はいくつか読んだ事がありますが、私の経験上はいわゆる不死身の子達が描かれている事が多かったので“食べたらいなくなる”というのは新鮮でした。当たり前の事なのに不思議です。名前のある特別なお肉のお話。だからこそ人を強く魅了し本人達も誇りを持っているんだろうなと感じました。でも主人公に名前は無くって、彼女は“マユミさん”の特別なお肉なんだろうなと思いました。もちろんそれに感情移入がしやすいな、と思いましたがそれ以上にマユミさんと彼女がより際立つのが素敵でした。最初から最後まで彼女達の思い出の中で微睡むような美しい話でした。特にショーのシーンは鮮烈でした。読んでいない方もいらっしゃると思うので詳しい事は避けますが、ページをめくった瞬間絵の美しさ、思わぬ事に息が止まりました。このシーンによって彼女たちが命を迸らせ輝いている事をより深く感じることが出来ました。終わり方も彼女たちに相応しく、命とは呆気なくて重いものだと当たり前の事を当たり前に思いました。とても楽しかったです。気になった方はまずはあるびの様のサンプルを是非読んでみて欲しいです。楽しい時間をありがとうございました。ごちそうさまです。

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