【日記12】=推し紹介、電話デー、レナードの朝、読者が増えない(泣)
◆3月10日(日)推し紹介
ダンスのプロ、Dリーグのラウンド10を取材した。
Dリーグは現在13チームなので、各ラウンドで6対戦があって1チームが余る。この日のノーマッチは、日刊スポーツで連載してくれているavex ROYALBRATSだった。いつも楽しそうなパフォーマンスで、メンバーも明るい、イチ押しチームの出番がなくて、ちょっとさびしかった。
あと、あまり他言していないが、私はBenefit one MONOLIZのRicohのファンである。仕事なので全チーム、全Dリーガーを等しく全力で撮影しているが、私の写真を見たK先輩に「Ricohの写真が多いな」と指摘されたことがある。そんなはずはないのだが、無意識にシャッターを押しているのだろうか……
なお、今シーズンの開幕特集に協力していただいたテリー伊藤さんも、推しDリーガーにRichoを挙げていた。
勝利チームのインタビューでは、SEGA SAMMY LUXのリーダーTAKIの話し方に感心している。最初のひと言から語尾まではっきりと話すので聞き取りやすく、ICレコーダーで録音し、アプリで文字起こしをしても、ほぼ原文のままで出てくる。
あとTAKIは質問者の目をじーっと見て答えるので、おじさんも、ちょっと照れる。
もしDリーグに興味はあるけど、何を見ていいか分からないという方がいたら、まず私が好きなROYALBRATSやRicoh、TAKIに注目してほしい。
◆3月11日(月)会社は疲れる…
早朝から自宅でDリーグの記事を書いてから、出社して打ち合わせ。会社に行くとドッと疲れる。特に何かあったわけではないが、取材とはまったく異質の疲労感がある。
打ち合わせでしゃべりすぎたのか、喉が渇いたので、帰りに知人と待ち合わせて、2時間ほど飲んで帰る。
◆3月12日(火)珍しい電話デー
珍しく電話が多い日だった。電話中に他の電話がかかってくる、いわゆるキャッチホン機能を使ったのは、一体いつ以来だろうか?
最近はメールやLINEが主な連絡手段で、次いで直接会っての会話が多い。電話がもっとも少なくなっているだろう。
たまに電話すると、相手から「電話がきたから、何か事件でもあったのかと思って驚いたよ」と言われることもあり、緊急連絡の手段になりつつある。
学生時代は用もないのに友達と電話していて、親しい友達の電話番号を何件も覚えていた。今は自分の携帯番号も忘れて、名刺で確認することもある。
昨年は1年以上使っていたApple Watchの暗証番号をある日突然思い出せなくなった。いつも寝る前に机の上に置いているのだが、前日は酔って帰り、タンスの上に置いたままだった。
いつもとルーティンが変わったところで、私の脳が誤作動を起こしたようだ。どうしても思い出せず、苦労してリセットしたものだ。
機器が便利になるごとに、私の脳は退化しているのかもしれない。
◆3月13日(水)「レナードの朝」
午前中に会社近くで打ち合わせがあり、通勤ラッシュの電車を避けるため、午前5時過ぎの電車に乗って会社へ行った。
深夜勤務も多い新聞社だが、早朝は静まりかえっている。誰に話しかけられることもなく、自分のペースで仕事をこなした。近くのコーヒーショップでの打ち合わせを含め、10時間ほど会社にいたことになる。近年では珍しい。
夜はNetflixで映画「レナードの朝」を観る。日本では1991年(平3)に公開された作品で、大学生の頃にビデオで観た覚えがある。
当時も医師やレナードの心情は考えたが、年を取ってみるとレナードの母の思いが気になって仕方なかった。短期間でも戻ってよかったのだろうか…
◆3月14日(木)国会図書館へ
国会図書館で過去の新聞を調べた。4月から高校野球に関する連載をスタートするので、過去の記録を確認している。インターネットで調べるより早く、正確性も高い。
国会図書館は私の会社からも近いので、よく国会図書館を利用している。記事を書く時だけでなく、気になるテーマの本を取り寄せてパラパラとめくり、気に入れば購入することもある。一般の図書館と違って借りることはできないが、何でもそろっていて便利である。
私は図書館のハードユーザーである。出先で時間があまったときも、付近の図書館を調べて立ち寄る。読んだことがない作者の本に手を伸ばしてみたり、縁のないジャンルの本を読んでみると、世界が広がっていく。
◆3月15日(金)面白いはずだが…(泣)
私の書いた記事が2本公開された。
1本目は「DリーグのオドリバPREMIUM」で、SEPTENI RAPTURESのメンバー対談。ITTON、AMI、SAKURAと名古屋出身の3人が、ダンスのこと、チームのこと、将来のこと、プライベートのことなどを語ってくれた。
ITTONと話していると、彼はおそらくダンス以外の道に進んでも一流になるのだろうなと感じる。
彼に限らず、Dリーガーは自己プロデュースにたけていて、いかにファンにアピールするか、自分の持ち味は何かなど、しっかり考え、それを語る力を持つ選手が多い。
もちろん個人差はあるわけだが、「プレーするだけ」ではなく、その一歩上をいっている気がする。
もう1本は、日刊スポーツの過去紙面を掘り起こす「日刊スポーツ28000号の旅」。プロ野球の開幕戦が近づき、「平成の開幕戦事件簿・前編」を書いた。平成の開幕戦を振り返るというもの。
この企画、社内の一部では「おもしろい」「もっと書いて」と評判がいいのだが、一般読者の閲覧数がほとんど伸びない。
内容というより、告知宣伝に問題があると思うのだが……悩みは深い。
◆3月16日(土)記者の美学?
大谷翔平選手が結婚を発表して以来、さまざまな方から連絡がきて「相手の女性は誰か教えて」と聞かれた。
おそらく飲み会の席で話題になり、「スポーツ新聞で野球を担当してたヤツを知ってるから聞いてやるよ」といったノリで連絡してくるのだろう。その雰囲気は分かる。とてもよく分かるのだが……
1つ言っておくと、私はものすごく口が固い。自分のことはともかく、取材した方々の秘密を明かすようなことは絶対にしない。たとえ「そんなことも知らないのかよ」とバカにされたとしても、知らないふりを貫き通す。これまでも、そうしてきた
私は記者の条件の一つに「知らないふりができること」を挙げる。反対の「知ったかぶり」が多い世界だが、こちらは、まず間違いなく自滅する。余計なことをしゃべってトラブルを招くからだ。「知らないふり」は大切な要素である。
そして、もう一つ。
私は大谷さんとお会いしたこともなく、高校時代に甲子園でチラッとお顔を拝見させていただいた程度の記者なので、彼のプライベートはまったく知らない。知らないから答えようもない。
私が知っているのは、大谷が素晴らしい選手であること。それだけだ。開幕が楽しみだなぁ。