yup9849

時々、スケッチします。図書館と安西水丸さんが好きです。

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マガジン

  • つれづれ //日々のこと

    日々、考えていること。

  • 本とゲージツ ラジオ少々

    好きなものについて書いてます。勝手気ままな感想です。

  • まいにち

  • WANTED まわりのこと

    WANTED(小林タカ鹿+杉崎真宏)について私感だらけのフォルダです。

  • 「あ、安部礼司」師走の大出張in倉敷

    「あ、安部礼司」師走の大出張in倉敷

最近の記事

芸備線に乗って

今年95歳になる父から、昭和20年8月6日の話を聞いたのは新型コロナが蔓延していた最中だった。原爆投下時、広島駅近くにいた事。すぐさま北の方角に歩き続け、辿り着いた芸備線の駅から貨車に乗り、岡山県まで帰り着いたと。驚きだった。併せて、あえて戦争や原爆を子どもの私たちから遠ざけて育ててくれたのだとも感じた。偏見や差別から守ろうとして。私は父があの日見た風景を感じたく、芸備線に乗りに行きたいと思うようになった。夏が終わったというのにいつまでも暑い日の続くある日、私は広島駅から芸備

    • 七福

      私の母を月に一度、かかりつけ医のところへ連れて行くことがこの一年余り続いている。 この医院の2階には、デイケアの施設が併設されていて、母も週2回、ここを利用させてもらっている。 送り迎えの車に乗り、楽しく通っている様子である。 ある日の月一通院日。 新年初めでもあり、余り混んでもなく、母の一方的なおしゃべりに先生も少し付き合ってくれているようだった。 母が「先生の車のナンバー、七福じゃなー。めでたいなあっていっつも思よったんよ。」 あー、また何をいらんことを言ってーと私が言

      • 「ジュリーの世界」

        日曜日の朝刊に掲載される、本の紹介ページを結構参考に日々の読書を楽しんでいる。書評を読みながら興味の出たものを読んでみたりしている。 先週の一冊はこれ。 増山実著「ジュリーの世界」ポプラ文庫。 ジュリー。。。河原町のジュリー。この名前を聞いたのは40年ぶり。私は2年間、彼、ジュリーがいた時代の京都にいた。たった2年間の京都生活だったけど、彼のことは聞いたこともあり、見かけたこともあった。確かに、不思議な存在だった。ジュリーといえば、カッコいい沢田研二が思い浮かぶ。誰が名付け

        • おかやま文学フェスティバル2

          人通りは多い。通りの真ん中を67軒もの一箱古本市店が占領しているから、倍の人量と錯覚。でも、最後まで人通りが途切れることなく時間は思っていたより早く過ぎていく。人に本を売る、お金をいただくことが初めてな私は、まずその商いの仕方が正しいのかわからないし、改良する間もなく本を手に取っている人が前に立っている。人相や年齢を見て話しかけるかどうするか瞬時に判断。ま、ほとんどおばちゃんパワーで親しげに話しかける。話すこともこの日の目的でもある。でも、ひと言二言話を交わすだけで心が豊かに

        芸備線に乗って

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          31本
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          1本
        • タカ鹿notePickUp (無料マガジンより)
          11本

        記事

          おかやま文学フェスティバル

          母が頭をどこかにぶつけて大きなタンコブをつくり、少し目の周りに内出血がみえる。これは、サイアク、参加をやめなければならないのかと思った。優先順位はそんな感じだった。だが、デイケアの日で本人は行く気満々。迎えに来た介護士さんも特に不安視する様子もなく受け入れてくれた。何かあったら連絡が来るだろう。 さあ、私は会場へ車を走らせた。それからは予行練習通り進んだ。荷物を商店街の端の方まで運んでいくのに、意外と重さが腕に刺激を与えている。受付を済ませ、明るく元気なボランティアさんに29

          おかやま文学フェスティバル

          生きもどり

          今年の誕生日で満60歳になる。江戸時代なら相当な長生きである。子どもが小学3年から働き出したパートも60歳定年。立ち止まってはないけど、歩く速度を緩やかにしながら、これから何をしようか考えている。 未曾有のコロナ禍期間を過ぎた頃から、行動面でも思考面でも考えが緩やかに下降気味になっている。両親の日常生活の介助も必要大になり、これからは、半分はこのことで生活は締められると考えている。残りの半分「私」の時間。 手始めに、去年から始まった「おかやま文学フェスティバル」の中の一箱古本

          生きもどり

          父の8月6日

          私は焦っている。赤字ローカル線のひとつ、芸備線の存続問題のニュースを耳にしてからは、この気持ちが一層強くなっている。  それは一昨年、父が初めて口にした、昭和20年8月6日の自身に起きた話に始まる。16歳の父は陸軍経理学校受験のため列車で岡山から広島へ。そして早朝、広島駅から北西の小学校に向かった。試験開始までの時間を、日差しを避けるため校舎に挟まれた日陰の校庭で整列して待っていた。一瞬、瓦やガラス片があたりに散らばった。引率人の指示で岡山に戻るべく、広島駅ではなく北へとにか

