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過去一のやらかし

それはとある平日の話。
ピピピピッ ピピピピッと微睡みの中で
アラームの音が聞こえてきた。
僕は言葉にならない声でそれを止める。
手の中には6時30分の文字
「あぁもう朝か」
やけに寝起きが悪かった。
目を閉じたらすぐ寝てしまいそうだ。
「昨日何時に寝たんだっけ」
こんな事になった理由を
まだ寝ている脳みそを叩き起こして思い出させる。
「そういや2時ごろまでマイクラで整地してたなぁ」
期待はしていなかったが
『勉強をしていた』とか『仕事をしていた』とか
特に自慢できるほどの理由ではなかった。
「そろそろ準備するかぁ」
気は進まないが今日も生活をするため
8時間拘束されに行く。


ようやく布団から出た。洗面所に行き顔を洗う。
この時期はお湯にしている。
いつものように熱湯と水を調合していく。
熱湯の蛇口は一回転、水は3分の1回転、
これで適温になる。
イヤホンで音楽を聴きながら顔を洗い寝ぐせを直す。
「♪~」無理やり気分を上げていく。
「♪~」タオルで水をふき取り残りの支度を済ましていく。
ふと時計を見る
針は7時を指している。
「やばい,,,あと15分で電車が出る」
ご機嫌から焦りに変わった。
靴下を履いて、マスクを着けて玄関を飛びだした。
もちろん駅まではダッシュで向かった。
今の僕は50m何秒で走れるんだろう?とくだらないことを考えていたら
駅に着いた。

電車にも間に合い今日も1日が始まった。
降りる駅までは20分ほどかかる。
この時間に今日しないといけないことを確認している。
【報告資料提出】
【休みの人のフォロー】
【帰りに鍋の具材と配管洗浄剤を買う】
「配管洗浄剤,,,」
「そういえば洗面所の配管詰まってたな,,,
今日帰って詰まり取らんと,,,」
それと同時悪寒が走った
「洗面所,,,洗面所,,,あれ?待てよ?洗面所の蛇口って閉めてたっけ?

そんなことをした記憶がなかったので
ひたすら不安に煽られた。

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仕事が終わった。
急いで必要なものを買って家に向かった。
19時、蛇口が閉まっていることを願い、玄関の扉を開けた。
「ジャー」という音と「ビチャビチャ」と今一番聞きたくない音が聞こえた。
そして湯気もたっていた。。。
ガス代、水道代、床の掃除,,,
僕は考えることを放棄した。

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