執筆環境の話。【ペンと紙編】
万年筆はいいぞ。
失敬。熱意の方が先に出てしまった。でも兎に角この言葉を伝えたかった。万年筆はいいぞ。
管理が難しいだとか、高いだとか、そういうイメージはあるかも知れない。私も実際去年の10月まではそう思っていた。でも万年筆はいいぞ。
ハード編でちろっと、プロットはペンに紙で書いてるよ、という話はしたと思う。ペン=万年筆のことで、紙は――ちょっとだけ高いノートを使っている。
今回はこの話をすることにしよう。
上の写真は現在お気に入りの万年筆とノート
万年筆は使ってきた中で、一番使いやすいと思う
このテキストを読んでいる方は、ペン1本に何円出せるだろうか。
万年筆は比較的高い、という認識は間違っていない。去年まではペンといったら100円――高くても300円程度で、それ以上は「たけえ!」と叫びたくなるような人間だった。万年筆は、まあ――本当に安い物は300円程度である。しかしとある人にお勧めされて、インクの色も魅力的だった事もあって、約4000円の万年筆を購入した訳である。
世界が変わった。ペンってこんなに力を入れなくてもいいんだ、と本気で感じた。今までボールペンやシャープペンシルを使ってきて、どうしてもある程度押し込まないと書けない事に苛立っていたし、正直それらは直ぐ手が疲れる。
どうしてもっとはやく、興味を持つことが出来なかったんだろうと後悔するほどであった。全く手が疲れぬ。作業は捗り放題である。
――そして何より、ロマンがある。(ロマンは大事)
それ以降、増やしに増やして現在24本。全ての万年筆には違う色を入れ、気分やキーワードによって色を変えているため、実質インクも24色。アルバイト代がほとんど吹っ飛んだが、それでも私は幸せです。
はじめての方には、株式会社パイロットコーポレーションの1000円の万年筆「カクノ」に400円のコンバーター(インクを入れるタンクのようなもの)をつけて、1500円以下のインクを買う、3000円コースがオススメ。
ノートは質のいい物がいい
中高と、キャンパスノートやセット売りされている激安ノートを使っていた。今でもそういう人は多いかも知れないが、なんというか味気なくないか? と感じてしまうのは私だけであろうか。
大きな文房具店に行けば、所謂「高級ノート」と呼ばれる少々お高いノートが並んでいる。サンプルを触ってみればかなり手触りは良いし、紙の厚さも全然違う――という感じで。
その中で私のおすすめするのはマルマンの「ニーモシネ」、である。マルマンといえば、恐らくスケッチブックで皆よく知っていると思う。そのマルマンだ。私はその中の、ノートパッドを愛用している。カバーのデザインも洗練されている。
「ニーモシネ」のノートパッドのいいところは、紙質の良さに加えて、日付とタイトルを書き記す枠があることと、一枚一枚切り離せることだ。シーンごとにキーワードや登場人物を書き詰めていく方法をとっている私にぴったり合ったタイプである。書き終えたら一枚一枚切り離し、順番を組み替えて他のファイルに保存することが可能だ。
加えて、上で散々語った万年筆との相性がすこぶる良い。インクは殆ど滲まないし、裏抜けもしない。理想的なノートだ。
また長くなった
愛はいくら合っても足りないけど、我慢できないのでもう一度言わせてもらう。
万 年 筆 は い い ぞ !
小説を書く人も書かない人も、1本くらい持ってみるといい。
そして万年筆沼、インク沼にそれぞれ浸かってくれると私はとても嬉しい。
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