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2023 Heisman Winner Jayden Daniels

 来年のドラフト候補の話も進めていきますよ!今回は、Jayden Danielsです。

はじめに

 ドラフト候補の話をしていなかったので進めていきます。今回はLSUのQB Jayden Danielsの紹介をしていきたいと思います。Caleb Williamsの紹介をして、Marvin Harrison Jrの紹介をして、次誰やろうかなと迷っていったのですが、やはりここはHeisman Winnerの紹介を持ってこようと思い、彼にしました。

Jayden Danielsとは?

幼少期

 Jayden Danieisは2000年12月18日にカリフォルニア州で生まれました。高校は、カホン高校でアメフトに励み、4starの全米35位No3QBとして、Arizona stateにコミットしました。同世代にはQB Bo Nix(今年のHeisman finalist)、
QB Sam Howell(現WAS)、EDGE Nolan Smith(現PHI)、EDGE Keyvon Thiboddeaux(現NYG)、CB Derek Stingley(現HOU)がいます。

Arizona State時代(2019~2021)

 カホン高校を早期卒業したDanielsは、2019年1月からチームに合流し、当時のエースQBとスタメン争いをします。見事開幕スタメンを勝ち取ったDanielsはTrue Freshmanながら、当時6位にランクされていた、Justin Herbert率いるOregonに金星を挙げて、Pac-12の週間MVPを獲得したり、出場した、Sun BowlにてMVPを活躍したりと、充実した1年を過ごしました。ただ、2020年コロナが世界を襲います。短縮したシーズンの中、4試合に出場し2勝2敗、Territorial cupでは、Arizonaに対し70-7の大勝、パサーレイティングは驚異の296.8というトンデモナイ成績を収めました。しかし、2021年は苦労の年となりました。チームを8勝5敗に導きましたが個人成績は10TD10INTとあまり芳しくなかったです。
Arizona State3年間での総合成績はこちら…
Pass: 62.3% 6024y 32TD 13INT RTG143.7
Run: 296car 1288y 13TD
 

LSU時代(2022~2023)

 2021年シーズン後Danielsはトランスファーポータルに入り1番レベルが高いといわれるSECに所属するLSU(ルイジアナ州立大学)に転校します。当時LSUは、2019年までエースQBを務め全米制覇も成し遂げたJoe Burrow(CIN)の後釜のQBがなかなか出てこず、苦戦を強いられていました。そこで、名門ノートルダム大学から名称Brian Kellyを巨大な額で引き抜き、再起を図っていました。そんな中Danielsは、熾烈な先発争いを制して開幕先発を務めました。転校初年度は、9勝3敗でAlabamaにも勝利したことからUGAとのSECチャンピオンシップにも出場します。結果は30-50で敗退でしたが、Danielsはこの年の活躍で一気にドラフト候補に躍り出ます。彼にとって、勝負の2023シーズン開幕戦は、下馬評の高かったFSU(Florida State)に大敗を喫しましたが、そこから3連勝。しかし、WEEK5で当時20位のOle Miss(ミシシッピ大学)とのスーパーハイスコア大戦を49-55OTで敗北し、プレイオフは絶望的になりました。その後の試合はAlabama以外には圧倒して2022同様9勝3敗でシーズンを終えました。チームとしては、Alabamaに負けたことが響きチャンピオンシップゲームには出場できず、厳しい成績となりましたが、Danielsは大無双で、投げては72.2% 3812y 40TD 4INT、走っては135car 1134y 10TDとパス獲得ヤードでもラン獲得ヤードでもSEC1位でした。そしてこの年取った賞は以下の通り、
・Walter camp Award
  Division1のヘッドコーチたちの投票で決められるその年の最優秀選手賞
・AP college football player of the year
  AP通信の発表するその年の最優秀選手賞
・Johnny Unitas Golden arm Award
  その年の最も優れた上級生QBに贈られる賞
・Davey O’Brien Award
  その年の大学スポーツでの最優秀選手賞
・All American 1st team選出
  その年のオールスター選手
・SEC Offensive Player of the Year
  SECで最も優れたオフェンス選手に贈られる賞
・2023Heisman Winner
  
その年の最も優れた選手に贈られる。歴史が長いためほかの賞とは一線を画した賞。この賞だけはNFL公式アカも反応するほど。

そして、LSUの2年間の成績は…
Pass: 70.2% 6725y57TD 7INT RTG 176.3
Run: 321car 2019y 21TD

大学での総合成績は…
Pass: 66.3% 12749y 89TD 20INT
Run: 617car 3307y 34TD

確か、記憶が間違ってなければ12749パス獲得ヤードはカレッジの新記録だった気がします。ちなみに大学で5年間プレーできているのは、コロナ禍で5年ないしは6年の登録が特別に認められているからです。

