アザル

「イスラエルってどんな国だろう」そう思ったのがきっかけで、’96年、単身でイスラエルに…

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「イスラエルってどんな国だろう」そう思ったのがきっかけで、’96年、単身でイスラエルに移住しました。 キブツと街と田舎で生活し、働き、学び、友人を見つけ、恋人を見つけ、主人に出会い、子供を産み、家庭を作り、起業して、今に至ります。イスラエルでの日常をご紹介します。

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    Insight Lab Israel のイスラエル関連の記事です。

最近の記事

2021年6月6日 日本のことを思う

はじめに 人口約900万のイスラエルでは、2021年に入ってから1日当たりのコロナ感染者数が1万人を超える日がありました。 東京の人口が約1,400万ですから、単純に割合で計算すると、東京で1日当たり1万5千人程度の新規感染者が出ている、というような状態があったということです。 そして最近ではガザ地区を実効支配するテロ集団、ハマスから2週間にわたって4000発以上のミサイル攻撃を受け、人々は連日連夜シェルターに逃げ込むか、もしくはシェルターから出られない日々を過ごしました。住

    • 2021年5月22日 イスラエルとハマスの紛争

      日本でも比較的大きく報道されたと思いますが、ここ2週間ほど、イスラエルではガザ地区を実効支配するテロ集団ハマスとの攻防戦が続いていました。 多くの死者、負傷者を出し、先日「お互い条件なしの停戦」が合意に達し、現在、イスラエル・ガザ共、上空は静かになっています。 日本から、遠く離れた中近東の片隅で何が起きているのか。私の考えから簡単な説明をしたいと思います。 その前に、まずは、この紛争により亡くなった方を追悼したいと思います。 そして、怪我をされた方、住居などが崩壊した方、精神

      • 2021年4月14日 イスラエル建国記念日

        はじめに 戦争によって独立を勝ち取った歴史を持たず、また、自国にとって最後の戦争である第二次世界大戦で敗戦国となりながらも天皇制を維持し続けた日本で教育を受けた私にとって、イスラエルの国の成り立ちや歴史というのは、驚きと発見の連続で、常に私の中の「常識」をひっくり返される思いです。 イスラエルは今年4月15日に建国73周年を迎え国中をあげてお祝いをしましたが、今回は独立記念日の前日に行われる「戦没者記念日」、こちらに焦点をあてて、イスラエルがどのように建国を祝うのかをご紹介し

        • 2021年3月31日  第4回、イスラエル国会議員選出国民総選挙

          はじめにInsight Lab IsraelのFacebookをご覧くださっている方や、イスラエルのニュースに興味をお持ちの方にはすでにお馴染みかと思いますが、イスラエルでは先日、国会にあたるクネセットの議員選出総選挙が行われました。 クネセットは任期が4年と定められているので、この様な選挙は4年に1回行われると考えるのが普通なのですが、今回の選挙はここ2年で、すでに4回目となっています。なぜかというと、クネセットで意見がまとまらずに解散となったり、その後の選挙でも過半数を超

        2021年6月6日 日本のことを思う

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          2021年3月11日

          2021年3月11日。 東日本大震災からちょうど10年が経過しました。 間接、直接、目に見えるもの見えないもの…どのような形であれ、何らかの被害をうけた皆様には、改めてお見舞いと応援を申し上げます。 10年前の今日、イスラエルでもこの未曽有の大災害はニュースで大きく取り上げられました。 そして、イスラエルからは被災地に対して、政府、NGO、民間企業から、それぞれ緊急援助および復興のための支援がありました。 簡単にご紹介します。 政府からは、IDF(イスラエル国防軍)が医療

          2021年3月11日

          2021年2月28日 イスラエル首相、コロナ予防接種を国民に呼びかける

          はじめに今、日本で一番良く知られているイスラエルに関する話題は、コロナワクチン接種についてではないかと思います。 イスラエルでも、コロナワクチンの接種は国民の大きな関心ごとの一つではありますが、その接種の速さについてとか、それを可能にするデジタル化された保険システムなどについては、特に話題として取り上げられていません。 イスラエル人にとってはそれが「当たり前」で「日常」だからでしょうか。 すでに人口の約半数が第1回目の接種を終え、2回の接種を終えた人やコロナから回復した人にス

          2021年2月28日 イスラエル首相、コロナ予防接種を国民に呼びかける

          2021年2月10日 COVID19 予防接種第1回目

          はじめに さて、前回でも取り上げました、COVID19予防接種についてですが、先日私も第1回目を接種してきましたので、その様子をお知らせします。 とはいえ、私は医療や疫病については専門知識をまったくもっていないので、予防接種そのものについて言えることは、まあ、注射がチクっとしたとか、思ったよりあっという間に終わったとか、個人的には副反応と呼べるような現象は現れなかった…とか、その程度のこと。 予防接種の、医療としての影響力や社会的な影響力に関しては専門家にお任せして、今回は

          2021年2月10日 COVID19 予防接種第1回目

          2021年1月24日 イスラエルのCOVID19ワクチン接種事情

          はじめにCOVID19 がその名を世界に轟かせ始めてから1年が経とうとしています。人類が感染症との闘いの歴史の中でたどり着いたその防御法の一つはワクチンですが、様々な製薬会社、研究機関が必死で開発した結果、COVID19という新種のウィルス発見から1年程度でワクチンの実用化が成功しました。これは人類の歴史の中でも稀に見る快挙だと思います。 そしてそのワクチンを、また目をみはるほどの速さで自国民に接種している国があります。それがイスラエルです。2021年1月現在で、人口の30%

