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ヒップホップでストレス飛ばす!ジェットバス!

ぼくは、ヒップホップという音楽が好きです。特に日本語ヒップホップが好き。

Spotifyでお気に入りのヒップホップの曲が130曲くらい入ったプレイリストを作ってほぼ毎日聞いているし、YouTubeのおすすめはヒップホップの曲やラップバトルの動画ばっかりで、1日1本は絶対ラップバトルの動画を見ます。

ハマり始めたきっかけは、フリースタイルダンジョンというMCバトルの動画をふと見つけたことでした。

日本のMCバトルの大会においてはDJが流すビートに、MC同士が小節ごとに即興の歌詞を用いてフリースタイルのラップをし、お互いのスキルを競い合う。勝敗は即興性、内容、ディス、韻、フロウなどを総合して判定される。(略)大体は8小節を2~3ターンずつ交互で行われるが、16小節で行われる場合もある。(Wikipediaより)

それ以来いろんなバトルの動画を見るようになり、そこから音源にもハマっていきました。

ぼくがヒップホップが好きな理由。

それは、とにかくストレスが吹っ飛ばせるから、です。そう、まるでジェットバスのように。

今回のnoteは、ぼくがひたすらにヒップホップの魅力を語りまくるnoteです。ぜひ添付する動画を見たり聞いたりして、ヒップホップを体験しながら読んでみてください。

とにかくノレる、首が振れる

ヒップホップの曲、あるいはバトルの後ろで流れているバックミュージックのことをビートと呼びます。

この曲は顕著ですが、ポップやロックと比べて、ヒップホップは、曲の中でビートがある程度一定で、リズムが取りやすいという特徴があります。この曲でも、よく聞いてみると後ろのビートはほぼずっと16小節の繰り返し。

リズムが取りやすいということは、ノリやすいということ。聴きながら首を振ったり、肩を揺らしたり、ガンガンしていきましょう。ぼくは夜に人気にない道で、よく首を振りながらヒップホップを聞いてます。怪しい者ではありません。

そして身体を動かすと、ストレスなんて飛んでいきますよね。

さらには、ヒップホップには韻(ライム)というものがあります。韻とは、歌詞の言葉の母音を揃えることですね。ライムとマイクとか、ヒップホップとキングコングとか。

ヒップホップにおいてなぜ韻を踏むかというと、曲にリズムをつけるため。上記の曲の冒頭のを聞くとわかりますが、ライムがあることでアカペラでもリズムがわかりやすくなっています。

ステージとスピーカー
ペン先とペーパー
マイクロフォンとビーツでどこまでもhigher
(マジでハイ / R-指定, KZ(梅田サイファー), peko, ふぁんく, KOPERU, KBD, KennyDoes)

(ライム部分を太字にしました)

ヒップホップはとにかくリズムの取りやすさを大事にした音楽なんですね。

ちなみに、少し余談ですが、元々はリズムを取るために生まれたライムが、MCバトルにおいては「即興でいかにライムを踏めるか」というスキルの一つになっています。

踏みまくりバトル。踏みすぎてもはやよくわからないかもしれませんが、コメント欄見てみると「ここもあそこもライム…!」ってなるはず。なってください。

エッジの利いたディスがたくさん聞ける

MCバトルにおいては、日常でなかなか聞くことがないような、エッジの利いたディスがたくさん聴けます。

こいつのラップ韻が全然ダメ
そんなんで勝とうなんて1000年早え
(チプルソ -チプルソ vsSIMON JAP /戦極MCBATTLE第5章)

他にもナルシストとか、自分に酔ってるとか、お前のラップは中身がないドーナツとか。MCバトルはとにかく悪口のかましあいみたいなところがあります。いろんな言葉で、相手をディスる。

ヒップホップは音源でもディスります。誰かをディスるためだけの曲とかあったりする。ディスへの執念がすごい。

おしゃれなビートですが、YZEERというラッパーへのディス曲です。

盗作した作品で
武道館に立ってさ ガキを騙して
ロレックスなんかつけやがってる
(You Can Get Again / RYKEY × BADSAIKUSH (prod.Fezbeatz))