選手評価

 この記事を書くにあたって結構フィルムを見ましたが、QBの評価は個人の好みにも左右されると思うのであくまでも参考程度にどうぞ。

パス評価

 たびたび投げるロングボムにはやはり目を見張るものがあります。特別肩がいいわけではないですが(いいほうだけどね)、落しどころがすごくいいです。ロング走っているWRが減速したシーンはほぼ見なかったです。さらにランニングスローの精度もなかなかです。逆に、ショートパスの精度はもっと良くないとNFLレベルではきつそうという感じです。特に気になるのは、スラントパターン。NFLでは、RACしやすい完璧なリードボールを投げれないといけません。ここは、伸びしろととらえましょう。ただ、弾速はかなり速いので意外と何とかなっちゃうかもしれないですね。また、カバーは読めてそうです。LSU2年間で7INTですからそこ投げちゃダメだろ!!みたいなパスはほぼないです。さらに、ミドルの密集地帯へのパスや張りつかれているところにも臆せず投げ込んでいきます。しかし、これがNFLレベルのスピードに通用するのか?というのは議論されるところでしょう。個人的に1番気になるのは、ポケットムーブです。せっかくのLSUの選手なのでカレッジ史上最高のQBとも評されるBurrowと比べてみると、落ち着き度合いが違います。Danielsも下手ではないんですが、少しでもプレッシャーがかかるとすぐポケット外に逃げてしまっています。カレッジレベルでしたら、個人技で逃げて、スクランブルでロングゲイン出来ているんですが、NFLでは正直無理です。ポケット内で最小限の動きでかわして投げるというのを先輩のBurrowから教わりましょう。この力がBurrowはずば抜けてます。スクランブルするのはそのあとです。これができないと最初のうちはサックされまくって怪我しそうです。他に気になる点としては、OCの性格なのかもしれませんが、G前になるとDanielsのパスよりもランのほうが信頼度がありそうなプレーコールをされています。特にQBドローが多いです。RZのパスが苦手なのかな?って思っちゃいますよね。後、アイフェイクを練習しましょう。ターゲットをガン見しすぎです。

ラン評価

 こちらは正直文句のつけようがないといった感じです。Lamar Jackson以来のモバイルQBといわれてますが全くもってその通りだと思います。足も速いうえにブロッカーを使うのもうまいです。ただ1つだけ、突っ込むのをやめましょう。

良くないですね。すぐ怪我します

すごいうまいです。

総合評価

 今年のドラフト組の中では、QB4だと思います。比較としてよく話に挙がるのは、Lamar Jacksonですが、個人的にはJacksonより少しパス能力が高い代わりに、ラン能力特にカットの部分が落ちた,、絵にかいたようなモバイルQBといった感じです。ロングボムがうまいので、Michael Vickを連想する人もいるのではないでしょうか。できることとできないことがはっきりしているので、いいコーチのもとに行けたら、ルーキーイヤーから大活躍できるかもしれません。身体能力がお化けなので天井はすごい高いです。しっかり、育てられれば、NFLを代表するQBになれると思います。去年のドラフトでポテンシャル枠のAnthony Richardsonがドラフト1巡全体4位だったことを考えれば、普通に上位で指名されると思います。今年は、QBニーズのチームも多いですし、トレードアップがどんどん起こって、QBがどんどん指名されればTop10ないしはTop5もあると思ってます。

結局どこがドラフトする?

 最後にどこがドラフトするのかについてです。

New England Patriots

 今、一番可能性が高いのではないかといわれてますね。2年前のMac Jonesがダメダメでシーズン途中にスタメン落ち、その枠を継いだZappieもダメダメで今シーズンは苦戦しています。QB探しに苦労するNEを見ると気分がいいですねw
 今年は、とうとうBelichickが引退し、David Mayoが最年少HCとして就任し約25年ぶりの新時代が始まります。その幕開けとして、QBを指名するのは大事だと思います。しかし、Williamsの記事にも書いたんですが、ロースターが弱すぎるのでトレードダウンして、フランチャイズQBを指名するための土壌を整えるのもいいんじゃないでしょうか。

Las Vegas Raiders

 今年連れてきた、QB Garoppoloがダメダメで、HC McDanielもただのNE信者だったことがばれてチームから糾弾され解雇とチーム状況が破滅の道へ突き進んでいます。WR Adamsもトレードを要求しそうだとかRB Jacobsの時代は終わったとかいろいろ言われてました。Garoppoloの救援をしているルーキーAidan O’Connelの頑張りと暫定HC Antonio PierceがMcDanielよりもずっと有能だったことから、最後の最後までプレイオフレースに残っていました。ただ、やっぱチーム作りを中長期的に見るなら、QBが欲しいですね。

Minnesota Vikings

 このチームのエースQB Kirk CousinsはFAになり、ATLに移籍しました。チームは無理して、ベテランを抱えてましたが今年、一気に放出して若返りを図っています。そのため、QBを指名しに行くことでしょう。さらにMINは、ある程度強いOLとリーグ最強WR Justin JeffersonがいるためDanielsがすぐに活躍できる土壌は整っていると思います。問題は、トレードアップが必要だということでしょう。現在、もともと持っている指名権が11位で、さらに、HOUとのトレードで2巡指名権を23位までトレードアップしているのでここから、Top10ないしはTop5に上げる準備は整っています。勝負をかけて、狙いに行くのか見ものです。

Washington Commanders

 このチームも、NEと並んで指名予想が多いですね。Sam Howellを1年で諦めてトレードに出したので、Danielsじゃないにしろ、絶対にQBを指名してきます。おそらく、全体1位でWilliamsがCHIに指名されるので全体2位指名権を持っているWASにDaniels 指名予想が集まっています。

 ほかにもQBニーズのチームはありますが、指名順位を照らし合わせると、ここら辺のチームが妥当かなと予想してます。

まとめ

 Jayden DanielsはよくBoom or Bustと呼ばれる選手の分類だと思います。いいコーチに出会えたら、NFLを代表するQBになれます。最近低迷しているチームに入っていきなりルーキーイヤーからチームを救うなんてことは難しいでしょう。そこまで完成されている選手ではありません。Top5もあると前述しましたが個人的には、このタイプの選手にTop5どころかTop10も上位指名も反対です。Danielsは引退間近のベテランのバックアップで成長を待つみたいなMahomesプログラム(今命名しました。Loveとかそういう感じ)が最適だと思っています。ただ近年、フィジカルツール最強選手は高い評価をもらうことが多いのでTop5以上で指名されるんじゃないかなと予想しているというわけです。てか、もう最近の流れを見てるとほぼ全体2位で決まりかなってかんじなんですけどね。 



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