          2021年1月24日 イスラエルのCOVID19ワクチン接種事情

          2021年1月5日 新年にあたり「夢」について考えました

          今回は、新年にふさわしく「夢」について考え1みました。2020年を振り返り、新しく明けた2021年、今年はちょっと大きな夢をみたい…イスラエル人の抱く夢の大きさに触発されました。どうぞご一読ください。 はじめにイスラエルでは公式にはユダヤ暦が採用されているため、西暦に起源をもつクリスマスや年末年始は国民の休日ではありません。新年は毎年9月頃にユダヤ暦に基づいて祝われるのですが、今年は1月1日、2日がイスラエルの週末、金曜、土曜であったために、私も仕事を休み、ちょっとお正月気

          2021年1月5日 新年にあたり「夢」について考えました

          2020年12月20日 コロナワクチン接種開始

          イスラエルでは12月20日より、コロナワクチンの接種が開始されました。 Plus61J Media (オーストラリアのユダヤ人メディア)が、テルアビブにあるイヒロブ病院で、コロナワクチン接種開始を喜び、歌い踊っている医者、看護師などの医療従事者の様子をカメラでとらえました! この一年(に限らずですが今年は特に!)、昼夜を問わず働き続けた医療関係者の皆様。いつもありがとうございます。本当にうれしそうですね! まずは医療関係者、そして高齢者…と、ワクチンを打つ優先順位があるのです

          2020年12月20日 コロナワクチン接種開始

          2020年12月17日 2000年も前に追われた土地に戻るってどういうこと?その2

          はじめに悠久の国で生まれ育った私の様な日本人にはちょっと理解しがたい、現代イスラエル国家の建国についてを私なりに考えてみました。 前回からの続きです。 最初から完全を目指さないイスラエルそれにしても、「当事者であるパレスチナ人の意見も聞かず、勝手に国を作るなんて許せない」とおっしゃる向きもあると思うし、私もそう思います。けれどそれはイスラエルとて同じ事。国連決議の多数決に「イスラエル」という票はありません。そして、実際にこんな土地にイスラエルなんて国を作ってもユダヤ人はま

          2020年12月17日 2000年も前に追われた土地に戻るってどういうこと?その2

          2020年12月17日 2000年も前に追われた土地に戻るってどういうこと? その1

          はじめに平均的な日本の教育を受けて育った私にとって、「国」というものはおじいちゃんおばあちゃんの、そのまたおじいちゃんおばあちゃんが生まれるずーっと前からあるものでした。「何年何月何日に、こういう戦いがあって出来上がった!」というような、建国のために生死をかけた歴史なんて、遠い遠い外国の珍しいレアな出来事。基本、「国」というものは、どこでも、昔からあるもので、これからもずーっとあり続ける、揺るがないもの。そう思ってきました。 世界史の授業で世界中のあちこちの戦争について教わっ

          2020年12月17日 2000年も前に追われた土地に戻るってどういうこと? その1

          2020年12月2日 イスラエルの就職事情

          はじめに 日ーイで習慣が違うこと、そしてお互い説明されてもなかなかピン!とこないことは多々ありますが、そのうちのひとつがこの就職にまつわる出来事です。 私はイスラエル人に日本の「就職」について説明する時、そして日本人にイスラエルの「就職」について説明する時、二つの社会におけるこの事象の位置に果てしない遠さを感じます。 就職にまつわる社会の仕組み イスラエルは、社会全体が宗教、民族、文化などの面で均一でないために様々な例外がありますし、日本社会はどちらかというと均一だとは思

          2020年12月2日 イスラエルの就職事情

          2020年11月9日

          イスラエルは9月の半ばよりコロナ感染拡大を防ぐために、都市間封鎖を含む規制が始まったのは、以前にもお知らせしたとおりです。 9月の集中的な祝祭日が終了した頃は、まず、都市間の移動を解禁しました。その後、予定よりも1週間ほど遅れて、感染者数が減ったことが確認されたため、さらなる緩和が段階的にされていきました。コロナによる健康的な影響をあまり受けないけれど、親が経済活動を行う上で負担のかかる、乳幼児の教育機関の再開から始め、現在では小学校低学年の子供たちまでが、学校に戻っていま

          2020年11月9日

          2020年10月20日 イスラエルにエティハド航空のフライト就航!

          10月19日、史上初、イスラエルにエティハド航空のコマーシャル・フライトが到着しました!!! この記事にある2本の動画(Facebook投稿時)、それぞれたったの30秒強なのですが、私の気持ちを舞い上がらせるのに十分な動画でした! 特に2本目は、言ってみれば通常業務をこなすキャプテンと管制塔の会話なのですが、私は映画でも見ているかのように興奮してしまいました! 挨拶するキャプテンは、「とてもエキサイトしている」と言っていますが、ウソのない興奮ぶりがこちらにも伝わってきて私

          2020年10月20日 イスラエルにエティハド航空のフライト就航!

          2020年10月20日 イスラエルのコロナの様子

          さて、9月17日、ユダヤ教の新年を目前に控えた週末から3週間の予定で始まった、イスラエルのコロナ拡大を防ぐための各種制限は、10月18日より少しずつ解除が始まりました。 結局まるまる1か月の制限だったわけですが、経済的な打撃とこの感染拡大による被害と、どちらがこの国にとってより本当の痛手なのかな、と考えると、はっきりしたことはわからないものです。制限も少しずつ解除が始まってはいますが、いっぺんにすべてが解除されているわけでもないし…。 さらに、イスラエルに限らず全世界的なこ

          2020年10月20日 イスラエルのコロナの様子