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2月8日は失恋記念日

2019年2月8日金曜日。

鉛色の雲が広がり寒気を含んだ低気圧が急降下してきたその日、私はいつも通りの服装で郊外線から都市部へ向けてのバスを待っていました。

待ち合わせ場所は地方都市のなかではそこそこ栄えている繁華街。

立地の良い場所にあるネットカフェの完全個室という何ともいい難い空間で、私の恋はTrue End(トゥルーエンド)を迎えました。

ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、嘘偽りない物語の終焉です。

この気持ちが恋だったのかと問われれば、間違いなく「Yes」と答えられるような。
愛していたのかと問われれば、間違いなく「Yes」と答えられるような、そんな関係を育んできました。

病める時も健やかなる時もなんて願望は一切持っていなかったけれど、のんびりゆっくり、2人の関係が続けば良いなあと考えていた矢先の失恋劇。


――私が愛したあの人は、6年前に結婚している既婚者でした。

――出会いから終わりを迎える1ヶ月前まで、私は彼が既婚者であることを知りませんでした。

――既婚に気がつくことはなかったし、配偶者(奥様)がいる気配も全くありませんでした。


私が愛したその人は、既婚者であることを隠したまま独身女性に近づいてくる世間で見ればクズと呼ばれる男性です。

クズと呼ばれる男性でも、付き合い始めて別れに至るまで、幸せな思い出もたくさんあり過ぎて……出会って別れるその日まで、私は彼を完全に嫌いになれませんでした。

「不倫は文化だ。」なんて価値観は私には理解が出来なくて。

ネット上で囁かれている不倫脳(プリ)と呼ばれる立場に急に立たされ、相手奥様から一方的に責め立てられ。
かといって不倫脳と呼ばれる人のような脳内お花畑になるわけでもなく、彼に対する気持ちを整理するのにはまだまだ時間がかかりそうです。
私の中では相手が既婚者と知った以上、今はお付き合いを継続することは無理と直観的に悟りました。


滝山千紘、30歳。

2019年2月8日は、平成最後の失恋記念日。


今日から更新するnoteは、私が経験した約1年5ヶ月に渡るリアル恋愛ドキュメントです。


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