略歴2「何であの監査法人が最初の仕事なの?」について

公認会計士を名乗るためには、試験に合格するだけではなく、補修所と呼ばれる学校に通いつつ、一定の実務経験を積む必要がある。実務経験は3年で、その期間は、会計士補だったり、公認会計士試験合格者だったりという微妙な肩書が名刺に記載される。実務要件を満たすため、殆どの試験合格者は、監査法人に就職する。当時は知らなかったけれど、監査法人以外でも、要件を満たす仕事がある。僕の実務経験以後に要件が緩和されたものだ。とはいえ、補修所には、2年間にわたり週3回平日夜、土日に終日の授業があって(不確か。ほぼ覚えてない)普通の会社に勤めながら通学するのはなかなか難しい。監査法人は、授業のある日は残業をさせないなど、考慮していた。

一般に試験受験生は、就職情報を、予備校に通っていたら講師の先生から教わったり(現役の会計士が多い)、仲間内で情報交換したり、校内で行われる監査法人の説明会で得ている。大学やゼミに知り合いがいれば、OB訪問や会社の採用費から出る会食で囲い込んでくれたらしい。(働き始めてから知った)試験合格発表の場所からマイクロバスが出て、祝賀会に運ばれ、そこで青田刈りにあったりもするらしい。(誰が主体のマイクロバスなのかわからないが)

僕は、予備校に通わず貰ったテキストを使って1人で勉強していたので、全く情報を持っていなかったし、無知の事実にも気づいていなかった。こちらは、試験が終わってすぐ、数カ月ぶりに彼女(大塚愛似の韓国人 / それまで3.5年程付き合っていた)に電話したところ(試験勉強中は携帯を解約していた)その場で別れを告げられて若干凹んでいたのもあり、1番仲が良い幼馴染がいつも部屋にいて遊んでいたのもあり、卓球に異常にハマったのもあり、しばらくダラダラしていた。いわゆる普通の大学生活を送っていた。

漠然と、公認会計士と名乗るための要件を満たすために監査法人に就職するのかなぁと考えて、大学のPCコーナーで採用ページを探っていた。(当時自分の家にインターネットは通っていなかった)  僕はそもそも、ただ単純に勉強がしたくて、そしてあわよくば資格もあればいいなと考えていただけで、公認会計士にあこがれて試験を受けたわけではなく、実は具体的にどのような仕事なのか知らなかった。監査論という科目が試験にあって、監査法人と公認会計士の経済社会における役割だけは暗記していたが、例えばプレイヤ数やそのポジショニング、会社名や所在地、勤務体系や職場雰囲気、そして何より就活方法などなど、職業選択の意思決定に必要な知識は皆無だった。監査法人以外の勤務先など、想像していなかった。

Big4と呼ばれる有名会計事務所が世界にはある、それぞれが日本で監査法人を展開しているらしい情報を得て、採用ページを探してみた。ひらがな3文字のニュータウンみたいな似た名前の2社、機関車的な変な名前、最後に一つだけ空気読まずガッチガチに堅い名前。何となく堅い名前が良いなと思いながら探ってみたところ、4社のうち、機関車的なイケてない名前の会社しか募集がなかったので、あわてて応募した。内定辞退の影響による追加応募だったのか、かなりギリギリだったようだ。大学入学時に親に買ってもらった大学生ピラピラスーツを着て、連続3回の面接を適当に無表情でこなしたら、その日のうちに合格と言われ、たしかそれから10日後の入社式に参加した。大学生でも入社できるのに驚いたし、早くから職業経験を積みたかったので、嬉しかった。

以上のように「なぜその監査法人なのだ?」には、「応募を探した時そこしか募集をしていなかったから」となる。振り返って考えると、Big4とそれ以外ではあまりに大きな差があって、しかも就職浪人みたいな状況も想定し得たので、偶然でもあの応募を発見できて、かつ、全く準備せず当該面接をパスできたのは、幸運だった。

キャリアのスタートは、僅かな前提知識と無思考論理によって、金融界隈外の友達からイジられ続ける名前の監査法人に決まった。結局、大学在学中から3年近く勤める結果となって、それはいわゆる従業員としての勤務先では、未だ人生最長だし、余程のことが無い限り今後もそうだろう。

次回:「監査法人、どうでした?」(干されてたよねw) について


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ナガボット1号

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nagabot

略歴

どんな略歴だったのか知ってもらえると仕事進める上で何らか効率的かなと /24歳まで記述済
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