          父の8月6日

          明けましておめでとうございます 本年もどうぞよろしくお願いします 今年は前へ上へ半歩ずつ進んでいきます

          明けましておめでとうございます 本年もどうぞよろしくお願いします 今年は前へ上へ半歩ずつ進んでいきます

          マスク考

          マスクについて感じたことなど。 うちの会社はユニフォームがあって、職場での姿に個性を感じることはない。靴も安全靴だし。出退勤は私服だけど、マジマジと見ることもないし、オシャレもする必要がない。 退社後、これといって用事もないのだろう。釣りに行ったりする人もいるけど。 今年に入り、マスク着用。マスクは特に規定がない。営業職は別だけど。で、大人しそうなイメージの人がガッツリ黒をして来たり、お局様は手縫いのをして来たり、材質にこだわってしてくる人、優しい色のをしてくる人。なんか、

          マスク考

          WANTED2020第三弾!ハプニングいかがっすかぁ〜!

          今年のWANTED2020第三弾が爆発!爆笑!でした。5年間のハプニングを5本。ハプニングの数は、こんなもんじゃないが、酒がうまい。 何がおもしろいって、リハーサルと違うその舞台を、やってる本人たちも練習と違う、よりによって本番一回きりの舞台で、いかにおもしろく、客を醒させないようにしながら、繋いで軌道修正し着地していくか。瞬時に判断する力。ミスを笑いにする腕前、プロフェッショナルを感じるよ。ハプニングを観たいために(?)ひとつしかない舞台に出かけていく、ライブならではの会

          WANTED2020第三弾!ハプニングいかがっすかぁ〜!

          2020WANTED-1

          今年のWANTED第二弾は5年間のコント映像見ながらWANTEDのお二人が解説するというもの。 5本のコント「ファーストフードーサン」「トイレの神様」「英会話教室」「i杉崎」「寄せ書き」 トイレの神様、このコント。実は、忘れもしない、岡山で初めて開催された2年目。私の空っぽになった心を埋めるため、手当たり次第、何かを探しに来た公演のひとつにすぎなかった。これが幸運の出逢いだった! この会場の前列のいちばん端に空いたひと席に開演ギリギリに案内され着席した私。 クラシック音楽

          2020WANTED-1

          2020WANTED

          毎年開催されていたWANTED公演。当然、今年2020年もどこの会場に行こうかなとか、どんなサブタイトルにしようかなとか、誰を誘って見に行こうかなとか、グッズはどんなんかなとか、溢れる想いは止まらない。 しかし、年を明けてからしばらくして、なんだか世界がざわついてきた。日本もざわついてきた。なんなんだ。あっという間に、日常が閉ざされてしまった。人の集まることはことごとく中止。身の回りの不自由さに固められていく。そんな中で考えることは、自分が何で自分でいられたか思い知らされてい

          若く逝った彼女はズルい 若くて綺麗なままの彼女 そのままの姿で私の中にずっといる 私がいったら 私だけがシワシワだなんて ズルいよ

          若く逝った彼女はズルい 若くて綺麗なままの彼女 そのままの姿で私の中にずっといる 私がいったら 私だけがシワシワだなんて ズルいよ

          なくなった人の 誕生日を 忘れていない

          なくなった人の 誕生日を 忘れていない

          「兄の終い」を読んで

          村井理子著「兄の終い」に出会ったことは私にとって結果的に救いとなった。 コロナ禍の中、いろいろ内に向き合う時間が増えて、でも、だんだんと時は過ぎ、あの時の衝撃も薄れていく日々。(実際は薄れてもいなければ何も片付いてはいないことに気付かされるのだが)ある日、ネットを漂っていて見つけた馴染みの本屋の通販サイトでの紹介本。「兄の終い」その帯に書かれていた「一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう。」の文字。そして、店主の文章を読んでどうしても読みたいと思った。あらすじを読む

          「兄の終い」を読んで

          「つつんで ひらいて」を観て

          装幀者 菊地信義氏のドキュメンタリー映画を観た。 みなさんは本屋や図書館の本の棚を眺めていて、表紙や背表紙に魅かれて、ふっと一冊の本を手に取ることはないだろうか? 私はある。 紙質、手触り、色、透け感、カバーや表紙に仕掛けた、いたずら心。 著者の思い、それを手に取る人の思いに心を傾けている事に気づかされる。 文字のフォントや大きさ、色、などを見て「ん?」と気になってしまう一冊。そんな、「ん?」と思わせたらシメたもので、本の内容、イメージを重ね合わせた装幀というもの。また、

          「つつんで ひらいて」を観て