日常生活でこんなに誰かをディスれることって中々ない。でも人間誰しも、誰かにイラっとしてしまうことはあるはず。

そんな時、ラッパーが自分の代わりにディスを言ってくれてると想像したら…?そう、なんだかスッキリしてきますよね。

ちなみにMCバトルでのディスの多くは、あくまでエンターテイメントなので、裏では普通に仲良しだったりすることもありますので、そこは安心してください。(もちろん仲良くても本当に思っていることしかディスらないし、実際にめちゃくちゃ仲悪い場合もあります。)

奥が深いから、ドヤ顔できる

ヒップホップの文化の一つに、サンプリングというものがあります。

既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。あくまで曲の一部分を引用するだけなので、基本的な歌詞やメロディーラインをそのままなぞるカバーやアレンジとは別物である。(Wikipediaより)

簡単にいうと、過去の曲の一部分を抜粋して引用することです。

音源でもバトルでもサンプリングは多いのですが、これ、元ネタを知らないと当然気づけないんですよね。

逆にいうと、ヒップホップに詳しくなればなるほど、深く楽しめる。一度聴いた曲を二度三度楽しむことができる。ということです。

例えば、こちらのバトル。

気づきましたか?実は2:48くらいから、RADWIMPSの『いいんですか』という曲がサンプリングされています。こんな風に、ヒップホップの外からサンプリングしてくることもあります。

また、先ほどのディス曲もそうですが、音源にもバトルにも、ラッパー同士の関係性が反映されていることがよくあります。

この2人は先輩後輩とか、この人は前にバトルであの人に負けたとか。知れば知るほど、楽しみ方が増えていく。

詳しくなって楽しみ方が増えると、ちょっとドヤ顔できます。

あんまり露骨にやると嫌われるかもしれませんが、適度に優越感を持てるのはストレス発散になりますよね。

リアルを大事にしている、スッとした歌詞

ヒップホップの大事な価値観の一つに、リアルというものがあります。自分が現実に体験したことや実際に感じたことを歌詞にしようぜ、嘘はつかないでいこうぜ、みたいな価値観です。

こういう価値観が根付いているので、ヒップホップの歌詞はシンプルでわかりやすく、率直なものが多いです。

俺ら やりたいことやる
やめたいことやめる
議論の余地なし お前もだろ?
この原則破れば 自分じゃ無くなる
他人任せでは迷子だろ だから
やりたいことやる やめたいことやめる
疑問の余地なし お前もだろ?
貫いていけるか 否か マイク片手に 
心と懐 温めてくために
(PONY / SUKIKATTE feat. DOGMA, 漢 a.k.a GAMI, LIBRO)

シンプルだけど、地に足がついた、いい歌詞ですよね。実際にこれを歌っている人たちのことを知ると、この歌詞が彼らにとっての「リアル」であることがよくわかります。

あくまで等身大のリアルで率直な歌詞は、聴いていてとてもスッキリします。歌詞を味わっているうちに、あなたのストレスもどこかに消えていることでしょう。

ヒップホップは生き方の音楽

ヒップホップは生き方を歌う音楽だなあと思います。

ヒップホップは元々ニューヨークの貧しい若者たちが公園でラジカセ囲んで集まったのが起源ですが(諸説あるけど)、その価値観や生き方が未だにすごく大事にされています。

リズムがわかりやすくて盛り上がりやすいのも、正直にディスり合うのも、今までの音楽をサンプリングという形でリスペクトするのも、リアルを大事にしているのも、全部あり方を歌っています

ヒップホップをやっている人は、貧しかったり家庭環境に困難があったりする人も多く、その分「ヒップホップに救われた」と思っている人が多いように思います。

仕事もロクに続かない
自分の意見も言えない
こんな俺に生きる意味を与えてくれて
ありがとう俺のRap Game
(SALU「RAP GAME」)

ぼく自身、ストレスが溜まった時、留学中にしんどくなった時、ヒップホップにたくさん救われました。大げさじゃなくて本当に。笑

そんなヒップホップの魅力がこの記事を通じて、少しでも伝わったら嬉しいです。ぜひ語り合いましょう。

ちなみにタイトルはこの曲のサンプリング。


cotree advent note 73日目。本当にadvent noteとして出していいのかはわかりません。

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